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「僕は炭を焼く、一緒に来ないか。」紀州備長炭の製炭職人を募集します。
紀州備長炭を作る炭焼き窯で、製炭職人を目指してみませんか?
\こんな人におすすめです!/
・海山川の自然豊かなまちに移住したい
・地域に根ざした仕事と暮らしを求めている
・ものづくり、手仕事が好き
・職人になりたい、憧れている
・「炭焼き×〇〇」など、本業と兼業で生計を立てたい
・地域の伝統技術を途絶えさせたくない
・就職に繋がる活動がしたい
*
面積の約90%が山林であり、豊かな森林資源を有する三重県北牟婁郡(きたむろぐん)紀北町。その矢口浦という集落で活動する『大自然本舗 えむてぃ』は、本場和歌山県のお墨付きを得て、地場のウバメガシを原料とした最高品質の白炭・紀州備長炭を製作しています。
代表の津村寿晴さんは、30年以上のキャリアを誇る製炭職人。津村さんのつくる備長炭を求めて、国内・海外から注文が入り、最近では人気が出すぎて商品供給が追いつかないのだとか。
本プログラムでは、こうした近年の紀州備長炭の需要増を鑑み、津村さんの元で働く将来の製炭職人候補を募集します。
ものづくりや手仕事が好き。いつか職人になりたい。
こうした気持ちを抱えていて、さらに地域が受け継いできた伝統技術を途絶えさせたくない、自然の営みと共に暮らしていきたいという信念や動機を持ち合わせているあなたに、ぴったりの職場かもしれません。
最高品質を誇る紀州備長炭。その特徴とは?
強く安定した火力と火持ちの良さが自慢の紀州備長炭。その製法は、江戸時代にまで遡ります。土窯で2週間ほどかけて高温・蒸し焼きにし、窯内で赤熱した炭材を取り出し、素灰(灰と砂を混ぜたもの)をかけてゆっくり冷却。こうして、きめが細かい良質な炭が出来上がります。
焼き上げられた備長炭は、ズシリとした重みと硬度を持ち、まるで金属かと見紛う質感に変化。叩くと「キーン」と澄んだ音が響き、その切口は漆黒の輝きを放ちます。
白炭の中でも最高級品とされ、一般的な炭の3倍ほどの値がつくにも関わらず、ほぼ無煙無臭かつ赤外線効果により食材に均一に火を通す優れた特性から、鰻屋・焼鳥屋などの料理店で根強い人気があります。また、近年では秀逸なインテリア材、浄化・浄水材としても注目されています。
世界的な需要の高まりとは裏腹に、紀州備長炭の生産量は減少傾向にあるそうです。元々少ない製炭事業者や職人の数が、担い手の高齢化、後継者不足によりさらに減っているのが、その理由のひとつ。他の伝統工芸と同様、一人前になるまでの技術修得に長い年月を要する点も要因になっています。
こうした状況の中、津村さんは70歳を超えた今でも現役の製炭職人として活動しています。津村さんにとって、炭焼きの仕事とはどういったものなのか、伺ってみました。
炭材の窯出し作業をする職人たち。
取り出した炭材を、素灰をかけて冷やしていく。
良い炭ができたら、明日は更に良いものを作れるように。
「炭は、自身の感覚をフル稼働させて作ります。窯に入れた炭材の煙の色や匂いを頼りに、その日の気温や天気、窯から伝わってくる熱など、色々な情報を感じ取って火を調整します。一度火を入れたら14日間つきっきりで離れられない。それを複数の釜でローテーションします。昔は10日間で作っていました。若い頃はやれたけど、今それをやったら身が持たないね。」
炭焼き釜の温度は、製造過程で時に1,000℃を超えることもあります。灼熱の窯前で常に五感を研ぎ澄まし、身を削りながら行われる炭焼きの作業現場は、想像を絶する過酷さです。
「何十年と炭を焼いてきたけど、全く同じものは二度と作れないと思っています。100回焼いたら100回とも違う。過去の職人たちの仕事ぶりを見てきたから、恐れ多くて「これは僕が焼いた炭です」と胸を張って言える自信はない。けれど、毎回ちょっとした変化、新しい発見があるのが面白くて。」
便利さ=豊かさを追い求めた時代から、それぞれの豊かさを見つける時代となった今だからこそ、炭の価値を見直したいのだと津村さん。
「生活必需品としての立場はガスに取って代わられたけれど、炭は本来、人の暮らしを豊かにするものです。木を切ることで山の環境を守ることに繋がるし、燃え尽きて灰になったら肥料として土に還っていく。全て自然の中で完結できる、最高のリサイクルだと思います。」
「それに、炭火で焼いた肉や魚は本当に美味しいからね!」
炭火で焼いた食材を食べてから、これが本当に不要で無くなるべきものなのか世の中に問うてみたいよと、津村さんは話します。
「現在、うちには10名ほどの職人がおります。お陰様で注文はひっきり無しなのですが、今後は、事業拡大や若手の育成なども考えないといかんので、人手が足らんわけです。長く続けてくれる人、将来自分の窯を持ちたい独立意欲のある人は大歓迎。だけど、今の働き方に合わん部分もあると思うので、本業をやりつつ炭焼きに挑戦したい!という人にも来て欲しいですね。」
炭焼きは趣味の延長、と時折溢れる言葉の通り、生き生きと働く姿が印象的な津村さん。職場の近くには、魚取り、菜園、野良仕事ができるスペースもあります。糧を得る手段としてだけではない働き方、暮らし方がここにはあります。
「良い炭が出来たら、明日は更に良いものを作れるようにって思えるから、辞められないんだよね。この気持ちに共感できる人なら、性に合ってると思うよ。」
労働環境は大変だけれど、それでも本気でやってみたい、職人を目指したい、ご飯を食べていきたいと思える人。さらには、炭焼きという仕事を軸に、自分が今やっていること、これからの生き方・働き方にプラスになると思う人には、今回の募集はぴったりだと思います。
炭焼き×調理人。
炭焼き×珈琲焙煎。
炭焼き×煎餅。
炭焼き×パティシエ。
炭焼き×染色。
etc..
