
あいちの山里 豊根村の先輩移住者 「Impossible = I'm possible!」
公開日:2025/04/15 02:28
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2025/04/30「あいちの山里」とは、岡崎市(額田地区)、豊田市(旭、足助、稲武、小原、下山、藤岡の各地区)、新城市、設楽町、東栄町、豊根村の6つの市町村にまたがる山村地域の総称です。豊かな自然ときれいな星空、さまざまな活動が活発なこのエリアの魅力です。 今回は、20歳の時に愛知県豊根村に移住し、地域おこし協力隊を経て起業した、情熱あふれる若き女性、胡桃珠音さんのインタビューです。名古屋で生まれ育った彼女が、人口千人にも満たない豊根村を選んだのは、都会の喧騒とはかけ離れた、美しい自然と温かい人々に深く惹かれたからでした。
移住のきっかけと変化
――まず、胡桃さんが豊根村に移住されたきっかけを教えてください。 胡桃: 私は名古屋市出身なのですが、20歳の時に地域おこし協力隊として豊根村に来たのがきっかけです。初めて豊根村を訪れた時、目に飛び込んできたのは、息をのむような美しい自然と、そこで暮らす人々の温かい笑顔でした。「この場所で、何かできるかもしれない」と直感的に思ったんです。そして、ここで現在の夫と出会い、そのまま結婚、移住となりました。村では、人口が一人増えるだけでも大きなことなんです。私が来たことで村民が増えたことを、皆さんが本当に自分のことのように喜んでくれて、温かく迎え入れてくれたことが、とても嬉しかったですね。
――名古屋から豊根村へ、暮らしは大きく変わったと思いますが、いかがですか? 胡桃: 名古屋にいた時は、都会の喧騒の中で時間に追われる毎日でした。水も合わなくて肌荒れに悩んでいたのですが、豊根村に来てからは、水も空気もきれいで、本当にストレスがなくなりました。朝、鳥のさえずりで目を覚まし、夜は満天の星空を眺める。そんな当たり前の日常が、私にとってはかけがえのない宝物です。環境の良さは、豊根村の大きな魅力ですね。 生活面では、都会とは違った時間感覚がありますね。例えば、コンビニに行くのに片道1時間かけたり、車で岡山まで6時間かけるのも、今では平気になりました。ドライブ気分ですね(笑)。豊根村には村内唯一の信号機があるんですが、これは「村の子どもたちが信号の存在を知らないと困るから」という理由で設置されたもので、押しボタン式なんです。でも、誰も押さないから、結局赤にならないんですよ(笑)。そんな、ちょっとしたエピソードにも、豊根村ののどかで温かい雰囲気が表れていると思います。
――地域コミュニティとの関わりは、どのように築いていきましたか? 胡桃: 猟友会や消防団など、地域には色々な組織があるので、積極的に参加すれば自然と繋がりはできます。私はどちらかというとインドア派なので、そこまで積極的ではないのですが、それでも、近所の方々が声をかけてくれたり、野菜や果物を分けてくれたり、温かい交流があります。近くに同世代の人がいるのは嬉しいですし、歓迎しています。田舎ならではの、程よい距離感があると思います。

豊根村を愛し、挑戦し続ける若き社長へ
――お仕事についてお伺いします。廃鶏グルメの販売を始められたきっかけは? 胡桃: 地域課題をビジネスで解決したいという思いからです。豊根村には、豊かな自然や美味しい食材など、素晴らしい資源がたくさんあります。でも、人口減少や高齢化など、課題も抱えています。何か自分にできることはないかと考えた時、ふと目に留まったのが、地元で昔から食べられてきた「廃鶏」でした。卵を産み終えた親鶏、いわゆる「廃鶏」を秘伝のタレで味付けしたローカルフードを展開することにしました。最初は、なかなか販路が広がらず苦労しましたが、試行錯誤を重ね、少しずつ販路を拡大していくことができました。おかげさまで、3年で全国26社と取引をさせていただくまでに成長しました。
――豊根村での起業、課題に感じていることはありますか? 胡桃: 仕事の選択肢が少ないことですね。設楽町や豊田市に求人が流れてしまい、地元企業の「人手が足りない」という声が、求職者にうまく届いていないと感じています。若い世代が豊根村で働き、暮らしていくためには、雇用の創出が不可欠です。 地域おこし協力隊は、田舎に移住する入り口として本当に有効だと思います。行政との繋がりを持ちながら移住できるので、任期後も仕事や住居を探しやすいんです。私も、地域おこし協力隊の経験があったからこそ、豊根村での起業に踏み切ることができました。移住を考えている方には、ぜひ活用してほしい制度ですね。
――愛知県の、そして豊根村の魅力を教えてください。 胡桃: 何よりも、自然環境の素晴らしさと、時間に追われない暮らしができることですね。都会のように駐車場問題に悩むこともありませんし、水や空気がきれいで、地域全体に安心感があります。夜になると、満天の星空が広がり、心が洗われるようです。これは、都会にはない魅力だと思います。 豊根村の人々は、温かく、助け合いの精神が根付いています。困った時には、いつも誰かが手を差し伸べてくれます。そんな人と人との繋がりが、豊根村の最大の魅力だと思います。
――今後の展望を教えてください。 胡桃: 「廃鶏グルメ」に続き、アパレル事業も立ち上げました。豊根村の自然や文化をモチーフにした、オリジナルの商品を開発しています。これからも、豊根村の雇用環境や地域課題の解決に、積極的に挑戦していきたいと思っています。 地域活性化は、短期間で成果を出せるものではありません。まだ手応えはわずかですが、着実につながりを感じています。これからも折れずに、大好きな豊根村に住み続けるために、挑戦を続けていきます。「Impossible = I'm possible!」をモットーに、村の未来を拓いていきたいです。
――ありがとうございました。
このプロジェクトの地域

愛知県
人口 745.56万人

愛知県庁が紹介する愛知県ってこんなところ!
日本列島のまんなかに位置する“愛知県” は、自動車産業をはじめとしたモノづくりが有名ですが、実は、山里や離島など豊かな自然に恵まれたところなんです。 愛知県の東に位置する三河山間地域には、さまざまな伝統を育んできた山里があり、知多半島と渥美半島に抱かれた三河湾のほぼ真ん中には、3つの個性的な離島があります。
このプロジェクトの作成者
愛知県にはあなたが想う田舎があります。愛知県は産業県としてイメージされる方が多い県ですが、都市地域から近い山間地や離島があります。ぜひ、あなたの知らない愛知県の魅力に触れてみませんか。
















