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地域行事ってどんな感じ?お祭参加レポート「ほいのぼり」を奉納する南山王祭/日野町で暮らす
移住をするときに気になることの一つは、「地域行事や祭への参加って、いったいどんなことをしていて自分は何をしなくてはいけないんだろう…」ということではないでしょうか。
日野町は古くから続く祭や地域行事の多く残る町です。今回は日野地区の「南山王日枝神社の春祭り」を通じて、移住した私たちが準備や当日の様子をお伝えします!
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「ほいのぼり」は、私の住む地区に江戸時代から続いている春祭りに奉納されるしだれ桜のような幟(のぼり)のことで、この南山王祭では22の地区から1本ずつ、各町内で事前に作成し、奉納されます。
竹ひごに、白やピンクの紙で作った花をつけ、幟の先から傘のようにたらし、しだれ桜のように仕上げます。
昔は祭が終わると竹ひごについた花を取り合って、家に飾り無病息災のお守りとしていたそうですが、今は竹ひごが手に入りづらくなり、毎年作り替える町内も減り持ち帰る習慣はなくなってしまったそうです。
各町内でほいのぼりを作って飾る
さて、この「ほいのぼり」作りですが、わが町内では毎年作り替えてはおらず、今年は祭の前の土曜日に※会所に集まり、昨年一本ずつ竹ひごを外してしまっておいたほいのぼりを組み立てました。
(※日野町内は、小字や小さい町ごとに会所(かいしょ)と呼ばれる集会所があるのが普通で、行事や寄り合いの際はそこに集合します。もちろん掃除などの維持管理もその町内で行なっています。我が町内は二十数軒で一つの町です。)
くたびれている花を広げたり、組み立てて全体を凧糸でつなぎ形を整えて祭に備えます。
朝から集まって半日ほどで準備ができました。
昨年は一から作る年だったので、もう一週早く町内みんなで集まり、担当の方が作ってくれた紙の花を、竹ひごをくるくると回しながら緑の紙ひもで付け「ほいのぼり」の一つ一つの枝を作る作業もありました。
(この辺りの役割分担は各町内で違っていると思うので、ほいのぼりのある町内に引越しされる際はご参考程度に…)
そして当日は朝から町内のみなさんとほいのぼりを神社まで運びセッティング。ほいのぼりの下にビニールシートやゴザを敷き、お酒やお茶、おつまみをスタンバイします。
ほいのぼりの下には各町内の人が集まり、なごやかに時間が過ぎていきます。
ちなみにこのときのお弁当は町内の仕出し屋さんから。町内のイベントではこうして仕出し屋さんのお弁当を取るのが一般的です。(引っ越してきて驚いたことの一つです。)
それぞれに集まってお弁当を食べながらほいのぼりと桜を楽しみます。
お祭らしくないと思われるかもしれませんが、
午後からは神社で町代さんがスーツを着て参列し、湯立ての神事がとり行われます。
それ以外の人は、ほいのぼりの下でみんなでお弁当を食べて、ひと段落したらほいのぼりを町内まで持ち帰り、また来年に向けてバラして収納し片付けをしてお祭は終了です。
一から作る「ほいのぼり」竹ひごに紙紐を巻きながら花をつけます。
幟に花をつけた竹ひごを取り付け、紐で形を整えます。
祭を通して交流が広がる。
「ほいのぼり」は、日野町役場のホームページによると
「春の花の季節に疫病が広がらないように、また稲穂が散って不作にならないことを願って行われる鎮花祭を起源とする説と、中世から祭礼に出てくるようになる練り物を起源とする説とがあります。」
ということで江戸時代ごろから続く歴史あるお祭ですが、今では普段はなかなか顔を合わせる機会の少ない町内の方との交流の機会になっていると思います。
私たち移住者も、地元の方も同様に集い楽しめる。そして地域の方のパワーと温かさを感じられる、そんなお祭でした。
日野町で「ほいのぼり」は他に6つの神社でも奉納されています。
「ほいのぼり」がお渡りをしたり、大きさや数も違い、それぞれに特徴があってその地域の歴史をつないでいます。
ちなみにこうして「ほいのぼり」の下でお弁当を食べるのは2地区のみです。
日野はこうした地域行事や祭がたくさん残っていて、どれも地域の方が続けるパワーがあるからこそ残っているのだと思います。
これから「ひののよいとこ」を順番にご紹介していきますので気になった方はぜひ、興味があるボタンを押して応援してください!
ほいのぼりの下でお弁当を食べながら町内で交流。
日野町内で奉納される「ほいのぼり」の数は南山王祭が最多です
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日野町は、昔ながらの文化や伝統、かつて近江日野商人が活躍した町並みや、曳山、食文化が多く残されていて、町の方がそれを継いでいこうとする気風のある町です。
その一方で移住者も多く暮らし、地域の力として活躍されている方がたくさんおられます。
町のシンボル綿向山の麓に広がる豊かな自然もあり、おいしいお米や近江日野牛、蔵尾ポーク、近江鶏、原産である日野菜をはじめとする野菜など、食材も豊富です。
郷土料理の一つに海がない地域にも関わらず「鯛そうめん」というおもてなし料理があります。そうした独自の文化が小さい範囲で受け継がれている町です。
歩いていると「こんにちは」と挨拶をしあうのも日常の風景です。
暮らすとわかる日野町の良さ。ぜひ、一度遊びに来て町の暮らしをのぞいてみてください!
地域資源を活かしたまちづくりのサポート。(https://ourselfood.jp/)
代表理事の藤田ゆりは日野町地域おこし協力隊OG。日野の伝統料理を継承する会(https://hinoryori.net/)。
(一社)しがごとまるごと協力隊ネットワーク(https://shigagoto.jp/)。
日野まちつなぐ研究所。(https://www.instagram.com/hino.lab?igsh=cTV5N215ZjNuZGhx)
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