
初めての竹富町での挑戦――協力隊として空き家対策に向き合う日々
公開日:2025/11/18 04:15
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2025/11/26竹富町は、琉球列島の最南端八重山諸島に属する、9つの有人島と7つの無人島からなる島嶼(とうしょ)の町のことを言います。 竹富町役場は竹富町に属する多くの島への航路は、石垣島を起点としていることから、石垣島に役場があります。 各島へは、石垣島の離島ターミナルから出ているフェリーで移動をします。 石垣島を起点に竹富島へは10〜15分。黒島へは25〜30分。小浜島へは20〜30分。西表島(大原)へは35〜40分。西表島(上原・鳩間島経由含む)へは40〜60分。波照間島へは100分のアクセスになっています。 そんな16の島嶼からなる竹富町の空き家対策に取り組むのが、竹富町役場の地域おこし協力隊として今年3年目を迎える瀧田楓さん。大阪出身で、沖縄への移住は初めて。役場での業務も、島での生活もすべてが初めての経験。戸惑いながらも、一つひとつ学び、形にしてきたその軌跡を伺いました。
初めての空き家調査
着任当初、竹富町では空き家対策事業がちょうど始まったばかりでした。瀧田さんはまず、町内全踏による外観調査を委託業者と一緒に行い、町内に存在する空き家の状況を把握しました。
「最初は何もわからない状態でしたが、調査を進めながら、補助や計画の仕組みについて学び、役場として、地域起こし協力隊として、どう動くかを整理していきました」と瀧田さん。
【八重山地区宅地建物取引業者会(以下、「宅建業者会」)との連携】
竹富町では、所有者が直接的に空き家を活用できるよう、掲示板形式で情報を提供しています。ここで、宅建業者会が物件の管理や契約を担当し、役場はあくまで情報の掲載・提供にとどまります。「役場が介入しすぎると、所有者や利用者ニーズに応じた柔軟な対応が難しくなるので、必要以上には関与しないようにしています。」と説明します。
こうした仕組みを作ることで、移住希望者等と物件所有者の間にスムーズなやり取りが生まれ、空き家の活用が進んでいます。「最初の物件では所有者さんにも協力していただき、所有者の方からの相談や現地確認、掲載情報の整理をはじめ、契約や内見の流れを一緒に経験しました。今では、スムーズに掲示板に情報を掲載できる体制になっています」と瀧田さんは語ります。


大阪から竹富町へ――移住のきっかけ
元々大阪で戸建て住宅の建築施工管理の仕事をしていた瀧田さん。今思うのは、休職期間中に石垣市の移住体験ツアーに参加したことが、新たな挑戦のきっかけでした。「移住体験ツアーに参加した時には、いつか沖縄に住むことができたらという気持ちでしたが大阪に帰り、採用募集を偶然にも見つけたこともあり、空き家対策の仕事に魅力を感じ、応募を決めました」と笑顔で振り返ります。
【協力隊としての学びとやりがい】
瀧田さんにとって、初めての業務、初めての役場、初めての島での生活――すべてが挑戦でした。しかし、所有者や宅建業者会、役場職員と協力しながら仕組みを作り上げる経験は、非常にやりがいのあるものでした。「一つずつ学び、形にしていく過程が楽しいです。協力隊としてできることはまだまだあります」と力強く語ります。
竹富町での経験は、単に空き家を管理するだけではなく、地域の人々と協力し、町の課題を解決する大切な役割を担う日々です。これからも瀧田さんの挑戦は続きます。


取材をして
この取材を通して改めて感じたのは、竹富町という町の特別さです。小さな島々が集まり、それぞれの島が独自の文化や暮らしを守りながらも、町としてひとつにつながっている。その中で、空き家対策という課題に取り組む瀧田さんの姿は、とても印象的でした。
初めての土地、初めての業務、そして初めての人間関係――すべてが未知である中、瀧田さんは一つ一つの課題と向き合い、丁寧に学び、着実に形にしていきます。宅建業者会、役場職員と協力しながら、少しずつ仕組みを整え、移住希望者やI・Uターン者等の住宅(不動産)を必要とする方々と空き家所有者の橋渡しができる仕組みを作る。そのプロセスには、仕事としての責任感だけでなく、島や人々への深い愛情や思いやりが感じられました。
竹富町の各島には、それぞれ固有の空気と風景があります。そんな場所で、地域の課題を解決するために一歩を踏み出す瀧田さんの挑戦は、単なる業務以上の意味を持っているように思えます。
空き家が、問題となっている沖縄県ですが、このような取り組みが所有者等にも広がり対策につながればと感じました。瀧田さんの挑戦は、これからも竹富町の島々の暮らしや可能性を支えていく重要な役割であり、島の未来を作るひとつの光のように感じられます。
取材日:2025年9月11日


このプロジェクトの地域

沖縄県
人口 146.82万人

おきなわ島ぐらしが紹介する沖縄県ってこんなところ!
エメラルドブルーの海に囲まれ、ゆったりとした時間が流れる沖縄。那覇の街歩きや国際通りのにぎわいもあれば、少し足を延ばすと集落の古民家や赤瓦屋根が残り、地域ごとの暮らしの営みが息づいています。島ごとに異なる伝統芸能や食文化が受け継がれ、祭りや行事を通して地域の人とのつながりを感じられるのも魅力です。観光地として知られる一方で、日常には市場での買い物や浜辺の散歩、庭先での交流など、温かな人との触れ合いが広がっています。都会の便利さと島ならではの自然、そして多様な文化が共存する沖縄は、暮らす人にとっても発見と喜びにあふれた場所です。
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このプロジェクトの作成者
沖縄県では、沖縄県移住応援サイト「おきなわ島ぐらし」において、沖縄移住・沖縄暮らしの「今」を発信しています。移住相談会や移住体験ツアーなどの開催案内をはじめ、『住む』『働く』『支援』『子育て』『医療』5つのカテゴリー別に支援機関などの紹介を行っているほか、市町村の生活環境や移住定住に活用できる支援制度の情報など、沖縄移住の情報収集に役立つ情報を掲載しています。
















