自分らしい商いを、山中温泉で。日本酒バー店主が語る「挑戦を肯定してくれるまち」vol.1

最新情報

「興味ある」が押されました!

2026/08/07

「興味ある」が押されました!

2026/08/07

「いつか自分のお店を持ちたい」 「地方で好きなことを仕事にしてみたい」 そんな想いを抱きながらも、あと一歩を踏み出せずにいませんか?

石川県加賀市・山中温泉で「和酒BAR 縁がわ」を営む下木雄介(しもき ゆうすけ)さんも、かつてはそんな想いを抱く一人でした。

東京での修業を経て、30歳で生まれ故郷の近くである山中温泉に日本酒バーを開業。

それから12年――。

今や全国、そして海外からもお客様が訪れる店となり、下木さんは自分らしい商いを続けています。

「どうなるか分からないけれど、やってみたら?」 挑戦を温かく面白がってくれるこのまちの魅力と、経営者として感じる地域の可能性についてお話を伺いました。

〈プロフィール〉

下木 雄介(しもき ゆうすけ)

保有資格: 酒匠、唎酒師、焼酎唎酒師、J.S.A. SAKE DIPLOMA

自己紹介: ウィキペディア 「下木雄介」で検索

石川県加賀市山代温泉出身。地元で日本酒を主としたバーを開業するため東京で修業を重ねる。2013年に唎酒師・焼酎唎酒師の上位資格である「酒匠(さかしょう)」を取得。2010年にUターンし、2014年(30歳)で「和酒BAR 縁がわ」を開業した。

〈店舗情報〉

店名:和酒BAR 縁がわ

所在地:石川県加賀市山中温泉南町ロ-82

Instagram:engawa.yamanakaonsen  山中温泉 和酒BAR縁がわ®︎

Mission: 日本酒を通して風土と文化を体感できる場を創る

Vision: 日本酒を呑みながら、すべてのお客様が隔たりなく仲良くなっていく場

Value: 心を込めてご用意した日本酒と和食を通じ、お客様とともに四季の移ろいを感じながら「Elegance & Excited」を体感できる場であり続ける

なぜ山中温泉だったのか?

■ひと言の「面白いね」に救われた

「地元近くで自分の店を開きたい」と考えていた2014年当時、世の中はハイボールブームの真っ只中。「地方で日本酒専門のバーなんて難しいのでは?」と周囲から心配されることも少なくありませんでした。

そんな中、山中温泉のジャズバー「Jazzbar燐」のノンちゃんに相談したところ、地元の酒販店「辻酒販」の辻大輔さんを紹介してもらうことに。

「日本酒を主としたバーをやりたいんです」

意を決して伝えた私に、帰ってきたのは意外な一言でした。

「それ、面白いね!」

否定から入るのではなく、面白がってくれる。その一言にどれほど救われたか分かりません。

■「自分が楽しく働ける場所」を求めて

山中温泉は伝統工芸「山中漆器」の産地です。漆器づくりは分業制で成り立っており、多くの職人。つまり、個人事業主が活躍しています。その風土もあってか、この町には新しい挑戦に対してとても寛容な空気があるんです。「どうなるか分からないけれど、やってみたら?」と背中を押してくれる人ばかりでした。

飲食店を開業する上で、立地条件はもちろん大切です。しかし、26歳で物件を探し始めた当時の私にとって何より重要だったのは、「自分が楽しく働ける場所かどうか」でした。

やりたいことを受け入れ、応援してくれる人がいる。

私にとってその理想の場所が、山中温泉だったのです。

■経営者目線で見る「山中温泉」というフィールドのリアル

移住や起業を考える上で、理想だけでなくビジネスとしての現実も気になるところ。経営者の視点から感じる山中温泉の強みを3つ挙げてもらいました。

① 豊富な流動人口に対して、抑えられる固定費

山中温泉には年間約31万人もの宿泊客が訪れます。一方で、店舗物件の家賃相場は月3〜5万円程度。都市部に比べて固定費のリスクを格段に低く抑えられるため、地方で小商いを始めたい方にとって非常に挑戦しやすい環境です。

② そのまま出せる「水」の美味しさ

飲食店にとって、仕込みや提供に使う「水」は命です。山中温泉は水道水がとにかく美味しく、当店でお出ししている和らぎ水(チェイサー)も水道水そのまま。当たり前のようでいて、飲食店にとっては最高の恵みです。

③チャレンジを面白がる「個人事業主」のコミュニティ

この町には個人事業主が多く、お互いの苦労や苦心を理解し合える仲間がいます。先輩経営者たちが威圧感を与えるのではなく、「やってみなよ!」と温かく応援してくれる雰囲気がある。この空気感こそが、山中温泉最大の資産かもしれません。

開業から12年。「こだわり」から「体験の提供」へ

■「プロダクトアウト」から「マーケットイン」の時代へ

開業した2014年頃は、「この日本酒、すごく美味しいですよ!」と尖った商品を提案すればお客様が面白がってくださる時代(プロダクトアウト)でした。だからこそ、日本酒を主としたバーという珍しいスタイルでも波に乗ることができたのだと思います。しかしコロナ禍を経て、お客様の価値観は大きく変わりました。

今は「自分が良いと思うもの」だけでなく、「お客様が何を求めているか」を起点に考える時代(マーケットイン)だと感じています。現在、山中温泉全体でも「どのようなお客様に訪れていただき、どんな価値を感じて帰っていただくか」というビジョンを地域で共有する取り組みが進んでいます。

