作り手の想いを編集して新しい価値をつくる「まちの編集者」になりませんか？

矢祭町には鮎やゆず、いちごなど多彩な素材がありますが、「矢祭らしい加工品やおみやげが少ない」という声が多く聞かれます。

そこで、矢祭産の素材を活かして新しい商品を生み出し、地域の外へ届ける取り組みが始まっています。

その届け先となるのが、2009年に始まった「矢祭もったいない市場」です。矢祭産の野菜や加工品をワゴン車に積み込み、東京各地で月8回のペースで出張販売を実施。今では常連客も多く、単なる物販ではなく、矢祭の人や風土と“直接つながる”交流の場になっています。

商品を届けることは単なる販売にとどまりません。試作品を持ち込めば消費者の反応をその場で聞け、完成品を届ければ「また買いたい」という声を直接受け取れます。こうした手応えは商品開発に欠かせない財産です。

矢祭産の商品開発と「もったいない市場」という場を通じて、つくり手の想いを編集し、新しい価値として届ける。それが“まちの編集者”としての役割です。

矢祭産の商品は、地元の生産者が大切に育てた素材から生まれます。 その素材に新しい価値を見つけ出し、形にして届ける――まさに「編集者」のような役割が必要です。

今回の募集では、矢祭の素材を活かした商品を「つくり」、矢祭もったいない市場を通じて「届ける」、その両輪を回す挑戦に取り組むことができます。

だからこそ新しい協力隊には、素材の可能性を引き出す商品開発と、矢祭の魅力を物語として伝える“届ける役割”、その両方に挑戦してほしいと考えています。

もちろん、最初は「つくる側だけ」「届ける側だけ」から始めても大丈夫です。関わり方は柔軟に広げていけます。

矢祭町では、地域おこし協力隊が国産ラズベリーの生産や商品化に挑戦してきました。全国的にも珍しい取り組みでしたが、その挑戦をきっかけに、新しい作物や商品開発の可能性が少しずつ広がり始めています。

次にこの“まちの編集”に挑戦するのは、あなたかもしれません。矢祭に新しい物語を紡ぎ出してくれる仲間を探しています。

担っていただきたいことの一例はこちらです。 ■担っていただきたいこと 1)矢祭町のつくり手の想いを載せた冊子の制作と編集 2)矢祭産を活かした新商品の企画・試作・開発 3)農家・加工品生産者との連携・商品化支援 4)もったいない市場での試作品販売や発信 5)若手農家を中心とした新しい出店者の開拓支援 6)商品の魅力を広げるプロモーションやブランド力強化

地域おこし協力隊としての活動は、３年間を見据えたステップで進めていきます。 3年間の活動イメージはこちらです。

■1年目：素材と現場を知り、アイデアを育てる ・地元農家・加工品生産者の冊子の作成 ・矢祭産素材の可能性を調査・整理 ・「もったいない市場」で現場を経験し、販売の流れを学ぶ ・矢祭産を届ける取り組みの発信 ・試作品づくりに挑戦

■2年目：商品開発と“届ける”実践 ・若手生産者や地域の仲間と共同開発 ・試作や商品を「もったいない市場」でテスト販売 ・消費者の声から改善 ・プロモーションや販路開拓にチャレンジ

■3年目：持続可能な体制と次の挑戦へ ・持続可能な商品開発と“届ける”体制の設計 ・”もったいない市場”を起点にした新たなつながりの模索 ・地域内外の挑戦者を巻き込み、新しい展開へ ・矢祭町の他事業との連携を模索 ・顧客アンケートやデータの活用による改善提案・矢祭ブランド力の強化

■協力隊卒業後の進路イメージ（例） ・新商品をもとに独立 ・矢祭町や矢祭町特産品開発協議会の一員として活動を継続 ・地元農産物や加工品の販路開拓・ブランディング支援者として活動 ・農業・食・地域文化に関わる事業や団体に転職

着任後は専門家が研修などを通じて伴走支援を行う体制も整えています。多くの地域で直面している地域おこし協力隊の活動サポートにおける問題を町として改善していくために体制づくりにも力を入れています。

○今回のプロジェクトを通じて会いたい人はこんな人 ・農業や食、商品開発に関心のある人 ・地域の方とじっくり関係を築いていける人 ・小さな挑戦や失敗も楽しみながら、未来を描ける人 ・地域の魅力を届けることに興味のある人

このような活動は、ほとんどの方にとって、初めての挑戦になると思います。だからこそ、地域の方々と一緒に悩みながら、つくり上げていく面白さがあります。

着任される協力隊の皆さんの挑戦が、地域の皆さんの新たな挑戦につながることを目指していきたいです。

ご応募お待ちしています。