種子島移住回想録 ~ ワクワクがとまらない!! ~

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経過レポートが追加されました!「12月19日(土)「たねがしまるっと移住相談会 in 東京」が開催されます!」

2026/10/19

「興味ある」が押されました!

2026/10/08

私が種子島に移住することになったきっかけから、地域おこし協力隊として過ごした日々、そして現在に至るまでの出来事を振り返ってみたいと思います。

これまで別プロジェクトの経過レポートで「移住回想録」として紹介してきた内容も交えながら、当時は書ききれなかった想いや背景、人との出会いなどを、今だからこその視点でお伝えできればと思っています。

基本的には時系列で進める予定ですが、思い出した出来事や残しておきたいエピソードがあれば、話が前後することもあるかもしれません。そのあたりは回想録ならではということで、温かく読んでいただけるとうれしいです。

種子島での出会いや挑戦、そして失敗も含めて、少しずつ振り返っていきたいと思います。移住や地域づくりに興味のある方にとって、何かの参考になれば幸いです。

移住のきっかけ

私が西之表市へ移住したきっかけは、父親の介護と看取りという人生の大きな転機でした。

私は約30年間、IT企業で働いてきました。仕事は充実していましたが、年齢を重ねるにつれ実家の両親も高齢となり、いわゆる「老々介護」の状況が現実のものとなっていきました。離れて暮らしていたこともあり、介護の負担や将来への不安を目の当たりにするなかで、「今、自分ができることは何だろう」と考えるようになりました。

そして、少しでも家族を支えたいという思いから、長年勤めた会社を退職し、実家へ戻る決断をしました。

介護生活は決して楽なものではありませんでした。しかしその時間は、私にとって自分自身の生き方を見つめ直す貴重な機会にもなりました。これまで仕事中心だった人生を振り返り、「これからの人生をどのように過ごしたいのか」「社会や地域にどのような形で関わっていきたいのか」を改めて考えるようになったのです。

看病の日々を送るなかで自然と芽生えてきたのが、「地域に貢献したい」という思いでした。人口減少や高齢化など、多くの地域がさまざまな課題を抱える一方で、その土地ならではの文化や人とのつながり、暮らしの豊かさがあることを改めて感じるようになりました。もし自分の経験やスキルを活かせるのであれば、地域のために役立つ仕事がしたい。そんな気持ちが少しずつ大きくなっていきました。

そして父を看取った後、一つの奇跡が訪れます。

就活の一環で、何気なく目を通した転職サイトからのメールを眺めていたときに目に飛び込んできたのが、西之表市の地域おこし協力隊の募集でした。

実は西之表市は、亡くなった父の故郷です。募集内容を読み進めるうちに、「ここで新しいことに挑戦してみたい」という気持ちが強く湧き上がってきました。地域のために働きたいという思いと、父との縁が不思議な形で重なった瞬間でもありました。

もちろん、移住への不安がなかったわけではありません。生活環境も仕事も大きく変わります。しかし、不思議と迷いよりも期待のほうが大きかったことを覚えています。どこかで「ご先祖に呼ばれているのかもしれない」と感じるような、不思議な縁を感じていたからです。

何より、そんな挑戦を後押ししてくれたのが妻の存在でした。新しい土地での暮らしや活動を理解し、応援してくれたからこそ、一歩を踏み出すことができました。今でもその支えには心から感謝しています。

こうして私は西之表市へ移住し、新たな人生をスタートさせました。現在は三拠点生活を送りながら、地域の方々との出会いやつながりに恵まれ、日々多くの学びを得ています。

介護をきっかけに立ち止まり、自分の生き方を見つめ直したこと。父を看取ったあとに、西之表市とのご縁につながったこと。そして、その挑戦を支えてくれる家族がいること。

振り返ると、どれか一つ欠けても今の私はなかったように思います。

この島での暮らしや活動を通じて、人と地域をつなぎ、新しい挑戦を生み出していくこと。それが、これからの私なりの地域への恩返しだと考えています。

安納・天女ヶ倉からの東海岸
安納・天女ヶ倉からの東海岸

地域おこし協力隊「原点」

2019年8月、親父の故郷である西之表市で地域おこし協力隊として着任しました。担当は「地域人材育成」。人と地域をつなぎ、新たな挑戦を生み出す人材を育むことがミッションでした。しかし当時の私は、その言葉が持つ本当の意味を理解できていたわけではありません。地域人材とは誰のことなのか。人材育成とは何をすることなのか。その答えを探しながら、地域のさまざまな行事や活動に顔を出す日々を送っていました。

そんな頃、国上校区の夏祭りに参加する機会があり、駐車場係の役割を任されました。決して目立つ仕事ではありませんでしたが、誘導をしながら住民の皆さんと挨拶を交わし、会場へ向かう家族連れや友人同士の楽しそうな表情を見ているうちに、自分もこの地域の一員としてその場にいることが嬉しく、楽しく思えるなっていました。

祭りの準備や運営には多くの人が関わり、それぞれが自然に役割を担いながら地域の時間をつくり上げていました。そこには特別な仕組みや肩書きではなく、「地域を良くしたい」「みんなで楽しみたい」という想いがありました。私はその空気に触れながら、人材育成とは研修や制度だけではなく、人と人とのつながりの中で育まれていくものなのかもしれないと感じ始めていました。

後日、先輩隊員から何気なく言われた言葉があります。

「最初から地域の人だと思っていたよ。」

その瞬間、胸の奥が熱くなりました。親父の故郷として訪れていた種子島が、自分自身の故郷でもあると感じられたからです。そして、「自分にも種子島のDNAが流れている」と心から確信したことを今でも鮮明に覚えています。

