
田舎暮らしは安いと思ってた。暮らしてわかった“小さな農”の価値
公開日:2025/07/08 03:04
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2025/11/20「興味ある」が押されました!
2025/11/01「田舎暮らしは安くて、自然があって、のんびりできる」──移住前はそんなイメージを持っていました。
でも実際に暮らしてみると…
プロパンガス(都市ガスは通っていない)は月7,000〜8,000円、冬は1万円を超えることも。車移動が基本なのでガソリン代はかさむし、車が家族で一台だと正直不便を感じる場面も多く、車を増やすとそれだけ維持費も増える。古民家の冬は寒くて、灯油ストーブにエアコンと、暖房費もバカにならない。
愛知のマンション時代は、全部屋で暖房を使っても月8,000円程度で済んでいたので、今は生活費が月2〜3万円増えている感覚があります。 米原市に移住して3年目にして「田舎の方がコスパがいい」という幻想からようやく目が覚め、都市部と同じ感覚で暮らしていたら生活コストは逆に上がると気付いた頃、始めたのが「小さな農」でした。
プランター菜園、田んぼが“体験”から暮らしの一部になるまで
まずはプランター3個から、きゅうり、ピーマン、とうもろこし(無理のない範囲でやることが継続のコツ…!)。我が家の子どもが好きな野菜を選びました。将来的には自然農にも挑戦したいけれど、初心者の私(星子)はまず「絶対に収穫したい!」という気持ちで、肥料入りの培養土と、すでに蕾がついている苗を購入してスタート。
幸い、田舎には排気ガスを気にしないで済む日当たりの良いスペースがあります。 植えて10日ほどできゅうりとピーマンが収穫でき始めました。金額にしたらほんの少しの量だけれど、食卓に「うちの野菜」が並ぶだけで、買ってきた野菜では味わえないちょっとした達成感があります。 とりわけとうもろこしは成長がゆっくりで、しばらく実がつかないまま。 収穫は無理だろうと思って「もう、二酸化炭素を酸素に変えてくれてるだけで充分…ありがとう…」という気持ちでいたらある日実が3つ付いていてびっくり。 毎日野菜の成長を子どもと観察する時間や、張り切って収穫してくれる子どもの姿を見れるのはお金には代え難い価値だと感じます。
そして田んぼ。農薬や機械は使わず自然農でお米を育てている方々の田んぼの一角を共同でお借りしてお世話の仕方など教えていただいています。 一昨年も同じ田んぼをお借りしていましたが、そのとき私は“田植え体験”のような意識でいて日々のお世話にほとんど参加できませんでした。
でも今年、暮らしの中にあるものとして田んぼと関わっている感覚が芽生えてきました。 仕事や子どもの用事、天候の状況などで丸一日作業できる日は意外と少なく、朝や夕方数時間の隙間時間を見つけては手分けして少しずつ作業を進めます。 「田植えがあるので」と仕事の納期をゆるめに調整するようになったのも、自分の中で田んぼが予定ではなく日常になった証かもしれません。
汚れないように気をつけながらやる田んぼ作業は辛かったです。でも今はもういっそ汚れても濡れてもいい!と最初から水着と汚れてもいい服で出かけます。泥に足を取られて転んでも、尻もちをついても平気。むしろ作業で熱くなった身体に田んぼの水や泥がひんやり気持ちいいくらいです。 作業の後は、すぐ横を流れている川に入って涼みながらお喋りしていると「豊かだなぁ」と心と身体が満たされていく感覚を感じます。
身体はへとへとでも気持ちは明るくなっていて、その後の予定にも不思議とスッと切り替えて入っていけます。
そんな時間を重ねるうちに、田んぼでの時間が大切な日常のひとつになっていった気がします。


“自給”じゃなくても得られる豊かさ
食べ物を作るのは、思っていたよりずっと時間も手間もかかります。 お米も野菜も、完全な自給なんて我が家だけではとても無理。でも今はそれでもいいと思っています。生活コストを少しでも減らせればと小さく始めた農ですが、それ以上に得るものがありました。
プランターの水やりをしているとご近所さんから「何育ててるの?」と声をかけられることもあって、そこからぽつぽつと地域とのつながりが生まれることも。野菜や稲の成長が、自然と暮らしの話題になる日々は、以前にはなかったものです。 大人が田んぼ作業をしている間、子どもは一緒に参加したり水路で遊んだり。 自分たちが食べるものをどうやって育てていくのか子どもに見せてあげられる暮らしは、なかなかできるものではないなとありがたく感じています。
また、都市部にいたころ、天気はただの快・不快の指標でしかありませんでした。 晴れた日は「洗濯日和」、雨が降れば「移動がめんどう」と感じるくらいのもので、生活のリズムや意味合いと深くつながることはあまりなかったように思います。 今では雨が降れば「田んぼの苗が喜ぶな」「水やりしなくて済む、助かる!」と思えるし、外に出た時の風の雰囲気や植物たちの様子で季節の変わり目を感じたり。 天気と暮らしが呼応しているように感じられるようになったのは、こちらで暮らしはじめてからの変化です。
\ 移住を考えている方へ / 米原市の暮らしは、都市部で慣れた便利さや効率とは少しギャップがあるかもしれません。 でも、「自然から季節を感じながら生きたい」「子どもに豊かな体験をさせたい」と思う方には、きっとフィットする場所です。
そして、私たちが借りている田んぼは、flow(フロー)さんという素敵な方々が管理していて、興味のある人にはあたたかく開いてくれています。
次回は、そのflowさんについて、紹介できたらと思っています。

このプロジェクトの地域

米原市
人口 3.57万人

星子と紲ya、まいばら沼からこんにちは (淡水)が紹介する米原市ってこんなところ!
田舎でありながら、新幹線駅があり都会へのアクセスも抜群です。 (新幹線を使えば京都まで20分、名古屋まで25分、大阪まで30分!)
「暮らすのは水や空気のきれいな場所でのんびりと。でも都会にも気軽に出かけたい」 そんな多拠点生活や新しいライフスタイルを求める方にぴったりのまちです。
住む場所に縛られず、自分のやりたいことを大切にした暮らしを、米原で始めてみませんか?
▼米原市ってどんなとこ?:びわ湖の素、米原 http://biwakonomoto.jp/introduction/
▼米原市の空き家情報:”恋スル空キ家プロジェクト” https://koisuru-akiya.com/akiyabank/
▼米原に移住し、働いている人の声:はかどる米原 https://hakadoru-maibara.com/
このプロジェクトの作成者
紲ya-ツナギヤ-:2024年度まで米原市の地域おこし協力隊。2025年度米原市移住コーディネーター。 お試し暮らしの宿”紲ya-ツナギヤ-"をはじめました。米原市への移住にご興味ある方、移住相談・現地案内オーダメイドツアーを承ってます! 自然派、実践派、土を作る暮らしをしたい。メディア出演歴多数(地元限定)。 畑をしたくて米原市に移住したけどなかなかできてない😭ワイルドパパを目指して道半ばの一児のパパ。今年こそは、土に触れる時間を作ります!
星子:米原市に移住する前は田舎暮らしには全く向いてないと思ってたけど、今や近所の散歩で季節の美しさに泣いてる。グラフィックデザインと絵をやってるけど言葉を大事にしている(しかし口下手)。よく「旦那の嫁」扱いされがち。普通の人に擬態するのが上手な変人。 2024年度に別アカウントで米原市の伝統食や移住者インタビュー記事など書かせてもらってましたが、2025年度は実は夫である紲ya-ツナギヤ-と一緒にこちらのアカウントから失礼します!










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