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- 高校生の「くらしとまなび」をともにつくる 緑泉寮ハウスマスターを募集
こんにちは。緑泉寮ハウスマスターの山本 さくらです。2023年度から「新潟県阿賀町教育留学制度」を活用して阿賀黎明高校に入学する寮生たちの暮らしの場、「緑泉寮」という学生寮で働きはじめました。
私の故郷でもあり、緑泉寮のある新潟県阿賀町は、暮らすだけで季節のめぐりを感じられる自然豊かな町。最大1.5mほど降り積もる雪景色、雪解けとともに訪れる春の芽吹き、四季とともに表情を変える山々、町をうるおす阿賀野川、常浪川(とこなみがわ)の流れ……そんな豊かな自然のサイクルの一部となる暮らしには、たくさんの発見と学びがあります。
3年目をむかえた「緑泉寮」が大切していることは「ともにつくる」です。
めぐる四季の中で、寮生同士はもちろん、寮生と阿賀町の自然、寮生とハウスマスター、寮生と地域の大人たちが、日々の暮らしを肩書き抜きで「ともにつくる」。繰り返され、循環する毎日の中にあるふとした一瞬を味わいながら「くらしを楽しむ」ことを緑泉寮では大切にしています。
緑泉寮のハウスマスターは、学校とはまた違う場所で、教育に関わることができる仕事です。今回は、緑泉寮のハウスマスターの一日、そして仕事の魅力や難しさもお伝えし、高校生の日々の変容に立ち会ってくださる方を募集します。
寮生と暮らしの場で対話し、その変化をそばで見つめる
【個性豊かな緑泉寮のハウスマスターたち】
現在5名のハウスマスターは、それぞれバックグラウンドも寮生への向き合い方も個性が出ていて、バランスがとてもいいです。瞬時に現れる寮生の感情を逃さない人、寮生に接する際に公平性を大切にする人、その場に委ねるような自然な対話が上手な人など、多様なハウスマスターと働くことで私自身も日々学んでいます。
何かあると、「他のハウスマスターなら、こんなときどうしただろう」という視点で考えますし、実際、先輩ハウスマスターにすぐ相談できる環境なので、働き始めて数か月ですが、さまざまな視点で日々をとらえられるようになりました。ただ、寮生一人ひとりに真摯に向き合うことは、全員が共通して大切にしています。
【ハウスマスターの一日】
朝番は朝6時から14時、午後番は14時から22時の、高校生の暮らしに合わせたシフト制で働きます。朝番は寮生たち(現在18名)の朝ごはんをつくるところからスタート。寮生が朝食を取る合間に健康管理の時間をとったあと、スクールバスを見送って後片付けや掃除をします。その後、退勤まではさまざまな事務作業と、ハウスマスター同士でミーティングを行います。
事務作業の中で、一番重要で、時間をかけているのは寮生の日報づくりです。ハウスマスター全員が、18名の寮生の様子や交わした会話、成長が見られた点などを毎日書き残しています。ハウスマスター同士の情報共有はもちろん、学校や町、公営塾と連携して寮生を見守る上で、大切な資料になります。
遅番は寮生が帰る16時半頃まで事務作業をして、そのあとは寮生と一緒に過ごします。一緒にごはんを食べることもあれば、時には悩み相談を受けたり、一緒に宿題したり、ボードゲームで遊んだり。寮生によりそった対話を重視し、まさに「睡眠時間」以外は、生活をともにしているイメージです。
食堂で一緒にご飯を食べたり、おしゃべりしたり。
スクールバスでの登校風景です。毎日ハウスマスターが見送ります。
寮生の「ともにつくる」を応援しながら、自分も変化する濃い日常
【成果がわかるのは10年後? ハウスマスターという仕事】
ハウスマスターは、寮生たちが人として成長している瞬間を毎日見つけられます。私はハウスマスターとして働くまで、高校の教師として教壇に立ち、その後、青年海外協力隊での活動を通して子どもたちの教育に携わってきましたが、毎日よりそっているからこそ、小さな変容を見つけられる目が育つ気がしています。とにかく、毎日が濃密で、寮生の変容とともに、自分も日々変化していることを感じます。
また、ハウスマスターの仕事は「その場で結果が出ない」という特徴があります。高校生のあの言葉には、本当はこんな想いがあったんじゃないか、あの子への声掛けはベストだったのか……毎日が実験のように手探りで、悩みながらも日々学ばせてもらっています。
【寮生の「ともにつくる」を応援するハウスマスター】
寮生が、阿賀町での暮らしを「ともにつくる」ためには、井戸端会議的に自分たちの考えや持ち物を出し合える場が必要です。現在は、寮生も全員参加の「緑泉寮のつくりかたミーティング」を週一で実施し、各自が日ごろ思っていることなどを自由に話し合うことで、互いの理解を深めています。
さらに、寮生が暮らしを「ともにつくる」ためには、彼らの心身の安定が大切だと考えています。私自身もそうでしたが、高校生は「自分は何者なんだろう」と考え、やりたいことがあっても実現する力が伴っていなかったり、言葉にしたのに行動できなかったりと心の中がぐちゃぐちゃする年代だと思います。ハウスマスターとして、複雑で濃密な日々を送る寮生の話にじっくり耳を傾け、彼らの変容に立ち会い、寮生の「ともにつくる」を応援したいと思っています。
気負いすぎてはいけないのですが、寮生とともに過ごす瞬間、瞬間を大切にできる方が、ハウスマスターにはぴったりだと思います。寮生の「ともにつくる」を応援できる自分であるために、自分自身の心身も整え、インプットも続けられる方とともに働けたらうれしいです。めぐる四季の中で、ともに暮らしを楽しみましょう。
寮のことについて、寮生とハウスマスターは同じ目線で考えます。
寮生みんなでBBQ。地域の方もお呼びしました!