地域人材育成の答えを探していた私が最初に見つけた答えは、とてもシンプルなものでした。

人に混ざり、人を知ること。

地域を知るためには、まずそこに暮らす人を知ること。そして人を知るためには、自分から人の輪の中に入っていくこと。国上の夏祭りで得たこの気づきこそが、その後の地域づくりや人材育成に取り組む上での原点となりました。

振り返れば、私の活動はいつも人との出会いから始まっています。地域おこし協力隊としての第一歩も、特別な事業や成果ではなく、人の笑顔に触れ、人とのつながりを感じたあの日でした。国上の夏祭りで見つけた原点は、今も変わらず私の活動を支える礎となっています。

国上・国上夏まつり(浦田海水浴場)
国上・国上夏まつり(浦田海水浴場)

地域おこし協力隊「出会い」

「人に混ざり、人を知ること」。

地域おこし協力隊としての原点を胸に、私はまず地域の行事へ積極的に参加することから始めました。草払い、校区運動会、秋の大祭、おおきに祭り、しめ縄づくりなど、地域の日常の中にあるさまざまな活動に顔を出し、できることを手伝いながら住民の皆さんと時間を共有していきました。

最初は「地域おこし協力隊の人」として見られていた私も、何度も顔を合わせるうちに名前を覚えてもらい、立ち話をしたり相談を受けたりする機会が増えていきました。活動に参加するたびに新たな出会いがあり、そのつながりが少しずつ地域への理解を深めてくれました。

そんな日々の中で出会ったのは、地域に対して熱い想いを持つ人たちでした。

「地域をもっと盛り上げたい」 「自分にも何かできることがあるはずだ」 「子どもたちのためになる活動がしたい」 「野球を教えてほしい」

年齢や職業は違っても、それぞれが地域への愛着や使命感を持ちながら暮らしていました。一方で、その想いを形にする場や仲間、きっかけが十分にあるとは限りませんでした。

私はそうした方々と対話を重ねる中で、地域人材育成とは特別な才能を持った人を育てることではなく、地域の中に眠る想いや力を見つけ、つなぎ、活躍できる場を生み出していくことではないかと考えるようになりました。

野球指導や地域活動への参加を通じて、多くの人と関わる機会をいただきました。その一つひとつの出会いが信頼へと変わり、やがて新しい活動や挑戦へと発展していきました。人と人がつながることで地域は動き始める。そのことを私は現場で実感していったのです。

振り返れば、協力隊としての活動は事業づくりよりも先に人との関係づくりから始まりました。そして、その関係づくりの中で出会った多くの方々が、私に地域の魅力や可能性を教えてくれました。

地域を支えているのは制度や仕組みだけではありません。そこに暮らす人たちの想いと行動です。だからこそ、地域人材育成の第一歩は「人を育てること」ではなく、「人と出会うこと」なのだと気づきました。

協力隊として過ごした日々の中で得た数え切れない出会いは、その後の私の活動の礎となり、今もなお地域づくりに向き合う原動力となっています。

安納おおきにまつりチラシ
安納おおきにまつりチラシ
安納・安納球場での野球指導
安納・安納球場での野球指導

このプロジェクトの経過レポート

このプロジェクトの地域

鹿児島県

西之表市

人口 1.36万人

西之表市

芝 光夫が紹介する西之表市ってこんなところ!

種子島の海の玄関口として発展してきた西之表市は、港町のにぎわいと島の自然が心地よく混ざり合うまちです。市街地にはスーパーや飲食店、医療機関などがそろい、島暮らしでも安心して過ごせる“ほどよく整った生活環境”があります。その一方で、市街地を抜けるとすぐに青い海や緑の森が広がり、自然と寄り添うゆったりとした時間が流れています。 温暖な気候を活かした農業が盛んで、安納いもやサトウキビ、日本一早い新茶など、島ならではの特産品が生まれています。また、鉄砲伝来の地として知られ、歴史文化に触れられるスポットも点在します。 サーフィンやシュノーケリング、釣り、星空観察などのアクティビティも楽しめ、日常の中に“島の豊かさ”が自然と溶け込む暮らしが魅力です。便利さと自然のバランスが心地よい西之表市は、移住者にとって新しい一歩を踏み出しやすい場所です。

このプロジェクトの作成者

プロフィール画像

西之表市の地域おこし協力隊、ICT支援員を経て、2025年(R7)3月に種子島にしのおもて地域づくり協同組合の事務局長として着任し、組合の運営、人材の受け入れ、マルチワークの調整、移住相談、地域事業者との連携など、多岐にわたる業務を担当しています。 出身は宮崎県都城市で、幼少のころより野球一筋。高校野球、大学野球を経て、社会人野球企業チームで30歳までプレイ。現在は西之表市で野球教室の指導者として野球に関わっています。

種子島・西之表市への移住のきっかけは、両親の老々介護状態の限界を目の当たりにして、長年勤務したIT関連会社の退職を決意し、単身で故郷で両親の世話をしながら再就職は、以前より興味を抱いていた地域活性化や地域貢献、経営に関する知識の習得等、これまで経験のない分野へのチャレンジがしたいと考えていました。両親の世話、前職からのIT関連での業務委託等々がひと段落したタイミングで、チャレンジ先として親父の故郷である西之表市の地域おこし協力隊に応募し移住を決意しました。

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