あなたの好きなことに炭焼きを加えることで何かがプラスになると感じたら、それはチャンスの神様の前髪かもしれません。
ー僕は炭を焼く、君も一緒に来ないか。
信じる生き方・日々を紡ぐ暮らしを始めたい方は是非ご一報ください。
採取されたばかりのウバメガシ(姥目樫)。
紀北町矢口浦にある炭焼き窯「炭焼きの里 星おろし」。
経験・年齢不問!製炭職人として食べていきたい人求む!
●製炭職人の職場環境や田舎暮らしに慣れていただくため、試用期間を設けています。まずは新人研修にご参加ください。
<新人研修>
期 間:3ヶ月
給 与:5,000円/日
場 所:炭焼きの里・星おろし
住 所:三重県北牟婁郡紀北町矢口浦
滞在先:研修期間中、紀北町内の津村さん所有施設に滞在可(家賃無料、水光熱費実費)
運 営:大自然本舗 えむてぃ
※本採用後の雇用条件等につきましては、研修期間中、事業者様へ直接お尋ねください。
<応募について>
プロジェクト内の「応募したい」ボタンを押していただき、メッセージ機能にて下記の内容をお知らせください。後日、事業者様へお取次ぎいたします。
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応募者情報
・氏 名(ふりがな):
・年 齢:
・性 別:
・現住所:〒
・連絡先(電話番号):
・その他:(※任意、前職の経験・スキル、簡単な自己紹介等。)
師匠となる『大自然本舗 えむてぃ』代表の津村さん。
自然豊かな里山での暮らしが、あなたを待っています。
三重県南部の御浜町で1ヶ月間、知り合いのみかん農家でアルバイトをされていたという早田貴寛さん(写真左)。帰省のタイミングで本プログラムを知り、応募翌日に炭焼き工房の見学に来てくださいました。
以前から製炭職人に興味があったという早田さん。
なんと見学開始5分で、大自然本舗えむてぃ就職&移住が決定!
これまでに外壁、塗装、鳶職、溶接、左官、土木工、解体業、港湾荷役、バーテンダー、炭火料理人、特殊伐採…etc.などのご経験があり、スキルも多彩、田舎暮らしも問題がないという即戦力級の炭焼き職人がここに誕生しました。
ここまでの急展開は、移住定住コンシェルジュの立場からも前代未聞。その訳を聞くと、「田舎は特に、良い出会いがどこにころがっているか分かりません。こういうご縁を大切にしたいので、即断即決・直ぐ行動です」と話してくださいました。
まずは一度、地元横浜市に戻って、身支度を整い次第、新人研修に挑戦するそうです。早田さんのご経歴にまた1ページ、炭焼き職人が書き加えられる日を楽しみにしています。
10月25日、秋田県在住の鈴木さん(写真中央)が炭焼き工房をご訪問されました。染織、鍛冶といった日本古来の伝統工芸や職人に興味があり、今回の見学を心待ちにされていたとのこと。
案内人は、製炭職人歴2年半の井下さん(写真右)。女性でもやれる仕事はあるかとの質問に「親方(津村さん)の奥さんも、伐採以外の作業はバリバリこなしていますからね。できることは沢山ありますよ」と話してくれました。
「男だらけの職場だから、色々気づかんかったりできないことも多い。若い人ならではの感性で新商品開発なんかしてくれたら頼もしいね」と津村さん。鈴木さんの訪問を喜んでいるご様子が印象的でした。
大自然本舗えむてぃでは、引き続き製炭職人を募集しています。気になった方は、ぜひ工房へ足を運んでみてください。
10月5日に、福岡県からやって来た中川さん(写真左)の炭焼き修行が始まりました。なんと応募数日後には炭焼き窯「炭焼きの里 星おろし」を訪れて現場視察を行い、津村さんに直接新人研修の実施を取り付けるほどのバイタリティをお持ちの方です。
一度福岡に戻り身支度を整えて再訪問。今回、満を持して炭焼き修行に望みます。
この日は、備長炭の原料となるウバメガシに切れ込みや楔を刺して、真っ直ぐに形を整える作業をされていました。質の高い紀州備長炭は、こうした細かい作業の積み重ねで出来ているのだと、私たちコンシェルジュメンバーも感心しきりでした。
今回の出会いが、製炭職人としての道を歩む第一歩に、そして、この地域へ根付くきっかけとなってもらえたら嬉しいですね。
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三重県南部の熊野灘に面し、温暖多雨な気候と黒潮によって古くから漁業、林業で栄えてきた尾鷲市。世界遺産・熊野古道伊勢路が通い、全国有数の降水量を誇る「雨の町」としても有名です。
「尾鷲に新しい人の流れをつくる」をミッションとして、尾鷲市内にある築90年の古民家を活用した事務所『おわせ暮らしサポートセンター』を構えて活動中。尾鷲での定住や、地方での豊かな暮らしを求めて尾鷲への移住を目指す人に向けた、空き家バンク・仕事バンク・移住体験住宅などの多彩な定住移住サポート業務を行っています。