美しい自然に囲まれた島での生活は、賑やかな都会とは一転、穏やかでスローなものです。のんびりと自然のペースに合わせて生活することで、ストレスが減り、心の安定が得られるかもしれません。漁業や農業が盛んな島では、新鮮で美味しい食べ物が身近にあり、自然豊かな島では、シュノーケリング、サーフィン、ハイキングなど、多彩なアウトドア活動を楽しめます。伝統行事や地元のお祭りを通して、島独自の歴史や文化を味わうこともできます。 一方で、海を隔てた島での暮らしには、想像もしなかった大変なことや不便さがあるのでは…と不安に思う人もいるかもしれません。島への移住を考える時によくある疑問をまとめてみました。
家や仕事は見つかる?
離島などでは、すぐに住める空き家が少ない、空き家はあっても不動産屋がない等の理由から、本州などに比べて住居を探すのが難しいことがあります。お試し住宅や空き家探しのサポートをしてくれる自治体も多くあるので、気になる島の移住担当者に相談してみましょう。
また、漁業や農業、観光などの季節労働が多い島で、一年を通して仕事があるかどうか不安に思う方もいるかもしれません。例えば「特定地域づくり事業協同組合」がある地域では、季節に応じて島内の複数の仕事をすることができます。SMOUTにも多くのプロジェクトが掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。
移動や公共サービスへのアクセスは?
公共交通機関が発達していない多くの島では、運転免許証と自動車があるに越したことはないでしょう。でも諦めることはありません。例えば小規模な島では、日常生活は徒歩で十分な場合や、駐車スペースが少ないため車より自転車やスクーターの方が便利、ということもあります。SMOUTで、各島の先輩移住者が発信している情報をチェックしてみましょう。
また本州などから島への移動手段は、船や飛行機がほとんど。島内に十分な医療施設がなく、緊急の医療ケアや専門的な治療を受けることが難しい場合もあります。産科医のいない島では、検診のたびに船や飛行機に乗ったり、出産前には里帰りすることなども必要です。移動にかかる費用の補助等を行っている島もあるので、移住担当者に聞いてみてください。
物資の調達は難しい?
離島などの場合、一般的には本州などより物資の調達が難しく、多くの費用がかかります。漁業は盛んでも農地が少ない島では、野菜類は本土から船で運ばれるため、新鮮な野菜が手に入りにくく、都市部並みに高価なことも。海が荒れて貨物線が何日も港に着けないと、スーパーの棚が空っぽになることもあります。
たいていのものはネット通販で手に入れることができますが、本州に比べプラス1日以上の配達日数と、離島配達料が追加されることを頭に入れておきましょう。また、大型の家具や家電、建築資材、引っ越しなどは、専用コンテナをチャーターするなど手間と費用がかかることもあります。
インターネット回線の状況は?
離島を含む多くの島には海底ケーブルによる光回線が通っていて、都会と変わらない快適な速度でインターネットを利用できます。しかし冬場や台風の時期などには、海が荒れて海底ケーブルが切れ、何日も、何週間も回線が使えなくなることも。リモートワークなどでインターネットを必ず利用する必要がある方は、対策をイメージしておくとよいでしょう。