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椎葉の先生 ~山の暮らしの知恵と楽しみを学ぶ~
こんにちは、椎葉生活2年目の池田文です。
普段は地域おこし協力隊として、主に子育て支援活動をしています。
去年は「椎葉の暮らし新聞」として、椎葉の日常の出来事を紹介していました。
https://smout.jp/plans/590
まだまだ書ききれないくらい、椎葉の暮らしは面白さに満ちています。
面白いって、何が面白いんだろう、と考えて、
やっぱり「ひと」だろうな、と思い至りました。
有名なわけでも、何かの肩書があったりするわけでもなくて、
山の暮らしの達人。
山の暮らしを知りつくし楽しんでいる。
今年は、そんな「ひと」に注目して、椎葉を伝えます。
追加レポートで、日々発信していきます!
気になる方は、「興味あるボタン」を押していただくと読めますので、
お気軽にどうぞ!
「先生」=椎葉の豊かさを作り出す、山の暮らしの達人たち
椎葉に来て日々感じるのは、山の暮らしの奥深さ。
そして、その豊かな山の暮らしの元となるのは、
椎葉の人の「知恵」と「経験」。
その豊かさを最大限に味わう「楽しみ」と「感謝」。
みんなで支え合い分け合う「かてーり」の精神。
ないものは、自分たちで作る「発想力」と「技術」。
村の人が、いろいろな知恵や技術を持っている。
このことを「数値」にするとしたら、椎葉村はまちがいなくトップレベルなのではないかと思います。
元牛飼いのおばあさんが、いつどこに何の種を蒔くといいか、収穫したものをどう保存するのか教えてくれ、旬の山菜料理や山の恵みを無駄なく使ったご飯を作ってくれたり。
建設の仕事している人が、鶏も飼っていて、集まりの時には鳥をしめてくれたり。
夏は農家さんだけど、冬は猟師さんだったり。
商店をしている人が民謡の先生だったり。
山の仕事をしながら、地域の特産物を作ったり、民宿をしたり。
普段はお勤めしている人も、ナバ(椎茸)の駒うちをしたり、田んぼをしたり、冬には神楽を舞ったり。
行事も自分たちで段取りし自分たちで楽しみます。
みんなたくさんの顔を持ち、山の暮らしを続けています。
忙しいはずなのに、どこかゆったりしているようにも感じるのは、
そして、外から来た私たちが椎葉の暮らしにひきつけられるのは、
椎葉の人が山の暮らしを楽しんでいる姿を見せてくれるから。
そんな山の暮らしの達人たちを、「先生」と呼んで、ここで紹介していきます。
ある日の、あるお母さんのご飯
かずら編み
山の暮らしに興味のある方へ
「興味ある」ボタンを押すと、更新をお知らせいたします!
こんな方へおすすめ!
・自然が好き
・山の食材が好き
・料理が好き
・自給自足をしてみたい
・猟、釣りに興味がある
・ものづくりが好き
・祭り、神楽が好き
・おもしろい人が好き
・椎葉村に興味がある
質問はメッセージで受け付けます!
「椎葉に来て、この人に会ってみたい!」というリクエストにも、可能な範囲で対応します。
椎葉神楽
春祭りのまとい
2021/3/15
「小さな村の英語の先生」
久しぶりの投稿です。皆さま、お元気ですか?
