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- “自立可能性自治体” 守山市は、駅近く“ホタルの舞うまち”だった!!
昨今、人口減で将来的に消滅する可能性が高い「消滅可能性自治体」というものが744市町村もあると報道され、全国各地の自治体と住民に大きなショックが広がっています。その逆に将来的に存続する可能性が高いとされる「自立可能性自治体」は65市町村しかありませんでした。
今回、お話を伺いに来たのは滋賀県守山市です。京都大阪からのアクセスが良好な約8.3万人のベッドタウンで、JR守山駅前の市街地から農村地帯を抜け、琵琶湖畔まで様々な風景が広がっています。ここ守山市は数少ない「自立可能性自治体」の一つです。
都市部からのアクセスが良好というだけではない住みよいまちづくりに取り組んでいることと思いますが、今日の本題は「ホタル」。
守山市は「人」だけではなく「蛍」も大切にしているとのことです。「守山市ほたる条例」も制定され、市内全域の河川が「ほたる保護区域」に指定されているとか。その甲斐もあって市街地付近でホタルが舞うまちとして関西ローカルTVにもよく登場する有名な街です。
守山のホタルは皇室献上、天然記念物の第一号指定の歴史も
古くからゲンジボタルの群生地として知られていた守山市は、昭和35(1902 )年から天皇陛下への献上が行われ、大正13(1902)年には天然記念物の第一号指定地となりました。昭和の時代には「守山ボタル」として全国に名が知れ渡り、夏の風物詩として鉄道で守山を訪れる観光客が増えます。「蛍問屋」という商いが生まれホタルが売り買いされ、年100万匹以上、最高価格1匹5円という高値がつくバブル状態だったようです。
この熱狂ぶりによりホタルは捕りつくされ、進む都市化による環境悪化も相まって「守山ボタル」は壊滅的に減少しました。
当時、地元の青年団長の南喜一郎さんを中心にホタルの調査研究や保護育成活動が展開されていました。「再びホタルの舞う守山」を目指して昭和43(1968)年には全国ホタル研究会を発足、守山市で第1回研究大会が開催されたそうです。この歴史が今に続く「ほたるのよみがえるまちづくり」への発端となりました。
平成2(1990)年には「守山市ほたるの森資料館」が開館しました。ホタル飼育の研究や環境整備活動を行っているホタル専門のミュージアムです。
資料館を運営するNPO法人びわこ豊穣の郷理事長の金崎さんにお話を伺います。「守山にはホタル保護の歴史と石けん運動の歴史があります。私たちはこの二つの取り組みを未来に繋ぐ活動をしています。2006年からはほたるの森資料館の指定管理者にもなりました。」
お話によるとホタルの生息地である守山市の河川は以前、山から流れてきたものではなく、湧水が集まって琵琶湖へと注ぐ河川でした。しかし、河川改修等で湧水は全くなくなりました。現在は地下水を汲み上げ河川に流しています。市街地なのに美しい川が流れているのは地元住民や行政の協力のお陰です。
とはいえ、美しい川というだけではホタルの復活にはつながりません。地域の人々と協働して草刈りの時期を調整したり、あえて草刈りしないスペースを設けてホタルが暮らせる環境を残したり、河川の改修時にはホタルの幼虫が住みやすい護岸ブロックを導入したりと官民一体となって複合的な整備活動に取り組んでいます。
ほたる問屋(桜井屋)の風景
南喜一郎氏のほたる研究
ホタルは弱い生き物だから捕まえないで!スマホのフラッシュも厳禁!
毎年5月下旬頃に「ほたるパーク&ウォーク」を開催しています。守山市民運動公園を中心に市内の各地でゲンジボタルが翔び交うシーズン。JR守山駅すぐにもホタルが舞うスポットがたくさんあります。「ほたるシャトルタクシー」なる交通手段もあって守山に訪れる観光シーズンの一つとなっています。
金崎さん曰く、ホタルは人間の手に触れられると弱ってしまいます。短い命がさらに短くなるそうです。そっと観るだけにしてほしいし、また「光害」問題もあるようです。ほのかな光を灯しプロポーズするホタルには、街の明かりが悪影響を及ぼすそうです。スマホの照明などはもってのほか。「ホタル鑑賞時の注意点としてご理解いただきつつ、ぜひ守山のホタルを楽しみにお越しください。」とのこと。ご注意を。
NPOではホタルの保護育成に関わっていただける仲間も募集中です。次世代に活動を繋いでいくために新しい人の参加も歓迎しています。
「環境活動は年齢問わず誰でもできる活動です。アウトドアだから気持ちもいい。守山市は交通の便もよいので市内外を問わず活動に参加してほしい。」
守山市ほたるの森資料館
守山市で飛翔するほたるの様子
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守山市は、駅前周辺の市街地をはじめ、市内各地でゲンジボタルが飛翔する美しい水環境、豊かな自然環境、そして琵琶湖や比良・比叡の山並みを望む素晴らしい景観を持つ「のどかな田園都市」です。また、サイクリストなら一度は走ってみたい「ビワイチ」は、琵琶湖を一周するサイクリングルートとして、令和元年11月7日に国土交通省が定める「ナショナルサイクルルート」に指定され、守山市はビワイチのスタート&ゴールの地として、琵琶湖を眺めながらサイクリングを楽しめます。
守山市は、駅前周辺の市街地でもゲンジボタルが飛び交う豊かな自然環境、そして琵琶湖や比良・比叡の山並みを望む素晴らしい景観を持つ「のどかな田園都市」です。
また、京阪神への交通アクセスも優れ、子育て、教育環境が良い、住みやすいまちです。
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