6年かけて見つけたのは大津市葛川。大自然と地域の縁に囲まれて、やりたい事を叶えていく

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2025/09/10

移住先を決めるためには、何が必要なのでしょうか。大切なのは、交通の便などの希望条件だけでなく、やりたい事や出会う人といった、いくつもの歯車が噛み合うまで行動し続けることかもしれません。 今回お話をうかがったのは、「葛川(かつらがわ)」に移住した、池田雪乃さん(以下、池田さん)です。葛川地域は大津市の北西部にあり、全部で9つの集落から構成されています。一級河川である安曇川の上流に位置し、比良山系の山々に囲まれた、自然を愛する方に好まれる地域です。地域全体で団結したまちづくりが活発で、2020年から人口が徐々に増加しています。 滋賀県長浜市出身の池田さんが、東京で心も体もすり減らす中でやりたいことを見つけ、葛川地域に移住を決めた経緯や大切にした考えについてお聞きしました。

移住しようと決めた理由

―――どういった経緯で移住しようと思われたのでしょうか。 池田さん:パートナーと一緒にお店をやりたいと思ったことがきっかけです。お店をするなら大好きな自然が多いところが良いなと思っていました。 以前は東京で、主に雑誌をメインとした撮影スタジオのスタジオマンを経て、写真に関わる仕事をしていました。でも次第に、「この仕事も東京という場所も、わたしには合わないのでは?」と考えるようになりました。当時から、休日はおしゃれなカフェやショッピングに行くより、自然のある公園や山にハイキングに行く方が多かったんです。 そんな時、あるカメラマンの仕事にアシスタントとして同行していた際、その土地で育ったものを自然の中で味わえる、という飲食店に連れ行ってもらったんです。そこでいただいたご飯にものすごく感動して!「あぁわたしは、こういう自然の中で、食にまつわることをして生きていきたいんだ」と気付かされたんです。 それから食を通した活動やお店づくりについてパートナーと一緒に考えるうちに、東京ではなく自然豊かなところで暮らしたいと思い、2016年頃から二人で移住先を探し始めました。

家のすぐ近くに流れる安曇川。暑い日はここに来て涼むそうです。
家のすぐ近くに流れる安曇川。暑い日はここに来て涼むそうです。

移住を決めてからの行動と移住先決定までの道のり

―――移住しよう!と決めてからは何から始めたのでしょうか。 池田さん:移住先を探し始めた当時はまだ東京にいたので、手始めに東京から地方へ移住する際の候補地としてよく上がっている長野県へ実際に行ってみました。長野はとても良い所だったのですが、彼も私も関西出身ということもあり、縁もゆかりもない長野の地に自分達が住むというイメージが全然湧かなくて。彼と色々話し合った末、私の地元である滋賀県に帰ろうということで落ち着きました。学生のころは地元が窮屈に感じていましたが、離れてみるとやっぱり滋賀っていいなと思います。水はおいしいし、自然の恵みがいっぱいですし。 とはいえ、当時は滋賀でも一部の地域しか知らなかったので、ネットで知ったNPO法人のふるさと回帰支援センター(東京)というところへ相談に行きました。滋賀全体の情報をもらってから、農村民宿などを利用し、気になった土地へ赴いたりしてみましたが、結果としては各地域の表面的な良いところしか理解できずにいました。 せっかく田舎に移住するのだから、良い所も悪い所も知った上で自分達が心地良いなぁと思える場所で暮らしたいじゃないですか。だったら、時間がどれだけかかったとしても自分たちの目と肌で良いな、と感じる所を探そうということになり、2018年に滋賀県内をはじめ、京都や大阪にも比較的アクセスの良い近江八幡市へとりあえず引っ越しをしました。

―――移住もやりたいことも同時に進め、最終的に葛川に決めた経緯を教えてください。 池田さん:近江八幡市に移ってからは京都の飲食店で働きながら、休みの度にパートナーと滋賀のあちこちを訪れ、移住先を探す日々でした。その甲斐あってか、2019年には移住先が決まりかけていたのですが、いろんなことが重なって断念せざるをえず、その後お互い仕事も忙しくなっていったりして、移住先探しが行き詰まって行きました。 そんな時、高島市へ移住した同年代のご夫婦と偶然知り合ったことがきっかけでご縁が広がり、湖西を中心としたエリアに足を運ぶ機会が増えて行ったんです。彼らが繋いでくれた縁がジワジワと広がり、数珠つながりになって最終的には葛川への移住の決め手となった方を紹介してもらいました。 紹介してもらってすぐ、直接その方と話をしたい!と思い立ち、勢いに任せて会いに行ったんです。私達が移住した先でやりたいことなどを伝えたら、とても面白がってくれて。田舎では私達みたいなものは受け入れてもらえないかも…と思っていましたが、スッと受け入れてくださり、応援したいと言ってもらった時、とても安心したのを覚えています。それで移住を決めました。また、現在の家へ入居する前には家の一部を自分達で改修したのですが、その際にも近所の方が手伝いに来てくれたり、ご自宅に招待してくださって一緒に食卓を囲んだりもしました。行く度いつも楽しくて、とても嬉しかったです。そういった、「新参者でも分け隔てなく接してくれる関係性や、安心出来るコミュニティがある」というのは大きな決め手でしたね。

