
バリアフリーの古民家宿 世代も背景も越えて誰でもウェルカムな場所
公開日:2025/08/26 06:52
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2025/12/04経過レポートが追加されました!「YU /渡部優 原画展とワークショップのお知らせです」
2025/12/04今回ご紹介する「flow山源(やまげん) stay & retreat」での取り組みは、ただの田舎暮らしではなく、移住を考えている人にとって“人と地域が共に育つ暮らし”のヒントになるはずです。
米原市柏原(かしわばら)にある古民家宿「flow山源 stay & retreat」は築116年の家屋を改修し、宿泊の場であると同時に水彩画教室、整体、食品の量り売りなど多様な機能を持つ“住み開き”の場として営まれています。古民家の趣を活かしつつバリアフリー対応を取り入れ、玄関やトイレ、浴室などを車いすユーザーの動線に合わせて設計。化学物質過敏症の人にも配慮した自然素材をできる限り使うなど、誰もが安心して過ごせる環境づくりにこだわりました。
運営しているのは、地元柏原出身の渡部秀夫さんと、埼玉県出身の優さんご夫婦。 以前は外国人観光客を対象とした宿を営んでいましたが、現在は障害のある方や日本人の旅行者も受け入れています。屋号の「flow」は鴨長明の『方丈記』や芭蕉の『不易流行』から着想を得た“移ろいを受け入れ変化を楽しむ”という意味を込めたもの。「山源」は改修した家屋でかつて酒屋を営んでいた当時の屋号をアップサイクル的に受け継いだもの。地域にあるものを活かす姿勢が名前にも表れています。
気持ちを託された古民家で描く、ちいさな社会実験
現在の家屋との出会いは偶然でした。同じ柏原で移転先を探していたとき、家屋の元の持ち主は「誰でもいいわけじゃない」と地域の活性化に使ってくれるような人を求めており、お互いの気持ちがフィットして譲り受けたそうです。 現在も定期的に訪れてバックアップしてくれる温かい関係が続いているといいます。単なる不動産の取引ではなく気持ちを託されたスタートだったからこそ、関わり方も自然と深まっていったのかもしれません。
多様な背景を持つ人が集える場つくりについて秀夫さんは「お年寄りや子ども、外国の方、障害のある方やない方など異なる背景を持つ人同士が交流することで他者への想像力や共感力というまなざしが養われる。結果として、それが生きる喜びという根本の豊かさを感じる経験につながっていく。いろいろな人が来てくれたら単純に僕も楽しい」と話します。また、優さんも「ご近所の方にも気軽に訪れてほしい」と今後は地域の方が寄りやすい機会を計画したいとのこと。
「これまでの社会は『早く・大量に』という効率重視のシステムに合わせられる人を中心に動いてきましたが、その一方で取り残された人たちもいて、その人たちへの気配りや存在を忘れてしまいがち。結果多くの人が生きる意味や幸せという一番大事なところがわからなくなっているのでは」と問いかける秀夫さん。そんな現状を変えたいという思いから、少子化や地域の課題も「悲観するだけじゃなく面白おかしく解決できるはず。その実験をここでやってみたい」と前向きに語ります。


米原で感じる豊かさ ― 子育て環境、豊かな自然
米原での暮らしの魅力について尋ねると、秀夫さんも優さんもそろって「子育てのしやすさ」を挙げてくれました。お二人の印象では、この地域には「子どもを財産として大切にしている人が多い」と感じるそうです。移転後も、ご近所の方々が「子どもの声が聞こえるだけでうれしい」と温かく迎えてくれたのだとか。 「地方に住むとどうしても“どうやってお金を稼ぐか”に目が行きがちだけど、生活の中の豊かさにこそ目を向けたい。この地域の方々には子どもは地域の宝物なんだという感覚がしっかりあるように感じます。それは、この土地の価値そのものだと思うんです」といいます。
日常の楽しみも尽きません。たとえば、近所を散歩するだけでも発見があるそうで、優さんは「特に裏道が面白い。移転してから柏原での暮らしがさらに楽しくなった」と笑顔で語ります。フットパス(散策ルート)を整えればもっと地域の魅力を共有できるはずだと、やりたいことも膨らんでいる様子。
また、都会にいた頃には鬱陶しく感じていた雨も、田畑をやる暮らしの中では“恵みの雨”に変わり、田んぼ作業で冷えた体に太陽が差すと「やったー!」と声が出る。そんな自然との関わりの中で生まれる心の変化こそ、移住で得られる豊かさのひとつなのかもしれません。
今後は、山村留学や多拠点居住など、時代のニーズに応えながら地域がもっとイキイキと輝く未来を描いています。「地域がイキイキすると自分たちも楽しいから」と話す秀夫さん。 「flow山源 stay & retreat」が目指すのは、年齢や背景を越えて人が集まり、生きる喜びをともに分かち合える場所。そんな暮らし方が、米原だからこそ実現できるのかもしれません。
👉flow山源 stay & retreat の Instagramはこちら https://www.instagram.com/flow_yamagen/


このプロジェクトの経過レポート
このプロジェクトの地域

米原市
人口 3.57万人

星子と紲ya、まいばら沼からこんにちは (淡水)が紹介する米原市ってこんなところ!
田舎でありながら、新幹線駅があり都会へのアクセスも抜群です。 (新幹線を使えば京都まで20分、名古屋まで25分、大阪まで30分!)
「暮らすのは水や空気のきれいな場所でのんびりと。でも都会にも気軽に出かけたい」 そんな多拠点生活や新しいライフスタイルを求める方にぴったりのまちです。
住む場所に縛られず、自分のやりたいことを大切にした暮らしを、米原で始めてみませんか?
▼米原市ってどんなとこ?:びわ湖の素、米原 http://biwakonomoto.jp/introduction/
▼米原市の空き家情報:”恋スル空キ家プロジェクト” https://koisuru-akiya.com/akiyabank/
▼米原に移住し、働いている人の声:はかどる米原 https://hakadoru-maibara.com/
このプロジェクトの作成者
紲ya-ツナギヤ-:2024年度まで米原市の地域おこし協力隊。2025年度米原市移住コーディネーター。 お試し暮らしの宿”紲ya-ツナギヤ-"をはじめました。米原市への移住にご興味ある方、移住相談・現地案内オーダメイドツアーを承ってます! 自然派、実践派、土を作る暮らしをしたい。メディア出演歴多数(地元限定)。 畑をしたくて米原市に移住したけどなかなかできてない😭ワイルドパパを目指して道半ばの一児のパパ。今年こそは、土に触れる時間を作ります!
星子:米原市に移住する前は田舎暮らしには全く向いてないと思ってたけど、今や近所の散歩で季節の美しさに泣いてる。グラフィックデザインと絵をやってるけど言葉を大事にしている(しかし口下手)。よく「旦那の嫁」扱いされがち。普通の人に擬態するのが上手な変人。 2024年度に別アカウントで米原市の伝統食や移住者インタビュー記事など書かせてもらってましたが、2025年度は実は夫である紲ya-ツナギヤ-と一緒にこちらのアカウントから失礼します!

















