なぜ専業主婦だった私が、野菜ソムリエを目指し素敵なパフェ作りの道に？

私は加賀に移住してまだ５か月

見知らぬ土地、馴染みのない食材に囲まれた毎日は、最初こそ不安でいっぱいでしたが今では、「ここに来てよかった」と、心から思える日々を送っています。

この記事を読んでくださって、 「移住に興味がある」
 「地方での暮らしって、実際どうなんだろう」
 「地方で自分らしい働き方を見つけたい」


そう思っていただけると嬉しいです。

いま私は、観光農園「加賀フルーツランド」にあるカフェで働いています。 春はいちご、夏はぶどう、そして秋はりんご 加賀の恵みをたっぷり詰め込んだスイーツメニューを考案し、お客様に提供する。 これ私の仕事です。

なかでも私が情熱を注いだのが「加賀パフェ2025」の開発です。
 これは、“3時のおやつ”をテーマにし、地元の食材にこだわったご当地パフェ。

2016年春にデビューし、2025年で9周年を迎えました。 フルーツランドでとれた旬のフルーツを贅沢にトッピングしたパフェが楽しめるように
彩りや、全体のバランス、そして私の思い全部を一つにし、パフェからどのように加賀を感じてもらえるか、
そんなことを考え、日々試作を重ねました。

そんな加賀パフェの発表会が、7月25日に開催されました。
 地元のテレビ局や新聞社などが取材に訪れ、取材のカメラが並んだその光景に、私はもう心臓がバクバク。 緊張しつつも、自分の作品で何人の人を笑顔にできるのかが楽しみでした。
 発表会がスタートし、パフェがお披露目され、みなさんがパフェを口にした後の「美味しい！！」の一言で、からだのすべての緊張がほぐれました。

頑張ってきてよかったという気持ちと、移住してきてすぐの私に加賀パフェ開発という仕事を任せて頂けたという感謝の気持ちが込み上げ胸が熱ったことが忘れられません。


加賀に来る前、私は石川県のことをほとんど知りませんでした。

土地勘もなく、知り合いもいない。最初のうちは「やっていけるかな」と不安になる日もありました。 でも、職場の仲間たちは本当に温かくて、「急がなくていいよ。知らないからこそ、気づくこともある。」と声をかけてくれました。
 今では、果物の成長を間近で見て、触れて、味わいながら、徐々に地域とのつながりが実感できる余裕も出てきました。

私はもっと野菜やフルーツのことを勉強したいと、加賀に来てから野菜ソムリエの資格を取りました。 そして今度は魅力ある加賀産食材をもっと深く知りたい、 もっと多くの人に、食の楽しさと大切さを伝えられるようになりたい、 との思いから「野菜ソムリエプロ」の資格取得に向けて勉強を始めています。
 ゆくゆくは、生産者さんのもとを訪れて、その想いを全国の子どもたちに届けれるような仕事もしたいと思っています。

移住は、人生の大きな転機です。
 でも、その一歩の先には、思ってもいなかった自分の可能性が広がっているかもしれないと思います。 私は加賀に来て、新たに「農と食」に関わる仕事に巡り合うことができました。 そしてこうして地域の魅力をパフェという一つの形で伝える仕事に関われています。 だからもし今、あなたが
 「なにか始めたいけど、踏み出せない」
 「自分の力を活かせる場所を探している」
そう思っているなら─ 今の私が、その背中をそっと押したいです。

この町で、あなたが“あなたらしくいられる場所”が見つかるかも知れません。
加賀の自然と温泉に包まれ、地元の味に触れ、人と関わりながら暮らしていく。
それは、思った以上に楽しくやりがいのある毎日だと私は感じています。