
【地域おこし協力隊】花巻の森を東京へつなぐ。生け花と写真で表現する展示会を開催
開催日程:
12025/11/14 02:00 ~ 2025/11/14 09:00
22025/11/15 02:00 ~ 2025/11/15 09:00
32025/11/16 02:00 ~ 2025/11/16 09:00
最新情報
プロジェクトの募集が終了しました。
2025/11/17「興味ある」が押されました!
2025/11/13「山は、遠くから見るか、中に入って見るかで大きく印象が変わる」
地域おこし協力隊の但野理香さんが花巻市に移住して1年目の春、NPO法人わが流域環境ネットの代表・佐井到(いたる)さんはこのように話しました。
「山は遠くから見ると美しく見えるよね。観光に来た人たちは、『美しい山ですね』と言ってくれる。でも、実際に山に踏み込むと、必ずしもそれだけではないとわかると思う。」
実際に但野さんは、人の手が入らない山に踏み込んで、光を求めた植物たちが絡み合い、光を奪い、鬱蒼とした景色が見えてくる、そのような景色を目の当たりにした一年だったといいます。 東京に住んでいた時も、森林ボランティアとしてヒノキの除伐・間伐をしたことがあったという但野さん。それでも、人の手が入らなくなった森の様子はショッキングだったといいます。
人が離れ手入れもされない森は、光が届かず、ツタなどの絡みや枯れ木・倒木が増加。 しかしそこから、新たな生命が力強く生まれる野生の美しさを知りました。
但野さんは、地域おこし協力隊として着任してからこれまで、豊かで持続可能な環境を作っていこうとする里山保全の取り組みと、自然の恵みを享受して暮らす花巻の人々を紹介してきました。 そして、佐井さんの言葉から、都市では目にすることのできない、人が離れた森の荒廃と再生が見える“花巻の森”を都市空間で感じてもらいたいと考えました。
今回は、森の営みと人間の暮らしとのつながりをあらためて考えるきっかけとなる【生花と写真展】感覚と実在のあわい「森の閾(モリノシキイ)」についてご紹介します。
森の閾(しきい)を体感する
展示会を行う会場の「野の花 司」は、畑や温室で栽培された花にはない、曲がっていたり、かぼそかったりする野の花が集められた、50種類を超える花々、枝ものが揃えられた生花店です。 「野の花 司」の2階がギャラリーとなっており、その場所をお借りして、展示会を開催します。
本展示会のタイトルにある森の“閾(しきい)”とは、現実と感覚の境目を意味します。 銀座には現実に存在することのない森の感覚を、生け花と写真により演出します。
生け花は、美意識や感性、そして生命や自然とのつながりを表現する芸術といわれています。 森から採集した植物を生けることは、森の呼吸や湿度、時間の移ろいを空間に立ち上げる行為です。 本展示会で生ける植物は、普段保全活動をしている花巻の森で、佐井さんと但野さんが採集。生け花は、「野の花 司」のスタッフさんが手掛けます。 植物そのものが持つ力と、生け花の表現方法により、都市の現実の中に森の表情を再現しようと試みます。
もう一つ、本展示会で“しきい”を演出するポイントとして、写真家・GOTO AKIさんの写真を展示します。 令和7年5~6月、写真家・GOTO AKIさんが里山風景を撮影しに花巻を訪れ、撮影を行いました。 但野さんが里山保全活動をしている森や、まだ手の付けられていない荒れた森、広葉樹や針葉樹が生い茂った森などを分け入って撮影された写真からは、力強さや怖さ、美しさや生命力を感じられました。 GOTO AKIさんが捉えた花巻の森の写真を見ると、まるで森に踏み込んだような感覚を覚えます。
ぜひ本展示会で、生け花と写真による花巻の森を体感してください。