3年目の緑泉寮、寮生とともにつくっていきましょう
◆募集人材 ハウスマスター 2名
◆業務内容
緑泉寮での生活支援、高校魅力化推進に関する業務全般をお任せします。
【具体的には】
(1) 寮における生活支援
・寮生の生活管理・指導
・緊急時の対応(病気等の対応含む)
・施設の管理
・学校、役場(教育委員会)等との打合せ など
(2)寮生の地域活動および探究活動、交流支援
・寮生への地域活動の紹介および周知
・地域活動および地域の大人との交流
・オンライン会議システム等を用いた他校の寮との交流
(3)高校魅力化に関する業務
・学校、寮のPR活動、学校・地域との連携 など
◆求める人物像
・高校生の学校外の居場所づくりに関心のある方
・寮生や保護者とのコミュニケーションに意欲のある方
以上を踏まえた上で、特に以下の経験者および意欲的に取り組みたい方を歓迎します。
1 地域交流支援(寮生の地域交流、地域における企画実施などを支援する)
2 広報・PR(日常の暮らしの様子をSNS等により発信する、および入寮生(地域みらい留学生)募集イベントの企画・実施・広報を行う)
※教員免許、社会教育士等の資格・経験、キャンプ等野外体験活動の経験がある方特に歓迎します。
※広報・PR活動経験のある方特に歓迎します。
・寮生たちは基本的に、自分のことは全部自分でやっています。
・ハウスマスターと寮生たちの住環境は別なので、切り替えはしやすいと思います。
・緑泉寮は始まってまだ3年目です。寮のルールも含めて、寮生とハウスマスターとで一緒につくっていこうという雰囲気があります。
・隣接する温泉(アルカリ性の美肌の湯)に、毎日(水曜定休)入れます。
【注意事項】
寮運営団体との雇用契約となります。
<月給>20万円(賞与あり)
<勤務時間>6:00-22:00の間で週35時間程度を基本とします。
※活動内容によってシフト制の勤務時間が変動する可能性があります。
<休憩時間>1時間
<時間外労働>寮見学等、新入生募集の活動等により休日出勤の可能性有(その場合、振替休日を取得)
<休日休暇>年休・季節休暇有り
※寮生の生活に影響が出ないよう、スタッフ間で調整して取得
温泉の宿泊施設を改装した緑泉寮!
となりの温泉。とろとろの泉質です。
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阿賀町は「何か大きなものに包まれる、浸る」そんな感覚が似合う町だと思います。新潟市内から約1時間、お隣の福島県会津若松市からも1時間ほどで辿り着くこの町は江戸時代、大坂(大阪)と会津のお城をむすぶ会津藩の水運拠点、川港(かわみなと)として栄えていました。
一歩足を踏み入れると、川の両脇にそびえたつ悠々とした山々や四季折々の幻想的な自然にぐっと包まれます。また、平成17年に2町2村が合併してできたこの町ですが、各地域の個性や歴史文化は残しつつ、人々が互いに手を取り合って生活しています。「家族」という言葉で包む範囲が広い、そんな町です。
人口約9000人。決して多くはありませんが、そこに流れる時間や人のぬくもりは、ゆっくりと自身や他者、命と向き合う時間をくれます。めぐる四季や1秒ごとに変化する自然の中に浸る感覚。小鳥のさえずりで迎える朝、野生の動物たちに見送られる通勤時間、突如始まるお茶会と家庭料理のおすそわけ。心と身体をいやす温泉、漆黒の中に光る満天の星。美しいものに触れ、あたたかい心に触れ、その時間にゆっくりと浸ることで活力が湧いてくる、そんな町です。みなさんを待っています。
新潟県阿賀町で新潟県立阿賀黎明高等学校に通う生徒たちのための「緑泉寮」を運営しています。
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