椎葉も山々が赤みがかってきて、木々の若芽が吹き、山桜や岩つつじが咲き始めています。俳句の季語でいう「山笑う」ですね。
うぐいすの声も響き、菜の花の香りがあたりに満ちて、いよいよ春!という感じです。
今日は、椎葉で唯一の外国人である英語の先生ジュリーと、英会話教室の様子を紹介をします。
ジュリーはベルギー出身で、昨年夏に、ALTとして椎葉村にやってきました。
普段は椎葉村内の5つの小学校と中学校をまわって、英語を教えています。そして、週に1回、村内の希望者にも英語を教えています(村の生涯学習)。
写真は、ジュリーが子どもたちと一緒に発音の練習をしているところです。これまで日本人の私たちがやってきた勉強法とは異なりますが、とても面白く、子どもたちも楽しんでいます。ジュリーは、生徒に答えを教えるのでなく、一緒に答えを探しながら、英語の音や言葉に気付かせていきます。生徒同士も教え合いながら、英語で話す感覚を少しずつ身に着けていきます。
ここでは大人も子どもも一緒に英語を学んでいて、大人や中学生よりも小学生のほうができる時や、慣れたワークを生徒だけで行う時もあります。覚える勉強としてでなく、コミュニケーションとして英語に親しんでいる子どもたちの姿に、学ぶことは本来楽しいことなんだな、と気づかされます。このまま英語を好きになって、それぞれの道を広げてほしいな、と思います。
さて、4月から紹介してきた「椎葉の先生」。
本当は「おまんじゅうの先生」とか、「お茶炒りの先生」とか、「梅干しの先生」とか(食べ物ばっかりですね)、紹介したかった先生がもっともっといらっしゃいます。今後も何かの機会にお伝えできたらいいな、と思っています。
椎葉村の広報誌「Only One Shiiba」のWebページも充実しています!ぜひこちらからも、椎葉に住む人たちの姿を感じていただけたら嬉しいです。
https://shiiba.jpn.org/
それでは、椎葉村に関心を寄せていただいた皆さん、ありがとうございました。皆さんお一人おひとりの、よりよい移住生活を心からお祈りしています。そして、もし「椎葉に住んでみたいよ」なんて気持ちを持ってくださった方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問合せいただけたら嬉しいです。
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2020年12月9日号
久しぶりのレポートになってしまいました。
皆さんお変わりありませんか?
目に鮮やかな秋の風景はさっと過ぎて、冬の寒さの椎葉村ですが、今年の「収穫の秋」を振り返ってみます。
今回紹介するのは、「蕎麦の先生」椎葉武さんです。
椎葉の中心地からほど近い若宮地区に住む武さんは、椎葉では個人宅で唯一、焼畑による蕎麦づくりを続けています。
今年の8月16日に、ご近所や焼畑仲間と一緒に自宅の裏山を焼き、蕎麦をまきました。
それからあっという間の70日後、10月26日が収穫日でした。
山の斜面に広がる一面の蕎麦を見ると、「豊作で嬉しいー」という思いと、「これを全部収穫するのにどれくらいかかるのだろう」という思いが交互に出てきます。
そんな私をよそに、武さんはさっさとしゃがんで、蕎麦を鎌で刈り始めます。
斜面にかがんで、蕎麦の茎を左手で「パッ」とつかんで、、、右手の鎌で「さっ」と刈ります。2,3回分をまとめて束にし、斜面に横にして置きます。
これだけ書くと、とても簡単そうなのですが、、
緩やかな斜面でかがんだ姿勢を保ち、ふわふわと伸びている大量の蕎麦をひたすら刈っていくのは、そんなに簡単ではないのでした。
しばらく刈り続けると、、、鎌が左手をかすってひやっとします。左手でつかんで→右手で刈る、の順を守っていればこうはならないのですが、身体が作業に慣れていないと、動きがバラバラになって、あぶなっかしくなるのです。
この作業をお昼ご飯を挟んで3時頃まで続けました。やっと刈り終わると、いよいよ、わらで一束ずつ結わえて、はざがけにしていきます。この時、仮結び・本結びをしっかり結ぶのが難しい。コツをつかむまでは、束がゆるんだり、わらがほどけてしまったり。そのたびに、武さんはゆっくりと手元を見せながら、縛り方を教えてくれるのでした。
そばの束を抱えて斜面を降り、平らな田んぼに全ての束をかけ終わると、もう太陽が沈んでちょうど視界が薄暗くなっていました。
武さんは、焼畑による蕎麦だけでなく、お米や野菜も、無農薬・無肥料で育てていて、作物の先生、といってもいいくらいです。他にも蜂蜜の先生であり、山登りの先生であり、、。いろんなことをやれてしまうのが、椎葉の人のすごいところですが、改めてその一つ一つの奥深さ、手間ひま、それにかける思いを感じることができた一日となりました。
先生のようにはなれないけれど、、少しでもエッセンスを自分の中に取り入れて、椎葉での暮らしを楽しみたい、と思います。
*写真は、一面の蕎麦畑で。
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2020年10月4日号
米作りの先生
台風の被害から1カ月がたち、少しずつ日常の生活に戻りつつある椎葉村です。SMOUTで椎葉村のプロジェクトにご登録いただいている皆さまにもご心配おかけしたと思います。
あらためて、この土地に住むことの豊かさ、そして隣りあわせの自然の脅威に、意識を向けられた出来事でした。
今日は、そんな台風にも負けずに、秋の実りを収穫できた、喜びのレポートをお送りします。
今年の春に椎葉に来たエディター中川さんが、素敵な棚田の稲刈りの様子を取材してくれました!
