5年ぶりの「堅井之大宮 春季大祭」伝統あるイベントの見どころとは!?
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公開日:2024/04/01
終了日:2025/05/01

5年ぶりの「堅井之大宮 春季大祭」伝統あるイベントの見どころとは!?

2024年4月21日の日曜日、愛荘町内にある堅井之大宮(正式名称・軽野神社)で「堅井之大宮 春季大祭」が開催されます。数百年受け継がれてきたお祭りも、コロナ禍を原因にここ5年間は開催していませんでしたが、今年は愛荘町の方々の“地域の行事を守りたい”という想いで開催の準備を重ねています。

今回の「まるく繋がる愛荘町リレートーク」では、今年祭りに携わる方々に話を伺いました。

代々受け継がれてきた曳山(ひきやま)の魅力や、お祭りの見どころを紹介しています。当日は町外の方々も観覧できるので、気になる方はぜひチェックしてみてください!

代々受け継がれてきた曳山とそれを守る字(あざ)の方々

堅井之大宮(正式名称・軽野神社)で開催される「堅井之大宮 春季大祭」は、地元の方々いわく、五穀豊穣と氏子繁栄を祈るお祭りとして、明治時代ごろから受け継がれてきたのだそう。
字(あざ)と呼ばれる単位の各集落から、曳山と呼ばれる山車をひき、数時間かけて大宮へと集合します。

準備は半年前から着々と行われます。各曳山は桜の花や藤の花で飾られ、屋台部分には太鼓が、露天部には金剛輪寺の裏山から切りとられた松の木が乗っています。曳山に乗っている人形が着ている衣装も特徴の1つで、京都の着物屋から取り寄せる衣装は毎年モチーフが変わるので、見る人を飽きさせません。

様々な装飾がされて、数百キロと重さのある曳山を15〜35歳の若衆が筆頭になってひく姿は圧巻!「ヨーイヤセーノ」という独特な掛け声にも、ぜひご注目ください!

春季大祭に向けて整備と準備を重ねる当番字(松尾寺北)の若衆の方々。

春季大祭に向けて整備と準備を重ねる当番字(松尾寺北)の若衆の方々。

当日見られる松尾寺北の曳山。代々受け継がれてきたもので、貫禄があります。

当日見られる松尾寺北の曳山。代々受け継がれてきたもので、貫禄があります。

5年ぶりの「堅井之大宮 春季大祭」お祭りを一緒に盛り上げよう!

コロナ禍が明けて初の開催となる今年は、これまで9つの曳山が集まるお祭りを、曳山の数を縮小しての春季大祭を行います。
長年続けてきた伝統を後世へと繋げたいという、地元の方々の強い気持ちで開催するお祭りの見どころをご紹介します。おすすめポイントも紹介しているので、初めてお祭りを見に行かれる際は参考にしてみてください。

▼見どころポイント① 各字ごとにデザインの違う曳山と見送幕

同じ滋賀県内でも曳山がお祭りに使われることがありますが、曳山の形は地域によって異なります。
堅井之大宮 春季大祭の曳山は各字ごとに用意され、お祭り当日に堅井之大宮へと集結します。毎年衣装のデザインが変わる曳山の人形や、神事の装束を身につけた方や衣装を着たお稚児さんなどの行列と、宝船のような形をした芸山車が、祭りの雰囲気を盛り上げます。

当番字である松尾寺北の芸山車は今年のお祭りに向けて整備されています。祭りの太鼓が愛荘町内で作られていることや、見送幕が人間国宝の方の製作であることも、知る人ぞ知る見どころポイント。見送幕とは、曳山の後ろに付けられる掛け軸のようなもので、主に大正から昭和にかけて手縫いで作られてきました。今はもう作れる人がおらず、今あるものを大切に保管しています。年に一度のお披露目を是非、一目見に来てください。

▼見どころポイント② 大宮近くの四ツ辻と1基ずつの宮入り

お祭り当日、各字を出発した曳山は、堅井之大宮近くにある四ツ辻の交差点に向かいます。地元の方のお話では、大きな曳山は勢いを付けないと四ツ辻を曲がれないため、辻の手前で何度も山車を曳きを繰り返し、スピードをつけながら辻回しを行う瞬間が見どころとのこと。他の地域のお祭りでは見られないような勢いある姿を見ることができるでしょう。

90度に曲がる四ツ辻を過ぎれば、いよいよ大宮入りです。勢いよく拝殿まで曳山を走らせた後、境内では曳山を引き回し、各字の曳山が並びます。賑やかな太鼓と鐘の音が響き、本殿での式典や芸能殿での催しも開催されるので、最後まで目が離せません。