お酒そのものだけでなく、背景にある「風土」を味わってもらう

昔の私は「美味しい日本酒を呑める場所」を目指していました。もちろん今もその軸はブレていませんが、それ以上に大切にしているのは「体験」です。

石川の地酒を、地元職人や作家が作った伝統工芸の器で味わう

店外に広がる山中温泉の豊かな自然や四季を感じる

一杯のお酒を通じて、この土地の歴史や作り手の想いに触れる

日本酒そのものの美味しさだけでなく、その背景にある地域の魅力までまるごと愉しんでいただく。

そんな「興をそふる(おもしろきことを体内にとりこむ)」場所でありたいと思っています。

人とまちをそっと繋ぐ「縁がわ」でありたい

■店名に込めた想い

「バーは人が繋がり、新しい縁が生まれる場所。僕はその『側(がわ)』にいればいい」

実は私自身、ぐいぐい人と人を引き合わせるようなタイプではありません(笑)。でも、バーという空間には、不思議と居合わせた人同士を自然に繋ぐ力があります。

お客様同士が勝手に打ち解けて仲良くなり、新しい縁が生まれていく。自分はその横で静かに酒を注ぐ「がわ」でありたい――そんな想いを込めてこの店名を付けました。

■ 「諸国客衆繁盛」   ――今度は自分が誰かを応援する番

私が大切にしている商いの言葉に「諸国客衆繁盛(しょこくきゃくしゅうはんじょう)」があります。

「当店に来てくださった全国のお客様が、ますます繁栄しますように」と願う言葉です。

これまで多くの地元の先輩方に背中を押してもらい、店を続けてくることができました。だからこそ今度は、私がお客様や、新しくこの町で挑戦しようとする誰かの背中をそっと押せる存在になりたいと思っています。

山中温泉には、挑戦する人を絶対に見捨てない温かさがあります。もしあなたが新しい一歩に迷っているなら、ぜひ一度この町に遊びに来てみてください。

■開業までのステップと活用した支援制度

21〜23歳: 自分の人生を懸けられる「何か」を模索した時期 23〜26歳: 東京の飲食店で接客・酒の知識を深める修業期間 26〜30歳: Uターンし、山中温泉での物件探しと創業計画の立案 30歳(誕生日): 「和酒BAR 縁がわ」オープン

■資金調達の実績

日本政策金融公庫からの借入:550万円 加賀市新規出店支援事業補助金:100万円

【編集後記】

山中温泉を歩くと、老舗旅館や飲食店だけでなく、工芸、観光、まちづくりなど多種多様な分野で「自分の商い」を楽しむ人たちに出会います。

「地方で何かを始めてみたいけれど、受容してもらえるか不安」

「自分らしい働き方を模索している」

そんな悩みを抱えている方にこそ、山中温泉は優しいきっかけと追い風を与えてくれるはずです。

次回のvol.2では、下木さんが語る「山中温泉の人のディープな魅力」と、地域コミュニティとのリアルな関わり方についてお届けします。お楽しみに!

ーーー

本アカウントのプロフィールに掲載されているInstagramでも、「和酒BAR 縁がわ」下木さんの記事を投稿しています! 店舗情報やお店のInstagramアカウント等もご紹介しておりますので、ぜひこのページの「興味ある」ボタンを押した上でご確認ください!

このプロジェクトの地域

石川県

加賀市

人口 5.75万人

加賀市

山中温泉 移住起業ストーリーが紹介する加賀市ってこんなところ!

山中温泉は、温泉、自然、伝統工芸が魅力のまち。 「ふらっと温泉暮らし」 「豊かな自然に囲まれた暮らし」 「日本の伝統工芸と隣り合わせの暮らし」 そんな暮らしが叶います。

そして、何よりも「本物志向の人」が魅力のまち。 各々が信念を持ち、自分の「好き」や「やりたい」を形にしながら日々を営んでいます。

また山中温泉は1300年もの歴史を持つ温泉観光地。 今でも年間約33万人もの観光客が訪れます。

そんな山中温泉はアクセスも良好。

・金沢・福井まで車で約1時間 ・小松空港まで約30分

最寄りの加賀温泉駅まで車を約20分走らせれば ・東京駅まで新幹線で約3時間 ・京都・大阪駅まで新幹線で約2時間

と関東からも関西からもアクセスしやすい立地です。

このプロジェクトの作成者

プロフィール画像

私たち、山中温泉地域デザイン研究所は、石川県加賀市山中温泉に特化した「まちづくり団体」です。現役の地域おこし協力隊が対応いたします。

「興味ある」しました

プロジェクトに興味を持っていただきありがとうございます。

あなたが「興味ある」ことを「山中温泉 移住起業ストーリー」にお伝えいたします!

「興味ある」を押したプロジェクトは、マイページから確認することができます。

詳細プロフィールを設定することで、スカウトを受けやすくなります。プロフィールはマイページから編集することができます。

メッセージを送信します

あなたが「応募したい」ことを「山中温泉 移住起業ストーリー」にお伝えいたします!

この後、プロジェクトの担当者とコミュニケーションを取れるようにチャットルームを作成するので、知りたいことがあればたずねてみましょう。

「興味ある」も同時に入力され、地域ユーザーからスカウトを受けやすくなります。

ユーザー登録すると
「」ができます。