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恵蔵さんちの稲刈り
上椎葉地区、桑の木原(くわのきばる)集落。
稲刈りを手伝わせてもらいに、恵蔵さんちへお邪魔しました。
山道を車でずっとずーっと上り、一番奥の一軒にお住まいなのが恵蔵さんとそのご家族。
この日は、息子さんとお孫さんも一緒に稲刈りです。
お宅からの眺めは、どっちを向いても椎葉の壮大な山々。
向こうの山も、こっちの山も、桑の木原なんだとか。椎葉は広いです。
家の目の前にはいろいろな野菜を育てている畑と、段々と小さな棚田になっている田んぼが見下ろせ、なんとも気持ちのいい光景が広がっていました。
棚田への脇道は人ひとりが通れるほどの幅で、もちろん大きな機械は通らず、荷物の上げ下げも人力のみ。行き来するだけでも息が上がってしまいます。
「去年より、腰やら、疲れが残るなあ」
今年88歳になるという恵蔵さん、そうはおっしゃるものの、稲を手刈りし、竹をぐいぐい田んぼにねじ込んで稲干し台を作り、まだ水気を含んで重みのある稲穂をせっせと台に掛けていき……。
夕方まで動き続ける底知れぬスタミナには、本当に驚き!若輩者は到底かないません。
作業が終わったあとは、家の中から「お茶でも飲んでけ!」と、奥さんのハルエさんが食べきれないほどにあれもこれも出してくれました。
土間でのまったり団欒は、初めてなのに親戚の家に来たような、そんなあたたかな安心感。
「手伝ってもろて助かった〜」
とっても喜んでくださって、こちらまで清々しい気持ちに。
いいえ、私の方こそいい時間を過ごさせてもらいました。
そんな、9月の終わりの夕暮れどきでした。
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写真は、恵蔵さんとご自慢の田んぼ。中川さんによる素敵な一枚です。
そして、この「椎葉の先生」プロジェクトのトップ写真も、この恵蔵さんの棚田で、去年の稲刈りの時に撮影させていただいたものです。
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日本三大秘境の一つ、椎葉村。
広大な村の面積の96%が森林地帯であり、残りの斜面を家や田畑として利用してきた村の人々。山で生きる知恵と相互扶助の文化が暮らしに色濃く残る地域です。
10の地区からなり、それぞれ景観、言葉、人の性格に特徴があって、合衆国のような村です。
自然の恵みを活かしながら、暮らしと仕事を成り立たせてきた椎葉の人は、たくましく賢く、器が大きいです。都会では感じにくい、「人に支えられていること」を日々実感できるのが、椎葉での暮らしです。
秘境で育つ子どもたちが好き。
遊びワークショップ、おもちゃの広場、親御さん向けの講座など企画実施しています。
#遊び広場ぽらん#おもちゃコンサルタント#足育アドバイザー#学習塾ブランチ
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