
新しく阿蘇に根を下ろした人たち 【ライダーズ・カフェ】
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2025/09/30「興味ある」が押されました!
2025/09/27田舎に移住してカフェを開業したいという夢を持っている方は多いのではないでしょうか?しかしながら、開業に至るまでの資金を含めたプロセスについて、あるいは開業したものの本当に集客ができるのかなど不安もいっぱい。「現実は甘くない」といった冷静な声との葛藤は当然あるものと思います。 今回のNew Roots in Asoでは福岡県遠賀郡岡垣町から阿蘇市に移住され、ライダーズ・カフェ「TORQUE(トルク)」を経営されている門口幸弘さん(62)をご紹介します。
阿蘇はライダーの聖地
Q.門口さんがオートバイに興味を持ったきっかけから、ライダーズ・カフェを開業するに至った経緯について教えてください。
―(門口さん)私がバイクを好きになったきっかけは、おそらく小学生のときに良く観ていた仮面ライダーだったと思います。(笑)免許を取得してからは、オフロードのレースに出場するほどバイクにのめり込んでしまいました。 ライダーのためのカフェを開業したいという気持ちが湧いてきたのは、そんな昔からのことではなく58歳くらいの頃でした。65歳までは雇用延長で同じ会社に勤め続けることは可能だったのですが、起業するなら体が動くうちに早めに始めた方が良いのではという判断で、60歳の定年退職を機に開業しました。 店舗の場所に関しては、以前住んでいた岡垣町の近くの北九州市を含め、いろんな候補地はありました。そんななか、ある不動産屋さんが阿蘇のこの土地を紹介してくれて、「ここだ!」と瞬間的に気に入りました。何と言っても阿蘇五岳が見えるこの抜けの良い景色は他には替えがたいものがありました。
Q. ライダーにとって阿蘇はどんなところが魅力なのでしょうか?
―(門口さん)阿蘇がライダーの聖地だと言われる所以は、伝説のバイクレーサー、ケニーロバーツが阿蘇を大変気に入ったことによると思います。 何と言っても魅力なのは、やはり「景色」と「道」です。開放感のある雄大な自然のなかを、ほぼ信号にひっかからず気持ちよく走ることができます。高低差も程良くあって、ワイディングロードなど道のバリエーションも数多くあります。 それと阿蘇には観光名所、展望所、カフェやコンビニ、道の駅といったスポットが適度に点在しており、このエリアだけで3日~4日は充分に楽しめるというところも長所だと思います。 店内には常に地図を用意しているのですが、お客さんから相談があれば、所有されているバイクの性能や特徴に合ったツーリング・コースというのを提案しています。 こんな風にお店のカウンターにお座りになったお客さんとの会話が私の今の一番の楽しみだと言えます。同じ趣味であるバイクについての談義は延々と続き、なかなか尽きないですね。


集客するには、やはりSNSの活用は不可欠
Q. 開業するにあたり、どこに苦労されましたか?
―(門口さん)空き家が建っていた宅地とそれに付随していた小規模な農地を購入しました。建屋は基礎の部分がかなり古くなっていたのと、店舗には向いていない間取りだったので、完全に解体しました。新しく建てた住居兼店舗については住宅メーカーさんと相談しながらではありますが、私自身で設計しました。 田舎だけに下水道が完備されていなかったので、プラスアルファの経費として、浄化槽の設置も必要でした。不動産を購入する場合は、浄化槽のあるなしは重要な要素だと思います。それと、苦労したのは、建物や設備、庭づくりなどの業者さんを探すことでしたね。職人さんから「阿蘇はちょっと遠い」なんて言われたことが多々ありました。
開業するにあたり、一番重要なことはやはり集客だと思います。市街地にあるカフェと違って、観光地にあるカフェは繁忙期と閑散期の差が激しい、天気に左右される、夜にはお客さんが来ないので終業時間が早いといったことがあります。それらは覚悟のうえで、集客を増やすにはどうしたら良いかと思い、ほぼ全てのSNSを活用しています。 実は、店舗が完成する前から、建築中の写真とかをSNSにアップするなど開業予告を行いました。それが功を奏して、「阿蘇に新しいライダーズ・カフェができるらしいぞ」という口コミがライダー仲間で広がっていきました。ただ、その時点では阿蘇のどこに開業するか、明確な住所までは明らかにはしませんでした。バイクが建築現場に集まらないように、近隣の人達に迷惑をかけてはならないと配慮したからです。


「TORQUE」には「店を勢いよく回す」という願いも
Q.店名のTORQUEには、どういった思いがありますか?
―(門口さん)トルクとは簡単に言うと「回す力」のことです。TORQUEというお店のネーミングには、もちろんエンジンのパワーという意味合いもありますが、私は航空機の整備をやっていた経験があり、「整備」の仕事が大好きなものですから、トルクレンチに代表される工具類のイメージ、そして、「お店を勢い良く回転させる」といった経営的な願いが込められています。 正直言いますと、「ライダーズ・カフェ」と名乗る方が良いのかどうか逡巡した時期がありました。と言いますのは、「乗用車で行ってもいいですか?」と電話で問い合わせがたまにあったのです。つまり、ライダーに限定されたカフェではないかと勘違いされるんですね。客層を絞って特徴を全面に押し出すのが良いのか、あるいはターゲットの対象を広げるのが良いのか、迷いどころではあります。 ただ、最近では家内と娘がビーガン料理やオリジナルのスイーツとかをメニュー開発してくれたお陰で、ライダー以外にもSNSを見た若い女性や外国人のお客さんも増えてきました。
Q.これから起業される方へアドバイスはありますか?
―(門口さん)田舎では都会の常識は通じないと思った方が良いですね。「郷には入れば郷に従え」とよく言いますけど、なるべく地元の人に合せることが大事だと思います。回りは田畑が多いので、たまに堆肥の臭いがするときがありますが、これも受け入れるしかないです。(笑) 地元との人間関係は重視し自治会にも入っています。しかし、日曜日に行われる草刈りなどの共同作業には出られないことが多いです。日曜日はお店を営業しているので、そういった区役には参加できないことについてはおそらく理解していただいているものと思っています。したがって、日頃から地元への人達への挨拶はしっかりとし、例えば、営業時間外の朝早くできる区役とか、自分にできることは積極的に行っています。今では地元の方々もお店に来ていただけるようになりました。
いかがでしたでしょうか? 阿蘇で起業していただいた門口さんには感謝しています。 これからもお店が多くのお客様で賑わうよう応援しています!


このプロジェクトの地域

阿蘇市
人口 2.40万人

阿蘇市が紹介する阿蘇市ってこんなところ!
日本中・世界中から多くの観光客が訪れる雄大な自然を有する阿蘇。
朝起きて、目の前に美しい山を眺めながら伸びをしたり、 夜、帰宅し玄関前でふと空を見上げると数多の星たちが輝いていたり、 学校帰りに湧き水を飲んで帰ったり、、、
そんな大自然と共に日々を過ごしています^^ 一緒にカルデラ暮らししませんか^^?

















