地方創生の原則は「内発的発展」です。しかし、それは地域内部だけ力で成し遂げられるものではありません。むしろ、地域外の力との交流が必要で、そうしたプロセスを欧州では「ネオ内発的発展」と表現されています。日本でも同じで、地域が開かれ、外部と連携し、その交流自体を内発的エネルギーに変えるような「ネオ内発的発展」の具体像がこそいま必要です。SMOUTはまさにこのプロセスづくりのサポートを意識したプログラムだと思います。

関係人口という言葉が当たり前のようにメディアに登場するようになり、「人口」に変わる新しい「指標」として、SMOUTの閲覧数や実際の行動の可視化は、今後もとても期待しています。地域で「人口」を奪い合うのではなく、それぞれのライフスタイルやケースに合わせて、1つの地域だけではなく、複数の地域で若者の小さな行動を応援するサービスです。

僕は公務員としては、ダメかもしれませんが、自分がワクワクするか、街の人がワクワクするか、それを基準に仕事をしてきました。ただワクワクでする仕事は、公務員として求められる数値としての結果が見えにくい仕事であることも事実です。SMOUTは、そんなワクワクを数字や利用者の声として明確にしてくれるサービスで、自治体の頑張りが、そのまま利用者との関係という形で見える仕組みだと思っています。