大学生が日野町の特産品「でっち羊羹」の魅力に包まれてみた!

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「興味ある」が押されました!

2025/12/10

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2025/12/10

日野町は、滋賀県立大学と人材育成、持続可能な地域づくりおよび地方創生に関する包括連携協定を令和4年6月2日に締結しています。本協定は、人的・物的資源を有効に活用し、地域社会に貢献することを目的として実施しているもので、今年度は、学生が日野町でフィールドワークを行い、地域で収集した情報から日野町の魅力を発信する記事を作成する取組を行っています。 本記事は県立大学生が作成した記事になります。ぜひ興味あるボタンを押してください。 ここからは、本文をご覧ください。

琵琶湖から少し離れた、滋賀県南東部に位置する日野町。そんな日野町に大学生4人が訪れました。そして私たちは日野町の特産品の一つである丁稚羊羹(でっちようかん)と出会いました。

そこで丁稚羊羹について詳しく調べてみると日野町の歴史と深く関わっていることがわかりました。また、この記事では作り方も紹介しているため、誰でも簡単にお家で作れます。あなたもこの記事を読んで日野町の丁稚羊羹に魅了されてみませんか?

日野町の丁稚羊羹(でっちようかん)の伝統

私たち大学生は、滋賀県日野町の伝統菓子「丁稚羊羹」の歴史を調べるために、近江日野商人ふるさと館「旧山中正吉邸」を訪れました。そこで学んだのは、一本の素朴な羊羹が、この町の豊かな歴史や文化と深く結びついているという事実でした。今回は、私たちが発見した日野町、丁稚羊羹の伝統についてご紹介します。

「丁稚羊羹」という名前のお菓子は全国にも存在しますが、日野のものは独自の歴史を持っています。その名の由来には諸説ありますが、最も有力とされているのが、「丁稚奉公人が帰省を終え、奉公先に戻る際に親が持たせた手土産」であったという説です。 では、その「丁稚奉公人」とはどんな人たちだったのでしょうか。 彼らは、商人や職人の家で雑務に従事した少年のことで、その多くが「日野商人」のもとで仕えていました。日野商人は、近江国外の農村部へ多店舗展開する独自の商法をとり、従業員も地元・日野から採用したため、日野からは多くの若者が丁稚として奉公に出ていたのです。 この背景から、丁稚羊羹は単なる菓子ではなく、遠い地で働く我が子を思う親心を伝える伝統として、この地に深く根付いていきました。

かつて丁稚羊羹は、各家庭で手作りされるのが当たり前でした。自宅で採れた小豆を使い、竹の皮で包んで蒸し上げる製法は、日持ちを良くし、丁稚達が持ち運ぶためにも活躍するなど、暮らしに根差した実用的な伝統です。 そして、日野流の食べ方にも知恵が光ります。羊羹を「竹の皮ごと切り分ける」ことで、断面に竹の皮の美しい模様が映り、爽やかな香りが加わります。これは、素材を余すことなく活かし、五感で味わうための洗練された食の伝統と言えます。 時代が変わり、今では和菓子店で買うのが一般的になりましたが、店ごとに異なる味わいを守り続ける職人の技や、背景にある物語は、今も町の伝統として大切にされています。

近江日野商人ふるさと館(旧山中正吉邸)の看板
近江日野商人ふるさと館(旧山中正吉邸)の看板
近江日野商人ふるさと館(旧山中正吉邸) 内部
近江日野商人ふるさと館(旧山中正吉邸) 内部

丁稚羊羹を実際に作って町長に食べてもらった!

<材料(10本分)> 餡:1 kg 薄力粉:30 g(餡の 3%) 葛粉:6 g(餡の 0.6%)大さじ2の水で溶いたもの 水:餡の状態を見てから適量 竹の皮:10枚

<作り方> 1 ボールに餡を細かくちぎるようにして広げる 2 分量の薄力粉をふるい器でふるいながら餡に混ぜてこねる 3 水で溶いた葛粉を加え、更にしっかりこねる 4 餡が形になるくらい (耳たぶくらい)の硬さになるよう、固ければ水を適量加える。柔らかければ薄力粉を少量混ぜる。 5 餡がしっかり混ぜ合わさったら、9等分(約115g) に分ける 6 竹の皮は布巾で拭いておく。広い竹の皮であれば端を紐用に 5mmくらい裂いておく。広くなければ別の竹皮で取る 7 餡を棒状にして竹の皮に置き、前後に包む 8 左に折り目を付け、右のほうへ軽く背をなでるようにして、形を整える 9 中央を竹皮の紐で括る 10 蒸し器に並べ1時間蒸す 11 蒸しあがったら、自然に1時間以上しっかり冷ます。 12 水気をふき取り出来上がり ※ ワンポイント 葛粉は片栗粉でもよい。(片栗粉は水溶きせず小麦粉を一緒にふるいにかけて混ぜ込む)

実際に自分たちで作ってみると、丁稚羊羹は非常に簡単に作ることができるとわかりました! そして自分たちで作った丁稚羊羹を食べてみると、小豆の優しい甘さの中に、香ばしい竹の香りが広がって本当に美味しかったです!