森に親しむ活動をつなぐ―佐井到さん
但野さんが一緒に日々山の整備をしているのが、NPO法人わが流域環境ネットです。 本展示会のきっかけとなる言葉をくださった同団体の佐井到さんには、但野さんの着任当時からお世話になっており、本展示会でも、植物の選定から搬送まで多大なるご協力をいただいている、花巻の森を知るひとりです。
佐井さんは、もともと岩手県西和賀町出身。子どものころから自然が身近にあり、お父さんも山で仕事をしていて、山は生活の一部でした。 友人に誘われて加わったわが流域環境ネットは、メンバーに花巻人も多く在籍。縁があって花巻の山の草刈りや伐木をするうちに、市からも整備を頼まれるようになりました。
花巻市出身の宮沢賢治は、花巻の自然に良く親しんだ人物です。宮沢賢治の愛した胡四王山には、宮沢賢治記念館が建てられており、胡四王山の環境整備をしているのも同団体です。 観光地でもある胡四王山の整備は、宮沢賢治に親しむ方々の気持ちを汲み、慎重な作業を行っているとのこと。 それぞれの山の事情に合わせた活動を続けています。
戦後すぐの山の写真と現在の山を見比べると、当時は山をよく利用して、手入れされていたために、木が大きくなりすぎず、ゆとりを持って生えていることがわかるといいます。 現代は、森と人との暮らしがかけ離れ、森を利用する人も少なくなっています。 「今後も森を守っていくために、わが流域環境ネットの活動を次世代に残していきたい」と話す佐井さん。 同団体は、チェーンソーなど小型手道具の扱い方の研修や、伐木・造材の研修を行い、安全に環境を守っていくための次世代教育も行っています。 「研修の参加希望者が増えたのは、但野さんのPRのおかげ」と目を細める佐井さん。 佐井さんと但野さんの力で、今後も花巻で里山保全の活動が続いていくことを願っています。
この体験が次につながるように
但野さんは、本展示会を開催するにあたって、いくつか目標を立てているといいます。
まずは、協力隊として里山保全に取り組む自身が活動の現場で培った視点を基に、花巻の自然の豊かさを都市に発信し、地域資源の新しい表現方法を探ること。
そして、来場した方に、森の営みと人間の暮らしとのつながりを改めて考えるきっかけを提供すること。
「東京と花巻の森をつなぐことで、豊かな森の資源を求める都市部の需要にも応えていきたい」と但野さんは話します。
都会に住んでいた時よりずっと身近になった森の暮らし。 地域の豊かな資源が都市部にも伝わるように、都市部の需要の声が地域にも伝わるように―。 都市と花巻のどちらも居場所を持ったことのある但野さんだからこそ、できる活動があります。
花巻で暮らす人々に混ざって、日々の暮らしの知恵や山の暮らしの知識を学ぶ但野さんを、今後も応援していきます。


募集要項
※募集者 / 主催者に連絡を取りたい場合、まずは「応募したい」ボタンを押してメッセージを送ってください。
【生花と写真展】感覚と実在のあわい「森の閾(モリノシキイ)」
会場:野の花 司 2階ギャラリー(東京都中央区銀座3-7-21)
2025/11/14 02:00 〜 2025/11/14 09:00
2025/11/15 02:00 〜 2025/11/15 09:00
2025/11/16 02:00 〜 2025/11/16 09:00
無料
野の花 司 2階ギャラリー(東京都中央区銀座3-7-21)
岩手県花巻市定住推進課
このプロジェクトの地域

花巻市
人口 8.77万人

花巻市地域振興部定住推進課が紹介する花巻市ってこんなところ!
【花巻市】岩手県のほぼ中央に位置し、花巻空港や新幹線の発着駅があり、交通の便も優れています。 岩手県の県庁所在地である盛岡へも電車や車でスムーズに移動できます。 おいしいお店が多い市街地から少し離れると、気持ちの良い自然を味わうことができます。
花巻・大迫・石鳥谷・東和の4地域で景観や雰囲気も異なりますので、 自分に合った地域が見つかるかもしれません。
このプロジェクトの作成者
主なお仕事 ・花巻市への移住・定住の促進にかかわること ・花巻市のシティプロモーション ・地域おこし協力隊 ・花巻市ふるさと納税 ・婚活・結婚新生活支援
















