林業発祥の地「尾鷲」で木工を極める。木工所シェアします!
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働く・住む
公開日:2021/07/07
終了日:2022/03/01

林業発祥の地「尾鷲」で木工を極める。木工所シェアします!

尾鷲地方は、生業としての林業発祥の地といわれています。その尾鷲で市内唯一の自社製造の木材家具メーカーが木工所をシェアしています。

\こんな人におすすめです!/
・ これから本格的に木工を始めたい
・ 海山川の自然豊かなまちに移住したい
・ 地域に根ざした仕事と暮らしを求めている
・ ものづくり、手仕事が好き
・ 職人を極めたい
・ 地域の伝統技術を途絶えさせたくない

本プロジェクトは、稼働中の木工所をシェアして使用する「貸し木工所」を使いたい方の募集プロジェクトです。これから本格的に木工を生業にしていきたいけど、個人では大型機械などへの先行投資が難しいなぁ〜とお考え、お悩み中のあなたへ加工スペースと既にある大型機械や大型加工機の使用を含めてシェアしましょうという、これから独立を考えている方にはぴったりのプロジェクトです。

まずは、尾鷲の林業について

江戸時代の尾鷲地方は「紀州奥熊野組」と呼ばれていました。紀州藩は林業生産を奨励していたため1630年代(寛永年間)にはスギ・ヒノキの植林が行われていたといいます。伊勢から熊野に続く熊野古道伊勢路は、植林されたヒノキ林の中に続く石畳が美しく、この景観は地域固有のランドスケープといえます。
尾鷲市は、三重県南部に位置し西は大台山系を境に奈良県に接し、東は熊野灘に臨んでいます。総面積の92%が山林であり、沿岸部は変化に富んだリアス式海岸が形成され平坦地が極めて少ない地域です。また、年平均3,800mmを超える多雨地域であるとともに、急峻な地形と岩ばかりの痩せた土地です。そんな中、古の林業家がこの悪条件を逆手に取り、この地で行ったのが「苗木を密植し間伐を繰り返す」という森林管理。この方法は、森林の光環境に最も気を配ります。その森林管理は常緑広葉樹の天然林よりも多様な植物種を育むことになり、連綿と紡がれた技術は現代になって日本で初めてFSC(Forest Stewardship Council)の認証を取得するに至りました。この認証は、環境や生物多様性に配慮した持続可能な認証林に与えられます。加えて豊かな漁場を守るため古くから人口造林とは別に「魚つき林」として保安林を設け、生物多様性の維持にも努めてきました。このような取り組みが300年もの間続いてきたのですから、まさに「森を守る」ことは「海を守る」を実践している地域といえます。
こうして育まれた良質な「尾鷲ひのき」は、地域独自の伝統的な林業として「日本農業遺産」にも認定されています。

ヒノキの森に続く熊野古道伊勢路の石畳

ヒノキの森に続く熊野古道伊勢路の石畳

大台山系の山並みを控えた尾鷲市街地

大台山系の山並みを控えた尾鷲市街地

尾鷲市内唯一の自社製造の木材家具メーカーとは?

尾鷲の林業の話の後には、いよいよ木工所をシェアしようという家具メーカーについてです。1955年(昭和30年)創業の畑中木工。木工所の隣に「家具工房はたなか」というショールームを構え、オーダー家具を中心に地元材で木工家具を製作をしています。
創業者は畑中昇氏。16歳で地元木工所に就職し、名古屋の建具店に修行に出た後、28歳で独立するも高度経済成長まっしぐらの日本では、建具がアルミサッシに取って代わる時代。数年のうちに家具職人に転身を図ります。売れるものは何でも作ったというこの時期に出会ったのが「栃」。今でこそ高級材といわれているものの、当時はスギやヒノキと一緒に出る雑木だったそうで、大半がチップ工場に引き取られていったそうです。そのトチ材を見て畑中氏は「家具にしたら面白いだろう」と閃いた。二つとして同じ表情がない木目や色の「トチの顔に魅せられ」栃にのめり込み、建具で培った技術を元に家具製作の経験を積み上げてきました。お客様の中には、25年前に「娘の嫁入りで作ったテーブルを孫の嫁入りに使いたいので削り直して欲しい」という家具職人冥利につきるオーダーなど、世代を超えて受け継がれる物作りは、まさにこの地のブランドともいえる仕事です。
その先代は、惜しくも8年前に亡くなり現在は、娘さんでありインテリアデザイナーの畑中良美さんが経営を受け継いでいます。木工所では「産地の素材を使ってくずの果てまで息吹を与える」という先代の想いに共鳴し、ともに歩んできた職人若林氏が家具造りの技を継承しています。

