森野氏は縁があって能登は石川県七尾市中島町の築100年の古民家と出会いました。目の前に望む能登島に守られた穏やかな青い海が広がり、背後には山がある家。思い切って購入し、小さい子ども二人の家族4人でこの土地をこれからの拠点とすることを決意。古民家の良さを残しつつ、現代生活にも十分合った心地よく持続可能な住居にするために、現在改修計画（エコリノベーション）を進めています。

東京と能登を行き来する間に、価値ある古民家が残っているものの、古民家は寒く、どう維持していけばいいのかわからない、家を継ぐ人がいない、などの理由から空き家になったり取り壊されたりしています。
昔の家は大工が木一本一本の特性を生かして、木を組んでおり、きちんと維持すれば２００年以上住むことができます。取り壊す際も、材料はすべて、地域の土や草、木、石など自然素材で出来ているためほぼ全てが土に戻ります。隙間風など寒いイメージがありますが、適切に改修することで、エネルギーを無駄にせず心地良く、最もエコロジカルな住まいにする事ができる、そんな古民家がたくさん残されています。

また、豊かな自然や季節の美味しい海の幸、山の幸だけでなく、祭りや伝統工芸など古くから脈々と引き継がれる文化が沢山あることも知り、ますます能登の魅力にひきこまれていきました。そして、この地域のことが大好きで、なんとか地域を持続していきたい、良くしていきたいという強い思いで活動している人たちとの出会いにも恵まれました。

能登の美しい里山里海、海の幸・山の幸、文化にも魅了された森野氏は、もっと能登を知ってもらい、能登に関わる人を増やしたいとの思いから、能登の「暮らしや文化、自然との関わり」大切なものをつなぐきっかけの時間と場をつくる。ことを目的として、地域で想いを共有する方々と協力して、能登・七尾の「ここにある暮らし」をそのまま味わえるプログラムを作りました。

これまでのライフスタイルや生き方、例えば、都市的な生活や大量消費生活を見つめ直してみたい。自然豊かな環境で子育てをしたい、古民家で暮らしてみたい、二拠点生活をしたい、環境に優しく持続可能に暮らす方法を考えたい。
そんな方々にぜひ参加していただきたいプログラムです。ただの旅行では味わえない、ローカルな人や土地とのふれあいが待っています。
　人々や里山里海、土までもが、やさしい空気に包まれているような暮らしを、是非味わいに来てください。