近所の方にアドバイスをもらいながら改修している様子。
近所の方にアドバイスをもらいながら改修している様子。

移住先決定!その次にしたことと、これからのこと

―――葛川に移住すると決めてからはどのようなことをされましたか? 池田さん:先ほども少し話したように、まずは家を住める状態にするために頑張りました。私達の入居直前まで別の方が住んでらっしゃったのですが、冬季に家を離れておられたこともあり水道関係が凍結で傷んでしまっていたんです。元々家の中に残されていた物も多く、床下に傷んでいる箇所が割とあったので、それなら自分達で直そうじゃないかということになりました。DIYをしたかった私達としては良いキッカケでした。素人の私達が上手く改修を進められるか不安でしたが、近所の方々の心強いサポートのおかげで、近江八幡市から葛川へ1ヶ月間程頻繁に通い、試行錯誤しながら手探りで作業を進めました。わからないことだらけだったので彼とよく喧嘩もしましたね。 無事に改修を終え、葛川に住み始めたのが2023年の4月からです。1年目は細々した家の中や周りのメンテナンスをし、2年目からは家の敷地内にある、機織り工場としてかつて使用されていた小屋を自分達の作業スペースとして活用させる為、コツコツと改修を進めました。小屋は2025年の1月に改修し終えたのですが、今後は作業スペースとしてだけでなく小さなお店としても使えるように、と思っています。 お互い勤めながら休みの日を合わせてあちこち改修をする、といった日々何かに追われる生活をしていたので正直あまり山での暮らしを満喫できていませんでした。今は、お店の始動に向けて自分達のペースで動きながら、自然豊かな山での暮らしをやっと心から楽しめていますね。

――移住者の話には、ここが運命の移住先だ!と一瞬で決めた話もよく聞きます。 ですがそれはむしろ稀で、自分たちのしたいことを口に出し、フィーリングの合う場所を探し続けることで、ようやく「人の縁」と「タイミング」が重なって見つかるものなのかもと考えさせられる移住の経緯でした。

池田さんが移住された葛川地域では、地域内・外のつながりを通した住民による地域創生活動が活発です。 たとえば「葛川まちづくり協議会」では、子育て世代を中心とした移住希望者と空き家とのマッチングなどをはじめ、地域の福祉や自治体活動などに取り組んでいます。 さらに小・中学生が主体となり地域の魅力を発信する「KCLプロジェクト」や、地域住民同士の交流など、子どもも大人も主体的に考えて挑戦できる環境があります。 活動や挑戦を互いに助け合う心が根付く、信頼できる輪の中で暮らせることは、移住者にとって大変心強いと感じられるでしょう。 お話をうかがいながら、今度は池田さんが頼もしい地域の方となり、新たな移住者を迎え、つながりを広げる未来が見えた気がしました。

でこぼこな土の地面だった整備も近所の方々の力を借りながら作業
でこぼこな土の地面だった整備も近所の方々の力を借りながら作業
冬もやることがたくさんの葛川地域。大人がすっぽり入るかまくらも作れます
冬もやることがたくさんの葛川地域。大人がすっぽり入るかまくらも作れます

このプロジェクトの地域

滋賀県

大津市

人口 34.06万人

大津市

大津市企画調整課が紹介する大津市ってこんなところ!

ローカルライター なかむ 兵庫県でリハビリスタッフとして働くとともに、Web記事の執筆も行う。SNSで見た滋賀県の街並みや自然、文化財に惹かれて足を運び、人の温かさや町の歴史に触れるうちに何か関われないかと考えるようになった。滋賀県で、どのような人たちがどのように暮らしているのか、住んでいない側から見た魅力も添えて発信したく奮闘中。旅行好きのため、大津市に行ったときに市民憲章の「あたたかい気持ちで旅の人をむかえましょう」を読んで感涙した。

このプロジェクトの作成者

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滋賀県大津市は、転入者数が転出者数を上回る社会増を続ける“選ばれているまち”です。 都会派、田舎派どちらのくらしも叶えられるのが滋賀県大津市です。 【大津市を示すデータ】 ・2016年から社会増を続けています。 ・最も多い転入者は、子育て世帯 【大津市が選ばれる理由】 ・抜群の利便性 (JR京都駅に9分、JR大阪駅に40分) ・住宅が取得しやすい ・びわ湖と山のいやしを感じるくらし

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