
湖南市役所職員に聞く、多文化共生社会の課題と展望ー外国人市民との共生を支える仕事!(後編)
公開日:2025/10/01 07:58
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2025/10/27平成20年度に滋賀県湖南市役所入庁後、現在は人権擁護課 多文化共生・男女共同参画推進係の職員として働く堀田 剛史さんに、前編では、入庁のきっかけやこれまでのお仕事内容について、詳しくお話を伺いました。 前編はこちら!↓ https://smout.jp/plans/24702
後編では、職場環境をはじめ育休取得時の状況などを詳しく伺いました!
仕事の環境や働きやすさについて
—庁内や課内の連携や、風通しの良さなど仕事のやりやすさはいかがでしょうか?
堀田:風通しは良いと思います。諸々の連携や調整がかならず出てくる仕事なので、その中でも、風通しの良さが活きる職場だと感じています。 また、これは自治体の規模にもよるかもしれませんが、庁内の職員はだいたい見知った顔なので、名前を聞いて「あ、あの人やろ」とすぐ顔が出てくるようなアットホームさはあります。
—働き方について、残業の頻度や休日(有給休暇を含む)の取り方などはいかがですか?
堀田:時期によっては、協力して残業することはありますが、管理職の方も含め積極的に早く帰ったりしているので、常に残業をしている職場ではありません。休みの取得も融通が利くと思います。
—堀田さんは令和4年に育児休業を取得されたとのことですが、取得しようと思ったきっかけや、取得した際や職場復帰後の環境の変化などはありましたか?
堀田:当時、上の子がまだ2才半だったので、妻だけで小さな子を見ながらの出産は大変だろうと思い、1ヶ月という限られた期間ではありますが育休は取得しました。 男性の育児休業の取得は私が取得する頃から増えはじめ、現在お子さんのいらっしゃる職員さんでは8割程度の方が取得していますね。特別取りにくいという感じはなかったですし、むしろ上司の方から「取得してはどうか」と言っていただいたのですが、やはり一人が取ると他の人も取りやすくなるというのもあるのかなと。 仕事については数ヶ月前から上司に相談しつつ準備もスムーズにいき、期間も1ヶ月でしたのでそこまで大変ということはありませんでした。 上の子が産まれた当時は男性が育休を取得するというのは少なかったように思いますが、ここ数年で取得する数が加速しているように思います。
—入庁前に描いていたキャリアに進んでいっている感覚はありますか? 「もっとこういうことがしたい」という考えがあればお聞かせください。
堀田:入庁から外国人市民の方と多く関わる機会があり、私としてはやりたいことをやれているという実感はあります。 ただその一方で、私が通訳対応をしながら情報伝達を行っていくという取り組みには課題もあると思っています。 というのも、多言語化対応をすることで私に頼ってはいただけるのですが、そのことで日本語自体や日本文化に馴染み、覚えていってもらう機会は奪ってしまっているという側面もあると思っています。 求められれば助けたいと思いますが、最近は日本で生まれ育った日本語をネイティブとする外国人市民も増えてきているので、多文化共生という点でも、お互いの文化や言語に理解を示していけたら良いなと感じます。 だからこそ、業務として自分のやりたいことをやれていると思う反面、さらに湖南市にいる外国人市民のためにできることや新しいことはあるのではないかなと思いながら仕事をしています。
堀田さんが感じる「まち」としての湖南市のよさ
—通訳を生業にしていたからこその葛藤ですよね。他の自治体の例を参考にしたり、情報収集を行ったりということはあるのでしょうか?
堀田:自治体の方針として「多言語化による情報提供」を推進しているところは、すぐに対応できる通訳を配置していたり、一旦様子を見たりというというところもあります。 私が入庁した平成20年度当時は、私のようにポルトガル語の通訳を配置するという市町が増え始めた頃かと思いますが、現在はあらゆる自治体にさまざまな言語で対応できる通訳を配置しているように感じます。
—長く湖南市でポルトガル語関連のお仕事をされてきて、ブラジル人の方との交流はありますか?
堀田:私は、たくさんのブラジル人と関わる中でブラジル人のコミュニティと交流を持つようになりましたが、市民である日本人とブラジル人との交流というのはまだまだ少ないです。 ポルトガル語ができるということで私を頼ってくれる方は多いです。入庁当時は公務員の仕事に全然触れたことがない中で通訳をやっていたので失敗も多かったですが、当時は今ほど通訳がいなかったということもあり、そのままずっと長く勤められています。 市民の方からも感謝されますし、職員からも「いてもらえてよかった」と言ってもらえる機会があるので、そこはやりがいだと思います。
—最後に、堀田さんが感じる「まち」としての湖南市の良さはどこにあると感じますか?
堀田:やはりブラジルの方が多いということでしょうか。外国人市民が増えることにマイナスの印象を抱く方もいるかもしれませんが、私としては良いことをもたらすことも多いと感じます。 街角にブラジルのスーパーがあったり、ブラジル料理のお店があったり、ブラジル人がいることで活気づいたりさまざまな文化が入ってきたりするので、そこを多くの方に「面白い」と思っていただけるかというのも私たちの仕事なのかなと思います。
—ありがとうございました。
このプロジェクトの地域

湖南市
人口 5.26万人
湖南市役所企画調整課が紹介する湖南市ってこんなところ!
都会でのライフスタイルを変えずに、「田舎過ぎない田舎暮らし」ができるまちが湖南市の最大の魅力です✨✨
移住に関する情報はこちらから↓ 【湖南市移住定住特設サイト】https://www.city.shiga-konan.lg.jp/iju_konan/index.html
湖南市は滋賀県南部にあり、大阪・名古屋から100㎞圏内にあり、車や電車でも京都までは約30分、大阪までは約60分とアクセスがよく通勤通学も可能です。 豊かな自然に囲まれながら、穏やかな気候でとても住みやすい街です。雪が積もるのは、年に1,2回ほどで雪下ろしをするほど降りません。 市内にはイオンタウンやスーパー、コンビニ、病院などもたくさんあり、普段の生活では一切不便を感じさせません。 ぜひ湖南市に遊びに来てくださいね✨
このプロジェクトの作成者
湖南市は滋賀県南部に位置し、大阪、名古屋から100キロ圏内にあり、近畿圏と中部圏をつなぐ広域交流拠点に位置し、人口約55,000人のまちです。自然環境(野洲川、天然記念物ウツクシマツの自生地など)、歴史観光資源(天台宗の古刹「長寿寺」「善水寺」「常楽寺」の3つの国宝の総称である「湖南三山」など)が豊富なまちで、交通ネットワーク、工業団地の整備により発展してきました。
外国人移住者も多く、外国人比率は県内で最も高く、多様な文化が育まれています。また、湖南市は災害が比較的少なく、安心して暮らすことができます。子育てにおいては、多様なニーズに応え、質の高い幼児教育や保育を受けることができます。近年では、滋賀県南部地域初となる乳幼児から中学生までの医療費無償化を2021年9月から実施し、先駆的な取組みを行っています。また、2020年7月17日には、SDGs達成のため積極的に取り組む都市として内閣総理大臣から認定を受ける「SDGs未来都市」に県内市町で初めて選定されました。
このような自然豊かで多文化共生を認め合い、持続可能な未来都市湖南市にぜひ住んでみませんか!
