せっかくなので、日野町の丁稚羊羹を食べ慣れている町長さんにも、私達の手作りの丁稚羊羹と日野町のお店で実際に売られている丁稚羊羹を食べ比べてもらいました! すると... 「色や味が大学生が作った方が、市販の丁稚羊羹よりも濃くなっている!どっちも美味しい!」 というお言葉をいただきました!

ぜひみなさんもご自身で作った丁稚羊羹と、実際に日野町に訪れて買った丁稚羊羹を食べ比べてこの違いを実感してみてください!

丁稚羊羹製作の様子
丁稚羊羹製作の様子
蒸す前の丁稚羊羹
蒸す前の丁稚羊羹

丁稚羊羹の調査を通じて見つけた日野町のしあわせ

私たちは丁稚羊羹の調査でたくさんの方々と交流させていただき、日野町ならではの2つの『まちのしあわせ』を見つけることができました。

まず1つ目は、日野町は住民の温かい思いやりによって『人と人とのつながり』が作られていることです。もともと丁稚羊羹は親が「自分の子が他の土地でもうまくやれますように。」と親心から渡しており、『親子のつながり』を基盤としていました。そして私たちは日野町で過ごす中で『人と人とのつながり』は親子だけでなく、町全体に広がっていることを実感することが出来ました。 例えば丁稚羊羹について役場の方や調理の先生などに聞き取りをしていると、 「〜の店に僕の高校時代の同級生おるよ!」 「あの先生の方が〜するのは上手だよ!」 というようにどの話をしても必ず知り合いが話の中で登場していました。

また日野町ではご近所同士で野菜などをお裾分けをし合ったり、当たり前のようにお店でおまけをつけてくれるというほっこりするお話を聞きました。 このように日野町は、住民同士がまるで家族のように深く関わりを持ち、思いやりの精神でつながることを「当たり前」のようにしていました。 それはライフスタイルの変化で人間関係が希薄化している現在社会において貴重な『まちのしあわせ』であり、その温かい人と人との繋がりが日野町ならではの『アットホームな町』を作っているのではないでしょうか。

次に、日野町では昔ながらの伝統や精神が現在もなお受け継がれていることです。 日野町の日野商人は「三方よし」の精神から自分の利益追求よりも地域貢献のために商売をしていたという話を聞きました。そしてその江戸時代からの精神は現在の町の人々の精神に受け継がれており、日野町では今もなお住民が主体となって日野町の伝統や価値を守り続ける「地域のため」を思ったまちづくりを積極的に行っていました。そのようなまちづくりによって住民は自分の住む日野町に誇りや愛着を持っており、住民の一人一人が日野町のことを非常に愛していることが伝わってきました。そのため日野町では、住民と町が日野商人の伝統や精神によって強いつながりで結ばれており、この関係こそが日野町ならではの『まちのしあわせ』であると感じます。

このように日野町には多様な時間軸でのつながりによる、日野町ならではの温かな『まちのしあわせ』にあふれていました。 あなたもぜひ日野町に訪れて、日野ファミリーの一員になってみませんか?

丁稚羊羹を召し上がる町長
丁稚羊羹を召し上がる町長

このプロジェクトの地域

滋賀県

日野町

人口 2.00万人

日野町 企画振興課が紹介する日野町ってこんなところ!

日野町は、滋賀県の南東部、鈴鹿の山麓から西に広がる湖東平野に位置する町です。伝統ある歴史と豊かな自然の中に、近江日野商人の三方よしの精神と進取の気風が息づいています。

このプロジェクトの作成者

プロフィール画像

滋賀県の南東部、鈴鹿山系の西麓に位置する東西14.5km、南北12.3km、総面積117.60平方kmの町です。霊峰・綿向山を東に望む日野町は、町の花である「ほんしゃくなげ」が咲き誇る、無限の大地が育んだ自然環境に恵まれた町です。

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