「早く起きなさい！遅刻するわよ！」

「分かってるよ。学校まで1分だから間に合うって。」

　兄の保陽は中学1年生。学校までは徒歩２分。

「あなた、海月の送迎お願いね。雨降るみたいだから傘持たせてね。」

「行ってきまーす。」
　
　玄関を開ければ、視界に入るのは認定こども園。妹の海月が昨年度まで通っていた。

「パパ、今日学校終わったら友達と遊んでもいい？」　
　
　海月は小学1年生。小学校は家を出てすぐだが、念のため学校まで送っている。

「今日雨降るから遊べないんじゃないの？」

「NIKOパークで遊ぶから大丈夫！」

「分かった。NIKOパークに迎えに行くから学校終わったら行ってていいよ。」

　NIKOパークは小学校隣設の屋内遊び場。通常保護者同伴での利用だが、小高小学校児童は会員登録することで児童だけの利用が可能。もちろん利用料無料。

「さて、俺も仕事をするか」

　相馬の仕事はシステムエンジニア。仕事に場所を選ばず、最近は小高区内のカフェやコワーキングスペースを巡りながら仕事をしている。

　今日は約1㎞離れた小高交流センターで仕事をすることに。

　センター内施設で昼食も済ませ、切りのいいところでNIKOパークまでお迎え。

　NIKOパークに着くと海月は夢中になって走り回っている。

　喘息を心配してたけど、元気に遊んでる姿を見ると感慨深いものがあるな…。

　施設内のカウンターテーブル越しに、遊びを見守り

　満足そうな笑顔を見て一緒に帰る。

「さあ、帰ろうか。」

「うん！」

　家の玄関を開けようとすると後ろから長男の声が

「ただいま」

「おかえり」

「おなか減ったな…今日の夕飯なにかな」

『ガチャ』

「おかえりー。あ、みんな一緒だったのね！今日の夕飯はね…」

　………
　
　……

　…

子育て支援に注力している南相馬市。中でも小高区はモデル的に独自の教育プログラムを取り入れている地区になります。日中は学生人口が高くにぎやかで、夜は静かな田舎を感じられる場所です。

南相馬市では、実際に南相馬での生活を体験したい方、移住を検討している方向けのお試しハウスを用意しています。最大１０泊/回（年度内3回まで利用可能）。利用料無料。
https://www.city.minamisoma.lg.jp/portal/sections/16/1640/12153/2486.html

今回紹介した物件は南相馬市小高区にあります。2階建て４LDK。価格800万円。
https://www.minamisoma-akiya.org/properties/2308/
伊集院家の場合、12市町村移住支援金で400万円、奨励金で150万円が出ますので実質負担額は250万円になります。