耕作放棄歴20年以上の棚田への挑戦。棚田再生とその維持にどうやって興味を持ってもらうのか?
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公開日:2024/07/16
終了日:2024/07/19

耕作放棄歴20年以上の棚田への挑戦。棚田再生とその維持にどうやって興味を持ってもらうのか?

 日本で最初に地域外の方たちと棚田を保全する活動が始まってから、約30年が経ちました。この間、棚田保全活動は全国のいたるところで実施されてきましたが、棚田のある中山間地域での耕作放棄地の増加は止まりません。2019年、棚田を中心とした地域活性化を目指すために「棚田地域振興法」が制定しました。

 今後、棚田保全活動はどこに進んでいくのか?そんな時代の節目に、新たに参入したのが、紀美野町「中田の棚田」です。
 今回募集する仕事は、活動広報、ボランティアの獲得と定着、ボランティアも参加する活動日の実施の準備などを中心に、より深く活動に関わってくれる方を1人でも多く獲得することを目的としています。

棚田を次世代につなぐには…紀美野町での新たな取り組み開始

2020年、「この棚田を次世代につなぐためには?」と立ち上がったのが、「小川地域棚田振興協議会」です。棚田を介して、様々な人や機会が交じり合い、新しい何かが生まれること、そうして棚田が引き継がれていくことを目指しています。地域おこし協力隊2名も加わり、本格的に再生の道を歩みはじめました。

 協議会には、実のところ、協議会会員でさえ棚田地域の住民よりも地域外から参加しているメンバーが多いのです。紀美野町のまちづくりをけん引するリーダーたち、農家民泊オーナー、移住者、飲食店経営者、元旅行業勤務、自然栽培農家などなど…。また、登録制ボランティア「棚田サポーターズ(棚サポ)」などを含めて、「中田の棚田再生プロジェクト」は様々な人たちが交じり合うコミュニティになっています。

 棚田の農地面積は約9ha。その約3/4(約7ha)が耕作放棄地といってもいいくらいでした。棚田を再生・維持するためには、草刈りが何より重要です。会員だけでなく、棚サポさんや援農ボランティアさん達のガッツとパワーあってこそ。草刈り機の扱いをいちから練習し、今や第一線で活躍する方もいらっしゃいます。最初の3~4年は、棚田をもう一度米や野菜を育てる場所に整えていくことにまい進しました。

 そして、2022年度から本格的な米作りを開始しました。約4,000㎡の田んぼで約900kgの米を収穫しました。ようやく、米作りのフェーズに到達した瞬間でした。中田の棚田では、米は無農薬無施肥で育てています。2023年度は、棚田サポーターズさんやボランティアに参加してくれた方に優先的にお分けし、協議会会員も友人などに口コミで広げました。また、イベントとして、棚田deCAMPや「わら」を使ったイベント、「紀美野町自然環境ネットワーク」が主催する棚田での生き物観察会を実施しています。農業には直接関係の無いような取り組みも、活動の認知を高めるためには必要だと考えています。

中田の棚田

中田の棚田

急斜面に立ち向かう

急斜面に立ち向かう

地域の中と外をコーディネートできる・興味がある方を募集します

 「中田の棚田」を次世代に繋げていくためにも、活動を支えてくれるボランティアさん達を含め「活動に参加したいと思ってもらい、そうした場を作ること」が重要だと考えています。そのためにも、今回募集する協力隊員には、棚田全体を見渡して活動内容や人を調整したり、広報活動をしたりなど、コーディネートできる方が必要だと考えています。

 しかし、興味はあるけれど経験が無い方は多いと思います。そのため、まずは、自身にも棚田での農作業に参加してもらい、「再生活動はどんなことをしているのか」「米を作るとはどういうことなのか」を知っていただく時間が必要です。
 また、協議会会員ら主催者側やボランティアらと日々のコミュニケーションを取り、状況を把握していただきます。また、町内各所の飲食店、宿泊施設や教育機関などとも連携するような機会もありますので、協力隊期間に棚田再生活動に従事しながら、技術と経験と人脈を得ることが可能です。もちろん、自分自身で全国の取組事例や地域づくりとは何か?などを勉強することも大事です。

 仕事の内容の詳細は、プロジェクトの一員として活動している元協力隊OBから引継ぎを受けることが出来ますので、そこは安心してください。

最大イベント ボランティア達再生に関わった人たちが参加

最大イベント ボランティア達再生に関わった人たちが参加

草刈り機の使い方をレクチャー 農業機械の使い方も学べる

草刈り機の使い方をレクチャー 農業機械の使い方も学べる

<募集内容>

応募条件などの詳しい内容は、紀美野町役場のページをご覧ください。
https://www.town.kimino.wakayama.jp/event/bosyuu/3937.html

○業務概要
1名

活動団体「小川地域棚田振興協議会」と共に、主に以下の業務を委託します。
・情報発信
・ボランティア活動の受け入れと段取り
・農作業(草刈りや米作りの手伝い)半日程度 など

○委託費用
基本月額:257,000円
※別途、活動内容に合わせて活動費あり。

〇締め切り
2024/7/19
※延長する場合もあります。

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紀美野町
まちづくり課が紹介する紀美野町ってこんなところ!

紀美野町は和歌山県北部に位置するまちです。
山あいのまちですが、海も近く、周辺市町村に商業施設が多くあるため、便利な田舎と言えます。
大阪市内からは車で約1時間半。関西国際空港まで車で約1時間だから、海外旅行が趣味の方や、ビジネスで地方や首都圏に行かれる方にも便利な町です。
また、農山村でのなりわいづくりを学び、地域の人との交流の場「きみの地域づくり学校」もあり、農山村ビジネスが活発。週末は多くの方が、紀美野町に食・体験・観光を求めて訪れています。
多くの移住者さんが地元住民と共に地域で活躍しています!

まちづくり課
紀美野町役場

紀美野町役場 まちづくり課です。
当課では、地域おこし協力隊を導入した地域づくり活動の支援のほか、移住支援を積極的に行っています。

主に和歌山県主催の移住相談会などに出展しているので、ぜひお会いしましょう。

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