【新潟県燕市：つばめ鬼まつり】鬼に抱っこされた子どもは強く育つ！？

越後で生まれ、京都の大江山に棲みついていたと伝わる鬼の頭領こそ「酒呑童子」です。 大のお酒好きで、いつも酔い潰れるまで呑むことから酒呑童子と呼ばれるようになりました。

そんな酒呑童子の最後を知っていますでしょうか。 大好きだったお酒に毒を盛られて酒呑童子は最後を迎えたとされています。毒を盛ったのは化け物退治のエキスパート「源頼光」。鬼退治を命じられた源頼光は仲間を従え大江山へ出発し、酒呑童子のいる大江山に潜り込みました。そして、向かう途中で神から授かった「神変鬼毒の酒」を酒呑童子に飲ませます。 酒呑童子は大のお酒好きであることから毒の盛られたお酒を美味しく飲み、いつものように寝入ってしまいます。源頼光一行はそれを見て酒呑童子に襲いかかり、とうとう退治することに成功しました。 酒呑童子は大好きなお酒に最後は足をすくわれる結果となりました。 　 そんな酒呑童子の始まりを知っていますでしょうか。 酒呑童子の始まりの地は越後国であり、燕市の国上寺で育ったと言われています。酒呑童子の幼名は「外道丸」。外道丸は生まれる前、母の胎内に十六ヶ月過ごし、生まれながらに歯が生え、髪が生え揃っていました。加えて、生まれてすぐ歩き、五、六歳程度の言葉を話しました。四歳の頃には十六歳程度の知能と体力を身につけていたという伝説もあります。 その上、絶世の美少年であり、多くの町娘から恋文が届いたとも言われています。ただ、この美少年であるが故に、鬼へと変わってしまうのはまた別のお話・・・。

最後に燕の国上寺で育ち、生まれた時からたくましい姿をしていた酒呑童子。そのことから、毎年九月に行われる「つばめ鬼まつり」では子どもが鬼に抱っこされると、健康に大きく成長すると言われています。これを機に、子どもの成長を「鬼願」してみてはいかがでしょうか。