パン屋を志し修行している間に小麦粉アレルギーになってしまった福田さん。「土に触ったり、屋外で陽に当たるといい」とアドバイスを受けたことをきっかけに、あらためて自分の身体や身の回りの環境、食べるものに向き合ってみようと農業をはじめました。

そのかいあって症状は緩和し、週半分程はパン製造、もう半分は農業、という生活リズムが自身の体にとって無理なく続けられるスタイルであることに気づいたそうです。

また、パンに使用する素材を自ら育てることで、素材をより深く知ることができるため「より良いパンが焼ける気がする」福田さんは話します。

今回の体験では、野菜の収穫やお店での接客を行います。畑の作物がパンや料理となってお客さまの手に渡る場面に立ち会い、素材を大切に、丁寧にパンを焼く福田さんの仕事を間近で見てください。

「体験してくださる方のこともきちんとお名前で呼びたいので、ぜひ朝礼に参加して自己紹介をしていただこうと思います。」と福田さん。スタッフ同士、お客さまとのつながりを大切にする福田さんのスタイルを体感することで、鹿沼の仕事と暮らしの魅力を感じることができるでしょう。

2019年6月、福田さんは一本杉農園の近くに、新たなお店をオープンさせました。業態は「おでん屋」さん。一見、パン屋やカフェとは雰囲気が違うように思えますが、その理由を聞いてみました。

「昔は、僕が生まれ育ったこの地域は、歩いて行ける場所に個人商店が沢山あるエリアでした。それが、今では全然無くなってしまい、自分が見る景色に人が居なくなってしまいました。それがとても寂しかったので、歩いて行ける距離に、老若男女が来られるお店を作ろうと思いました」

また、「パン屋やカフェに入りにくいような、男性にとっても集まれる場所を作りたかったため、おでん屋を始めました」

もともとは、一本杉農園を始めたのも「人と人がつながる場所をつくりたい」という思いから。より幅広い世代をつなげるために生まれたのがおでん屋だったそうです。

人と人のつながりを生み出す一本杉農園さんの元での体験は、参加者にとっても新しいつながりを得られる体験となりそうです。鹿沼のしごとと暮らしを感じに、ぜひご参加ください。