【後編】連載:大津な想い人 #04 小倉康寛さん(八百與 七代目店主)

読みもの

公開日:2025/10/27 23:12

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2025/10/29

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前回に引き続き、漬物屋「八百與」の小倉さんにお話を伺った。今回は、商店街の現状や大津の魅力、そして「大津を想う」ことと自身の人生・仕事との関わりについて、さらに深く掘り下げていく。

◇商店街をもう一度”目的地”に◇

ChatGPT:

――小倉さんから見て、商店街に対する印象やこれまでの変化について、どのように感じていますか。 小倉:やっぱり、アーケードがあると商店街としてのまとまりが出て、「歩いていて楽しい場所だな」と思いますね。物販はどうしてもインターネット販売に押されていますが、飲食店は増えてきています。自転車屋さんのように、アフターサービスが必要な業種は、今でもしっかり残っていると感じます。

――子どもの頃と比べて、商店街の賑わいは変わりましたか。 小倉:昔は本当に賑やかでした。おもちゃ屋さんもあって、夜には出店が並び、子どもたちが走り回っていましたね。今はもう父親の世代が中心で、昔のような賑わいを取り戻すのはなかなか難しい。でも、だからこそ工夫が大事だと思っています。

――これからの商店街について、どんな可能性を感じていますか。 小倉:100円商店街をやると、すごい人出になるんです。そういうイベントで「ここに商店街がある」と知ってもらうことが大切ですね。あとは、普段から足を運んでもらう仕掛けづくりも必要です。三井寺など観光ルートとの連携も、今後は考えていきたいですね。

◇京都に隣接する弱点を強みに◇ ――大津の立地や京都との関係をどう見ていますか。 小倉:琵琶湖と山に挟まれて平地が少ないので、大規模な開発は難しい。でも、京都が近いというのは強みです。京都駅に来た出張客が、わざわざ大津までお土産を買いに来てくれることもあるんですよ。「京都より安くて美味しい」と言ってもらえることもあります。これまでは京都に観光客を取られるばかりと思っていましたが、実は呼び込むこともできるんです。

――京都とは違う、「大津らしさ」はどこにあると感じますか。 小倉:京都と比べられることが多いですが、同じように張り合うのではなく、独自色を出すことが大切だと思います。石山寺などの観光資源をもっとアピールして、京都から来てもらえるような街にしたいですね。外国人観光客より、まずは国内の人にどう来てもらうかが鍵です。

◇三方よしの精神を今につなぐ◇ ――大津の商人として、近江商人の精神を感じることはありますか。 小倉:そうですね。京都の商売人はどちらかというとドライで、大津の人の方が柔らかいと言われます。観光客が多い京都では、一人ひとりに時間をかけられないのかもしれません。

――地域の文化をどう発信していますか。 小倉:できるだけ地元の野菜を使って漬物を作るようにしています。大津の鬼瓦など、地元の文化にも関心を持ってもらえるようお話ししますね。お客さんが「面白いね」と言ってくれると、とても嬉しいです。

◇大津の風土をそのまま届ける◇ ――最後に、小倉さんにとって「大津を想う」とは。 小倉:地元で採れた野菜を漬けて届けること。それは、大津の風土そのものをお客様に味わってもらうことだと思っています。八百與だけでなく、大津には食以外にも鬼瓦などの素晴らしい文化があります。お客様に紹介したり、道案内をしたり、大津の地図を置いたりもしています。買って終わりではなく、そこからつながる関係があるんです。電話注文をしてくれるリピーターの方も多く、40年以上お付き合いのあるお客様もいます。そんな出会いの積み重ねを通じて、自分のお店から大津を発信していくこと。それが私にとっての「大津を想う」ことなんです。

店内には明治天皇御衣や当時の注文書が残る
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お店には季節の野菜を中心に多種多様な漬物が並ぶ
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このプロジェクトの地域

滋賀県

大津市

人口 34.06万人

大津市

特定非営利活動法人BRAHart.が紹介する大津市ってこんなところ!

大津市は、比良・比叡の山並みとびわ湖に代表される自然と、様々な歴史の舞台となった豊かな文化財を有する歴史と文化に彩られた都市です。  滋賀県の県都として、市外の方からも評価をいただき、現在も転入超過※を続けている「選ばれるまち」です。

このプロジェクトの作成者

プロフィール画像

「障がいがあろうとなかろうと、好きなこと得意なことを仕事にして精一杯生きる」をモットー2014年設立。大津市瀬田地域を中心に、「社会を楽しくするのが福祉のミッションだろ!」を合言葉に、近江國一之宮建部大社の朝市や、石山寺縁日の運営に携わったり、近隣の子ども達への学習支援ブレイクスくール、滋賀の食材とアーティストを応援するcafe&galleryspoonsの経営など、社会から支援される側から、支援する側にまわる活動を続けている。

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