
歴史ある温泉地の有馬で土地のストーリーからビジネスを考える - 炭酸専門店の店員になる旅 -
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プロジェクトの募集が終了しました。
2022/12/31日本の三名泉に数えられる有馬温泉は、褐色の「金泉」と無色透明な「銀泉」の2つのお湯が沸いています。このうち「銀泉」に炭酸が含まれていて、その炭酸水を使った炭酸せんべいも作られています。
有馬炭酸力は、世界初の炭酸専門店を謳っています。2階にある店に入ると、中央にある柱状のディスプレイには日本各地の名物をイメージしたご当地サイダーなどが並びます。中にはカレーパンのサイダーに餃子サイダー、昆虫のタガメサイダーなど、なぜそのサイダーを作ろうとしたのかと笑ってしまったり、逆に「これはちょっと…」と拒否反応が出てしまったりするものも。
その中には有馬の地サイダー、ありまサイダーてっぽう水もあります。このありまサイダーてっぽう水は明治34(1901)年に日本初のサイダーとして作られた有馬シャンペンサイダーを、2002年に地元企業が復刻させた商品です。2000年代から続く地サイダーブームの火付け役でもあります。
有馬炭酸力では、そういった炭酸水と有馬温泉のストーリーを下敷きに、日本全国の中小規模の飲料メーカーが作るおもしろいサイダーなどを仕入れて販売しているというわけです。スーパーやコンビニでも買えるような有名メーカーが作る炭酸飲料は置いていません。
「他県からお店に来て、例えば静岡県のサイダーを持って帰ったとします。周囲の人に『なぜ有馬で静岡のサイダー買ったの?』と言われても、有馬は炭酸が有名だから、こんなお店があって、と話してもらったらストーリーが成り立つでしょう?」
そう話すのは有馬炭酸力を経営する谷川太さん。もらったお土産に不可解な要素があれば、これは何?なんでこのお土産を選んだの?と聞かずにはいられないものです。その質問から話が盛り上がって、もらった人も、その場所やものに興味が湧くかもしれませんね。
2階にある店に足を運んでもらうための“エサ”を複数用意
谷川さんは20年近くジュエリーデザイナーとして会社勤めをした後、縁あって現在の店舗がある場所にマッサージ店を開業することに。同じ頃、ひょんなことから炭酸という存在に出会いました。
色々と調べるうちに炭酸がいろいろな商品に使われていると気がついた谷川さん。炭酸の効能を取り入れたマッサージをメインに、いろいろな炭酸の商品を仕入れた世界初を謳った炭酸専門店に店を作り上げました。しばらくして、来店者の波が大きいマッサージの代わりに、次の業態を探ることに。
そのとき出来たのが、店の一角にある有馬忍者道場と称した射的や手裏剣や弓矢などで遊べるコーナーです。
「この辺りにはゲームセンターのような娯楽場がなくて、お客さんから『どこか遊ぶとこない?』とよく聞かれました。夏まつりの出店などで、射的の売り上げがすごいとも聞いたこともあったので、いいかもしれない、と」
コロナ禍以前のインバウンド需要もあり、外国人に人気の忍者要素を取り入れました。さらに目の前には有名な立ち寄り湯、金の湯があります。温泉に入った後、おもしろいサイダーを飲みながら、忍者の武器で遊んで、化粧品や入浴剤をお土産に買って帰ってもらおうというのが谷川さんの目論見です。
「店が2階なので、下から見ると、なんの店かわかりにくいんです。とにかくいろんなエサが欲しかったので、忍者道場もその1つです」

その土地にある、ストーリーはひとつではない
谷川さんは、すぐそばにもうひとつお店を運営。そこではイノシシ肉に山椒を効かせた中華まん、ありまんを販売していて、新たな有馬温泉名物として成長中です。
「有馬の山にはイノシシがよく出るんです。それから和食で山椒を使った煮物を有馬煮と呼ぶほど山椒も有名なので、そのふたつを掛け合わせて作りました。使っている肉は有馬で獲れたイノシシではないんですけどね」
つまり谷川さんは、土地が持つストーリーからビジネスを立ち上げているというわけです。
若い頃から自分のしたいことでお金が稼げるのがいちばん幸せではないかと思い続けてきた谷川さん。ジュエリーデザイナーとして働いていた会社を辞めてから、有馬炭酸力に辿り着くまでも、失敗や苦労もあったそうです。今も、いろいろなビジネスの種をまいて、試行錯誤をしています。
有馬炭酸力での仕事旅行では、忍者道場で子ども向け手裏剣の係や、店番など、お店の細々としたお手伝いがメインです。同時に谷川さんのお話を聞いたり、周辺を散策したりして、自分なら有馬温泉のどんなストーリーからどんなビジネスを作りたいか、また有馬炭酸力への提案を考えるのがこの旅のゴールになっています。自分のアイデアから新しいビジネスを立ち上げたい人にとっては、大きなヒントになるでしょう。
どんな土地にもその土地のストーリーがあります。日本書紀にも登場する歴史ある温泉地、有馬温泉には、ビジネス化可能なストーリーがもっといろいろ眠っているはず!有馬炭酸力への仕事旅行は、ビジネスの種を育てる新しいアプローチを手に入れられるものになりそうです。

募集要項
〜
3日間
無料
神戸市北区有馬町798 湯本ビル2階
・定員:2名 ・最小催行人数:1名 ・解散場所:神戸市北区有馬町798 湯本ビル2階 ・スケジュール: 【1日目】 13:00 集合 13:10 オリエンテーション 1)自己紹介(参加理由、この旅を通して持ち帰りたいこと) 2)有馬炭酸力 概要説明 事業概要・誕生背景など 体験する仕事の説明 17:00 終了 翌日の予定確認など
【2日目】 10:00 仕事のお手伝い(店舗の状況によって) お手伝い例:店舗の清掃、品出し、忍者道場の係 12:00 休憩 昼食を兼ねて有馬温泉の温泉街散策も 13:30 仕事のお手伝い 店舗の状況によって 17:00 終了
【3日目】 10:00 仕事のお手伝い 店舗の状況によって 12:00 休憩 13:30 体験のまとめ 有馬炭酸力への提案 または有馬温泉にあったらいいと思う店舗やビジネスを考える 14:30 まとめとフィードバック ホストにまとめを聞いてもらい、フィードバックや意見をもらう。 15:00 終了
【その他の情報】 ・滞在費補助・前後のSNS発信について 滞在費補助として、近畿(大阪府・京都府・奈良県・和歌山県・滋賀県)在住の方は1泊3,000円、近畿外在住の方は1泊5,000円を支給します。ただし、参加前後にそれぞれSNSでこの体験についての意気込み・感想を発信すること、神戸市内に宿泊すること、事後アンケートに回答することを条件とします。
・お試し移住・就労体験機会の創出 コロナ感染拡大期の対応 神戸市、あるいは、参加者の在住地が、まん延防止等重点措置、緊急事態宣言の対象地域となった場合、受入を停止し、解除後に延期といたします。
・神戸市の関係人口創出事業のため、体験は一人一回までとさせていただきます。
このプロジェクトの地域

神戸市
人口 149.81万人

神戸仕事旅行運営事務局が紹介する神戸市ってこんなところ!
神戸市は、151万人が住む日本を代表する政令指定都市です。 海と山に囲まれた自然環境が豊かな街として、多くの人に知られています。