これまでも親子連れなどを対象とした農山漁村を訪ねる旅行は全国各地で実施され、都市部に住む方と地域住民との交流を通じてまちの活性化が推進されてきました。また、インバウンドによる外国人旅行客も増加し、“ディープな日本の田舎”を楽しみたい方達の交流も始まっています。しかし、コロナ禍による受入と事業の縮小を余儀なくされ、現在は国内外ともに訪問者数が増加していますが、高齢化による担い手が圧倒的に減少しており、地域のにぎわいを取り戻すには宿泊先の整備や体験コンテンツの拡充が課題となっています。

今回のプログラムは、今後のライフスタイルとして、農家民宿や農家レストラン等の起業を考えている方におすすめのプログラムです。平成28年からスタートしたこの取り組みは、今年10回目を数え、これまでの受講生の中には実際に秋田に移住し、農泊ビジネスによる起業を叶えた方が複数人います。

プログラムはオンラインと現地での研修の２つのステップから構成。農泊ビジネスの起業を具体的に計画するため、起業プランの作成や営業許可の座学を行い、交流を通じて経営者や既移住者とのネットワーク構築などを図ることで、将来的な起業を具体的に計画できることを目的に企画されています。私たちは、これから秋田で農泊ビジネスをやってみたい！という方を応援し、将来的に一緒に秋田の魅力を伝える仲間を作りたいと考えています。

「農泊」による起業といっても、まだ漠然とした夢やイメージしかない方も少なくないはず。
そんな方もプログラム前半のリモート研修でのオリエンテーションや講義に加え、２泊３日の現地研修を通じて、ご自身の夢や考えを具体的に可視化できるところまでサポートするプログラムになっています。座学を通じた知識習得ばかりでなく、一緒に参加する仲間、会場・宿泊先となる農家民宿で出会うオーナー家族との交流の機会も。さらに過去に本研修に参加したことがあるご夫婦の農家民宿を訪問し、取り組み紹介や農村体験も行います。秋田で農泊ビジネスを行うにあたり、キーマンとなる「人」との出会いもこの研修の醍醐味となっています。