滋賀県内の食材は多彩です。その中でも「発酵」といえば、まず思い浮かぶのが「鮒ずし」でしょうか。もし、生まれて初めて最初に口にした鮒ずしがとても美味しかったら幸せです。もし最初に食べた鮒ずしが美味しくなかったら、その後の「鮒ずし」のイメージはきっと後まで消えることがないかもしれません。運よく、私は最初に美味しい鮒ずしに出合うことができました。そのまま日本酒と一緒にいただくのが一番美味しいと思いますが、「鮒ずしは、匂いが？」という方は、是非、鮒ずし茶漬けを召し上がってください。以前、NHKの料理番組で「鮒ずし茶漬け」レシピが紹介されていました。人気の食べ方のひとつです。
　そして「鯖寿司」かつて若狭で取れた鯖は、鯖街道を通って、京都や近江に運ばれていました。そんな歴史や文化の中で生まれたのが「鯖鮨し」です。鯖の棒寿司も美味しいです。
　他には、田舎の食卓に並ぶお漬物など。お漬物は母の味、それぞれの家庭の味です。
このように発酵食はいろいろなところに存在しています。滋賀の歴史、風土が生んだ発酵食を一口食べてみると　口いっぱいに美味しさが広がります。もしかして、日々の暮らしの中に一番美味しいものがあるのかもしれません。

このように食において、いつの時代も地域と文化は繋がっています。今回の講座で、講師の先生から「三方よし」についてのお話しがありました。「三方よし」とは江戸時代に活躍した近江商人が大切にしてきた考え方です。全国的規模でビジネス活動を行い、時には海外へも進出していた近江商人の思想・哲学を伝えたものです。社会に貢献するには、売り手と買い手、そして世間よし....地域社会の存在は大事です。

滋賀県の食文化を支えてきた歴史、文化の魅力は盛りだくさんです。滋賀は、魅力よし、訪れるのもよし、住むのもよし、そして、どの地域もそれぞれに奥が深くてきっと飽きないでしょう。
サラダパン、信楽焼のたぬき、うみのこ、マイアミ浜だけではありません。多様性のある滋賀県より、琵琶湖より愛をこめて....