「じょんのび」では、旬の食材を自家製の調味料で味付けした安心で健康的なメニューを提供しています。料理の味を引き立てる自家製麹や甘酒を使ったメニューは、栄養価が高くやさしい味わいです。

「学生時代からずっとアジアが好きで旅をしてきたので、カフェを開業するならコンセプトは絶対アジアにしようと思っていたんです。ただ、何もできないままお店を始めてしまったので勉強の日々。それは今も続いています」

ゼロからお店を作り上げてきた村山さんなら、カフェを開業するために必要な知識を丁寧に教えてくれるはずです。お店のお手伝いをしながら、地域に愛されるお店づくりやメニューづくりのヒントをお伺いしましょう。

「お茶が好きで、旅をしたら必ずいろいろなお茶を飲んで仕入れています」と村山さん。韓国のなつめ茶や、ミャンマーの紅茶、中国浙江省の安吉白茶など、お茶のラインナップの豊富さも「じょんのび」の魅力。お料理だけでなく、お茶の楽しみ方を学びたい方にもおすすめです。

「ここに居ながらにしていろいろな人と繋がれるのがカフェのいいところ。近隣のみかん農家さんに援農に来たアルバイトの方などにも口コミで評判が広がり、日本中からお客様が来てくれるんですよ。頑張っている若い移住者の方から刺激を受けることも多いですね」

多様なお客様との出会いを通じて地域コミュニティを体感し、有田川町の魅力にもぜひ触れてほしいです。

お店を始める前は会社勤めをしていた村山さん。体を壊したことをきっかけに「これからはストレスフリーの生活をしたい」と考えるようになったそうです。結婚を機に移り住んだ有田川町の家を建て直すことになり、入院中に「そこでカフェを開こう」と思い立ったのだとか。

「組織の中では、“やりたいこと”に挑戦しようと思ってもいちいち決裁を仰がなければなりません。その過程がストレスになることもありました。

でも今は、自分がオーナーなので、“やりたいこと”にブレーキをかける必要はありません。失敗しても、やり方を変えてまた挑戦すればいいだけ。こんなステキなことはないですよ」

“この料理を食べてほしい”、“このお茶を飲んでほしい”という村山さんのひらめきに応じて、提供されるメニューもイベントの内容もさまざまです。

「今週は和風テイストですが、先週までは台湾風だったり。今年はインドに行ったので、帰国後にインド料理の会を開いて、みんなでインド料理とお茶を楽しみました」

まさにお料理によるアジア周遊です。何度訪れても新しい発見があるからこそ多くのお客様を惹きつけているのでしょう。年末には餅つき大会を開催し、一年の感謝の気持ちをお客様に還元しているそうです。

「自分の好きなことをやっているだけ」とあくまで自然体な村山さん。村山さん自身がストレスフリーで仕事を楽しんでいるからこそ、お客様も癒されるのかもしれません。「じょんのび」で居心地の良い空間についても考えてみましょう。