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- 地域のコミュニティをつなぐ!夏の風物詩地蔵盆
みなさんの暮らしてきた地域の地蔵盆はどのようなものでしたか?地蔵盆とは何?と思われる方もいるかもしれません。
地蔵盆とは、関西を中心におこなわれている、お地蔵さんの地域の守り神としての信仰を中心とした、町内安全や子どもの健やかな成長を願う行事です。
大阪のニュータウンで育った私にとっての地蔵盆とは、子どものころ、集会所にいくとおやつがもらえる日、そんな程度のあまり記憶に残らない行事でした。
ところが、移住した日野町での地蔵盆はなんと丸一日がかり。(もともとは2日間だったそうです。他の地域では3日あるというお話も聞きました。)お地蔵さんと、子どものための、地域にとって大切な一日でした。
現在では徐々に簡略化している地域も多いそうですが、
今回は移住後に参加している我が地域の地蔵盆をご紹介します!
小さい地域ごとにあるお地蔵さんと地蔵盆
私の住んでいる町(ここでは、一番小さい単位の地域を指します)は、850年の歴史をもつ「日野祭」の曳山のうちの1基を持つ町です。
二十数軒で一つの町を構成しており、町内に一つある地蔵堂に、お地蔵さんがいます。
このあたり一帯では、同様に十数軒〜三十軒ほどの町内ごとに、お地蔵さんが祀られています。
各地の地蔵盆でも、お地蔵さんを一年に一度洗って…というのはよくあるそうなのですが、
その中でも我が町内のお地蔵さんはちょっと特殊で、温度の決まったお湯でお風呂に入り、そのあとになんとお化粧をしています。
朝7時、当番の家の人がお地蔵さんを会所(かいしょ)に運びます。
(会所…町で一つ維持管理している集会所のこと)
そして、来年当番に当たるお家の人(見習い)と一緒に40℃前後のお湯を作り、お地蔵さんをお風呂に入れます。
一年の汚れと、昨年のお化粧を落として一度風をあてながらしっかりと乾燥させます。
そして、当番の方がお化粧を!
お顔に白い色を、服の縁取りと眉に墨を、口には紅を、そして金粉と順に美しく仕上げていきます。
お化粧が終わったら、集会所に作った祭壇に祀ります。
日頃、町内を見守ってくれているお地蔵さん
一年の汚れを落とすためにお風呂に入ります
百万遍と町内巡行
そして夕方、数メートルある巨大な数珠を、念仏にあわせて全員で円になって百回まわす「百万遍(ひゃくまんべん)」をおこないます。
以前、他の地域の百万遍を見せていただいたこともあるのですが、年長の方が念仏を唱えることが多いようです。
100回まわすのはなかなか大変で、50分近くかかりました。(これでも早い方だそうで、間にお茶をすることもあるそう)
そのあと、子どもが鐘をならしながら数珠を囲んで町内をぐるっと巡行します。
会所にもどり、お地蔵さんをいつものお堂に戻したら地蔵盆は終了です。
昔、2日間かけて地蔵盆をしていた他の地域では、夜にみんなで食事をしたり、子供だけで会所に泊まったりして特別な1日だったそうです。
また、子どもが作った灯籠を飾ったり、ある地域では子どもが鐘をならしながら「ケンケトケン、ナンマイダ、じぞさんに賽銭あげとくれ〜」と言いながら町内を周り、お賽銭を集めるのだとか。
それぞれの町内で様々な形で引き継がれている地蔵盆。こうした地域行事が地元のコミュニティを作るしっかりとした地盤になっていると思います。
移住後に地域の方とのつながりをどうやって作るのか?心配されている方も、地蔵盆がある地域なら、良い機会が残されていると思います!
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日野町は、滋賀県の南東部、鈴鹿の山麓から西に広がる湖東平野に位置する町です。伝統ある歴史と豊かな自然の中に、近江日野商人の三方よしの精神と進取の気風が息づいています。
地域資源を活かしたまちづくりのサポート。(https://ourselfood.jp/)
代表理事の藤田ゆりは日野町地域おこし協力隊OG。日野の伝統料理を継承する会(https://hinoryori.net/)。
(一社)しがごとまるごと協力隊ネットワーク(https://shigagoto.jp/)。
日野まちつなぐ研究所。(https://www.instagram.com/hino.lab?igsh=cTV5N215ZjNuZGhx)
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