この道63年、畑中木工の職人若林氏

この道63年、畑中木工の職人若林氏

冬場はダルマストーブで暖をとることも

冬場はダルマストーブで暖をとることも

本気で木工に取り組みたいと考えている方に

このプロジェクト記事をここまでお読みいただいた方は、既に何がしかの木工経験をお待ちのことでしょう。家具や建具を製作するためにはスペースとともに様々な機材が必要となります。これが独立には大きなハードルとなりますよね。特に都心部にお住いの方は、工房(アトリエ)を手に入れる(賃貸)だけでも大変なこと。ここには、あなたの作品を形にするのに必要な多くのモノが揃っています。基本的に木工所シェアですので製作指導は行いませんが、ここには木工歴63年の若林氏がいます。困った時に相談すればアドバイスしていただけるかもしれません。職人の世界では技術は盗むものとも言われてきました。同じ場所で作業をしながら熟練の技を目にできる環境は、スペースや機材以上の付加価値ではないでしょうか。
また、尾鷲は先にも触れたように林業で栄えたまちです。ヒノキの林が直ぐそばに広がり、まちから20分ほど南下した賀田町という場所には先代も休日に訪れていたというトチの群生林もあります。江戸時代の飢饉の折に住民がトチの実で助けられたと伝わる樹齢300年・幹回り1.5mにもなる巨木が100本あまり、今も地元の人たちに守られながら根を下ろしています。このように、材が生きるのと同じ場所で暮らすということも大きな魅力ではないでしょうか。余談ですが、東紀州の神社仏閣には当たり前のように樹齢1,000年クラスの御神木がゴロゴロしています。あなたの作品にぜひ木の育つ場所のストーリーを付け加えていただきたく思います。

【機材一覧】
1. 超仕上げかんな盤
2. 横切り盤
3. ボール盤
4. 昇降盤
5. ほぞ取り盤
6. 手押しかんな盤
7. 自動かんな盤
8. ベルトサンダー(現在使用できません)
9. ルーター
10. レベルプレーナー(現在使用できません)
11. 角のみ盤
12. バンドソー
* 大型機械・大型加工機の使用については、使用経験があり、使用法と危険性を十分理解されている方に限らせていただきます。
* 木工所内での怪我や事故につきましては自己責任で対応をお願いします。木工所管理者が常駐しておりませんのでご理解の上ご利用ください。

【ご利用料金】
1日/1名 3,000円(税込)
1ヶ月/1名 30,000円(税込)
* グループでご使用になられる場合は、別途ご相談承ります。
* 電気代は、使用量が基本料金を超えた場合、使用料分をご負担いただきます。
* 木工所の大きさは概ね100坪となり、このスペースをシェアすることになります。

【ご利用時間】
9:00〜17:00の間でご利用いただけます。

ご応募に当たって移住を検討される方は、お住まいも必要になって来ることと思います。その部分は、わたし達定住移住コンシェルジュが尾鷲市空き家バンクに登録された物件をサポートさせていただきますので、お気軽にご相談くださいませ。

<応募について>
プロジェクト内の「応募したい」ボタンを押していただき、メッセージ機能にて下記の内容をお知らせください。後日事業者様にお取り次ぎいたします。
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【応募者情報】
・ 氏名(ふりがな):
・ 年齢:
・ 性別:
・ 現住所:〒
・ 連絡先(電話番号):
・ その他(自己紹介等):

画像上から右に1.超仕上げかんな盤、2.横切り盤、3.ボール盤、4.昇降盤、5.ほぞ取り盤、6.手押しかんな盤

画像上から右に1.超仕上げかんな盤、2.横切り盤、3.ボール盤、4.昇降盤、5.ほぞ取り盤、6.手押しかんな盤

画像上から右に7.自動かんな盤、8.ベルトサンダー、9.ルーター、10.レベルプレナー、11.角のみ盤、12.バンドソー

画像上から右に7.自動かんな盤、8.ベルトサンダー、9.ルーター、10.レベルプレナー、11.角のみ盤、12.バンドソー

プロジェクトの経過レポート
2021/10/31

職人現る!

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たくさんのご興味をいただいていた木工所シェアのプロジェクト。
灯台下暗しで地元の職人さんが名乗りをあげてくださいました。この方は、建具職人でもあり家具も手がけ、原木製材から仕上げの塗装までこなすという心強いお方。
もしも、もしも可能であれば、畑中木工さんのお仕事も少しづつ引き継いでくだされば嬉しい限りです。地元の若手職人さんにこれからも頑張っていただきたい。そして移住を目指すこれからの方達を指導いただきたく思います!

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尾鷲市
尾鷲市定住移住コンシェルジュが紹介する尾鷲市ってこんなところ!

三重県南部の熊野灘に面し、温暖多雨な気候と黒潮によって古くから漁業、林業で栄えてきた尾鷲市。世界遺産・熊野古道伊勢路が通い、全国有数の降水量を誇る『雨の町』としても有名です。

尾鷲市定住移住コンシェルジュ
尾鷲市定住移住地域おこし協力隊

「尾鷲に新しい人の流れをつくる」をミッションとして、尾鷲市内にある築90年の古民家を活用した事務所『おわせ暮らしサポートセンター』を構えて活動中。尾鷲での定住や、地方での豊かな暮らしを求めて尾鷲への移住を目指す人に向けた、空き家バンク・仕事バンク・移住体験住宅などの多彩な定住移住サポート業務を行っています。

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