
琵琶湖に浮かぶ島「沖島」の未来を考える
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「興味ある」が押されました!
2026/05/07「興味ある」が押されました!
2026/05/07こんにちは、近江八幡市地域おこし協力隊の橋本 花菜子です。 滋賀県近江八幡市の堀切港から定期船に乗って10分。 そこに沖島という離島があります。沖島は日本で唯一、淡水湖に人が住む島。世界でも珍しい離島です。 ですが、そこはみんながどこか懐かしい、帰ってきた、と感じるような空気が流れている、不思議な島なのです。
私は、2023年の5月から滋賀県近江八幡市の地域おこし協力隊として沖島に移住して今年の4月で任期満了となります。 沖島での地域おこし協力隊の活動や卒業展のご紹介をしながら、島の記憶や生活文化を引き継ぐということについて私なりにお伝えしたいと思います。
島の記憶を引き継ぐ「沖島蚤の市」
沖島で地域おこし協力隊として活動していると、さまざまな島内団体の方々と交流する機会があります。民泊の管理人としても活動していたので、沖島に興味を持ってイベントを企画したりボランティア活動をする人々ともたくさん出会います。そこでまず私が驚いたのは、自分が暮らしている地域や好きで通っている地域のことをこんなに真剣に考えている人たちが多いものなのか、ということでした。 そんな人たちと交流していると、沖島の様々な課題を目の当たりにするようになりました。年々減り続ける人口、島内自治会や祭りの担い手不足など、島の皆さんとの日々の会話の中にもこういった話題が出てきます。多様な課題がある中でも根本的に解決しなければならない目下の課題が「空き家問題」でした。 島内の家は複雑な状況が重なり合っています。未登記物件や相続手続きができていない家、空き家にそのまま残った荷物、お仏壇だけ残った家、など。空き家問題で一番大切なのは、家の持ち主が主体的になって動くことです。そこで、まずは「空き家や今住んでいる家やモノを次世代に引き継ぐ」という意識を島民に持ってもらうことから始めてみようと考え、2年目から「沖島蚤の市」という活動を始めました。 時代背景がよく現れている古い食器や古道具にはもともと興味があり、1年目の頃から個人的に不用品を島の方にいただいていました。島の昔の生活文化や家族の思い出を聞きながらいただくお皿にはそれぞれの表情があり、新品とは違う魅力があります。個人でもらうには少し多くなってきたな、どうしようかなと悩んでいた時に、民泊のお客さんから「フリマしてくれたら絶対買います、欲しい!」という声をいただき、この魅力を島外の方にも広めたい!と強く思ったことがきっかけでした。
お家に残る食器の多くには底に名前や家紋のようなマークが描かれています。そのワケを島の人に話を聞くと面白いお話がありました。沖島では昔、家を建てるときは、土壁造りから島民総出で行っていたそうです。藁と土を混ぜて醗酵させるところから壁の中に入れる竹の骨組みまで。そして、家が完成した時には手伝ってくれた島民を新しい家に招きみんなでおかずを持ち寄って宴会です。100人単位のその宴会では持ち寄ったお皿が持ち主に戻るよう、お皿の底には必ず屋号や名前を書き込みます。 こうやって大事に使ってきたモノから見える島の生活や助け合いの姿。こんなお話も含めてこれからの世代に沖島を引き継ぎたい、という思いで沖島のお家から預かった古道具やお皿を販売する活動を続けています。


移りゆく島の風景を「記録」する
日本でただ1つの淡水湖に浮かぶ有人島として漁業で栄えてきた沖島には、生活と自然が共生した独特な文化が強く残っています。そこで、沖島の生活文化を継承したいという観点から沖島の今を記録するZINEを制作しました。70年前に沖島で撮影された生活写真と現在の写真を比較し、変わりゆくものや変わらずに受け継がれるものを再認識することをテーマにしました。いわば、沖島の今と昔をこれからの未来に引き継ぐ「記録」です。 併せて、島内でZINEの内容を展示する卒業展も開催しました。島民の皆さんが楽しめる展示でありたい、ということを一番に企画しました。始まってみると、島民の皆さんは沸々と記憶が蘇ってくるようで、昔の生活や祭り、漁業の繁栄、琵琶湖の水質の変化など皆さんが肌で感じてきた時代の移り変わりを本当に楽しそうにお話ししてくださいました。住む人にとっては当たり前の生活でも、とても魅力的で未来に引き継いでいくべき文化なのだ、と私も再認識できた卒業展となりました。
これからも沖島を思う一人として、沖島の魅力を伝え続けます。


このプロジェクトの地域

近江八幡市
人口 7.87万人

近江八幡市が紹介する近江八幡市ってこんなところ!
本市は、湖上の交通路と陸上交通路の要衝地として発展し、各時代の重層的で多様な歴史文化が現在のまちの趣や品格を形成しています。 戦国時代に楽市楽座令が布かれた地域として、古くから商人の往来があり、本市は、外から多くの人々を受け入れてきた長い歴史と、各地からの物資や情報が集積する地としての性格を有しています。また、本市は、外から人・物・情報を受け入れるだけではなく、江戸時代から他国で商いを行う(行商、出店)、旅行者としての長い歴史も有しています。 本市には、琵琶湖の豊かな水及び土壌のもとで長年受け継がれてきた伝統野菜や湖魚を使った伝統的な郷土料理、市内各地で様々に発展してきた集落の生活文化、火祭りをはじめとした特色ある祭礼及び年中行事、内湖、湖上交通等に支えられたヨシ製品などの産業・生業が、暮らしの中に脈々と息づいています。 また、八幡商人の倫理及び道徳をはじめ、ウィリアム・メレル・ヴォ-リズの活動にも見られる「社会貢献」の精神風土が現在も大切に受け継がれています。
このプロジェクトの作成者
近江八幡市といえば、多くの映画ロケ地にもなる「八幡堀」、織田信長の居城であった「安土城址」、風情ある西の湖の水郷景観に、琵琶湖唯一の有人島である「沖島」など、歴史と文化、そして自然が調和したとても風光明媚なまちです。 ですが、近江八幡の本当の魅力はそこで暮らす、関わる「人」にあります。「三方よし」で知られる八幡商人(近江商人)や、名誉市民第1号でもあるウィリアム・メレル・ヴォーリズの社会貢献の精神は脈々と受け継がれ、今なお市民活動がとても盛んな地域です。 とても熱意のある、とてもおもしろい人たちがこのまちにはいます。そんな人たちと一緒になってまちを盛り上げる仲間に加わってもらえませんか!?



