お祭りを初めて見に来られる町外の方は、金剛輪寺に車を停めて堅井之大宮まで徒歩で行き、観覧するのがおすすめです。例年、曳山は各字を10時ごろに出発し、四ツ辻には13〜14時ごろに到着します。通しで見たい方は10時から13時の間にお昼休憩やちょっとした観光をはさむとよいでしょう。湖東三山で有名な金剛輪寺は「堅井之大宮 春季大祭」の当日もお参りできるので、ぜひ併せてチェックしてみてください。

コロナ禍を期にお祭りやイベントの縮小や廃止が増える中、愛荘町では“後世に繋げたい”と思い、立ち上がる方々がいます。あなたの町にも、そんな素敵な想いを持った方々がいるのではないでしょうか。

愛荘町のお祭りを見に行きたい、地元のお祭りが懐かしくなったと思った方は、ぜひ「興味ある」「応募したい」ボタンを押してくださいね!

【写真提供】
バナー写真右:「秦荘の歴史 第4巻」より/愛荘町立図書館所蔵
バナー写真左:「令和3年度秋季特別展 祭りの刺繍ー見送幕と職人の手仕事」より/愛荘町立歴史博物館所蔵

最後までご覧いただきありがとうございました。「まるく繋がる愛荘町リレートーク」は、滋賀県愛荘町の“ものづくり”にフォーカスして、それに関わる方々のお話を聞く連続企画です。
興味のある方はこれまでに紹介した愛荘町の他の記事もぜひご覧ください。

堅井之大宮 春季大祭当日、曳山を用いた境内ひきまわしの様子。(写真:愛荘町歴史文化博物館提供)

堅井之大宮 春季大祭当日、曳山を用いた境内ひきまわしの様子。(写真:愛荘町歴史文化博物館提供)

人間国宝の方の製作品・見送幕。祭り当日は松尾寺の曳山にてご覧いただけます。(写真:愛荘町歴史文化博物館提供)

人間国宝の方の製作品・見送幕。祭り当日は松尾寺の曳山にてご覧いただけます。(写真:愛荘町歴史文化博物館提供)

愛荘町役場みらい創生課
プロジェクトの経過レポート
2024/04/20

曳山の準備は力仕事!!

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丸太の固定綱よりも一回り太い命綱は、丸太に沿って曳き手がしっかり握れるよう、ピンと張りをつけながら縛りつけていきます。緩めないよう、縛る側もしっかり体重をかけて引っ張る力仕事です。

2024/04/20

曳山の隠れた要!!命綱をしっかり縛ります。

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10mを超える長さの丸太2本の上に曳山を乗せ、前後等間隔に直径15cmほどの丸太を垂直に渡します。丸太同士がずれたりしないよう、十字に重なる部分を綱でがっちり固定しつつ、木づちで叩いて固定具合を確認。
丸太の先頭から最後尾まで渡す1本の長い綱は、当日曳山を曳く若衆たちの命綱となります。

2024/04/20

いよいよ明日が本番!曳山の最終準備です!!!

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一ヶ月かけて少しずつ曳山の準備も整ってきました。
今日はお祭り前日、曳山の準備も最終段階!!
曳山の先頭側には藤の花飾り、後方側には見送り幕が慎重に取りつけられていきます。

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愛荘町
愛荘町役場が紹介する愛荘町ってこんなところ!

平成18年に2つの町が合併してできた現在の愛荘町は、今年で17年目を迎えます。琵琶湖に流れる川の上流・湖東地域に位置しており、鈴鹿山系からの豊かな清水と自然に恵まれ、古くから水との関わりが深いまちとして知られてきました。

町の東側には、聖武天皇の勅願で行基が開山した湖東三山の一つである金剛輪寺があります。昔から四季折々の雰囲気を楽しめるスポットとして地元の方々をはじめ多くの人に愛され続けている場所です。また、近世には中山道65番目の宿場として愛知川宿が栄え、後の明治には郡役所や警察などの官公署が置かれ、近江鉄道が開通するなど、古くから地方の中心としても発展してきました。

国の伝統的工芸品に指定されている「近江上布」を中心とした麻織物や、瓶のなかにてまりが入った不思議で美しい滋賀県の伝統的工芸品「愛知川びん細工手まり」など、愛荘町でしか見られない手仕事ならではの「ワザ」が光る工芸品を見られるのも特徴です。

【アクセス】
・高速道路を利用すれば、京都まで1時間、名古屋まで2時間弱。
・近江鉄道を利用すれば、彦根や八日市には約15分。
・琵琶湖までは車で約25分!

【愛荘町移住・定住ポータルサイト】
https://www.town.aisho.shiga.jp/iju/index.html

愛荘町役場
愛荘町みらい創生課

愛荘町は2町が合併して今年で19年目を迎えます。琵琶湖までは車で約25分。軟水の湧き出る水の美味しい町です。

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