丘のまちびえい 意外と知られていない美瑛町の移住の歴史!
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公開日:2024/09/25
終了日:2025/12/31

丘のまちびえい 意外と知られていない美瑛町の移住の歴史!

 こんにちは、美瑛町移住定住コーディネーター後藤です(^^ 今回は意外と知られていない美瑛町の長い移住の歴史についてお話ししたいと思います。
 みなさん、美瑛町をご存知でしょうか? 美瑛町は北海道のほぼ中央に位置しており、今では、十勝岳連峰とヨーロッパのような丘の景色を楽しめる観光地として知られています。
 とは言え、昔は今ほどの知名度がなかった美瑛町。しかし、約40年前に写真家の故・前田真三さんの作品によってこの地名が全国的に知られるようになり、その時期から観光で訪れる方が増え、農業の営みからつくられるこの美しい丘の景観に魅了された大勢の方が
、旅行をきっかけにこの地に憧れて移住してきました。当時の移住者は景色の良い郊外にペンションやカフェを起業する方がほとんどで、現在、町内にあるペンションのうちほぼ98%は先輩移住者が経営するお宿と言っても過言ではありません。そういった点から長い移住の歴史が見えてきますよね。
 2000年代に入ってからは観光スポット『白金青い池』の写真がアップル社のPCの壁紙に採用され、さらに世界中に地名が知れ渡り、今では国内外問わず年間240万人近い観光客が美瑛町を訪れ、それを機に移住をする方が増え続けています。
 今もお店を起業する移住者は大勢いますが、ここ10~15年くらいはサラリーマン世帯の移住者も徐々に増え、新型コロナウイルス感染症が蔓延した2020年頃からはテレワーク移住とおひとりさま移住が増えたように感じています。
 次の章からは昔も今も変わらない移住のカタチ、とある3組のご家族をご紹介していきますね。

CASE 1. 若かりし頃の夢を実現した岩本ファミリー

■プロフィール
 2022年1月に東京都御蔵島から移住した岩本ファミリーは明るいご夫婦とお子さん2人の4人家族。岩本夫妻は20代の頃に美瑛を訪れ、「いつかこの地で自分たちの宿を持つ」という目標を決め、長い年月をかけて長野・那須・御蔵島の宿で修行しながら経営のノウハウを学び、2023年に彼らの集大成である『かまいたい宿 ONE and ONLY』を開業。
 
●移住のタイミング
 岩本さん夫妻の長男は大谷翔平が大好きな野球少年。しかし、人口の少ない御蔵島の中学校には野球部がなく、彼は島の大人たちに野球を教わって育ちました。甲子園に行く夢を持つ彼が野球に触れてから高校に進学できるよう、中学2年生の終わりに美瑛町に移住を決断。

●移住前の準備
 2020年12月、ご主人から電話があり、初めての移住相談を実施。その翌月にはオンラインで夫妻と面談。2021年4月に美瑛町を訪れ、移住コーディネーターによる「移住体験プライベートツアー」を実施。ツアー中はさまざまなタイプの宿を経営する先輩移住者からアドバイスをもらったり、移住の先輩ママさんから子育て支援や学校、部活情報を収集しました。

●移住直後の暮らし
 ちょうど移住しようと考えていたタイミングに移住希望者が入居できる「定住促進住宅」に空きが出ることに。当時、ご主人は御蔵島の宿の引継ぎをしなければならなかったので、ご主人を島に残しまずは3人で移住し、定住促進住宅に入居。移住後、奥様は農業や飲食店等さまざまなタイプの職場で仕事を掛け持ちし、人脈を広げ、移住後間もなくして宿仲間からペンションを購入することができました。

●活用した制度
 ペンションを購入する際に「起業支援事業補助金」を活用し、補助金で建物の改修やサウナを設置。その他、子育て支援が充実しているので、小中学校の給食費無料や医療費全額助成などで経済的に助かっているとのこと。

●今後の夢
 今後は宿の横に住宅を構えて、そこで発酵調味料の販売やワークショップができるコミュニティスペースを作りたいとさらなる大きな夢に向けて動く岩本夫妻。形や大きさの問題で規格外になるお野菜を農家さんから買い取って、発酵調味料や発酵ジュースを作り、美瑛産野菜のおいしさを知っていただけるような農家さんにもお客様にも優しいお店にしたいと語る奥様。今後の岩本ファミリーの展開が楽しみでしょうがないです(^^ 

東京都から移住した岩本夫妻♬

東京都から移住した岩本夫妻♬

栄養士と発酵ソムリエの資格を持つ奥様。発酵料理教室も開催! 

栄養士と発酵ソムリエの資格を持つ奥様。発酵料理教室も開催! 

CASE 2. セカンドライフを満喫する青山夫妻

■プロフィール
 2022年10月にカナダから美瑛町に移住した青山ファミリーは夫婦2人暮らし。茨城県内に住んでいた夫妻は早期退職後にカナダのプリンスエドワード島へ移住。コロナ禍をきっかけに15年暮らしたカナダを離れ、今は美瑛でセカンドライフを満喫中。

●移住のきっかけ
 もし日本に戻るとなれば、プリンスエドワード島の丘とブリティッシュコロンビア州の山の景色を思い出すことができる美瑛町が良いと、ふたりはずっと決めていたそうです。

●移住前の準備
 心配事は住まい・コミュニティ創り・環境の3点。住宅は地価が手ごろだったので土地を購入して住宅を建築。将来的に車がなくても生活ができるように、徒歩圏内に病院や郵便局、公共施設等がある市街地を選択したそうです。カナダにいたので、すべての情報をインターネットに頼り、不動産屋さんや工務店さんとのやり取りはオンラインで済ませたとのこと。そして、移住半年前に土地と工務店さんとの契約のために美瑛町を訪れたそうですが、それが初めての美瑛訪問ということで…、何よりもそれにビックリ!!

●美瑛での暮らし
 60歳以上を対象にしたシニアカレッジ「美瑛町すずらん大学」に通う青山夫妻。講義は月1回なので負担感がなく、学びの機会もあり、地元の同年代の方々と交流できる貴重な場になっていそうです。地元の方から美瑛の昔話を聞けることが嬉しいと奥様は語る。
 他にも、ご主人は人生初の家庭菜園に挑戦し、大成功。元々趣味の登山やスキーも楽しんでいます。 奥様は絵画サークル「美瑛ぱれっとの会」に入り、自宅で絵画創作活動に取り組んでいます。空いた日にはボランティア活動にも参加。ふたり揃って、「ある意味、サラリーマン時代より忙しい日々を過ごしています。」と苦笑い。
 
●移住希望者へのメッセージ
 「美瑛の市街地はコンパクトにまとまっています。自然が厳しいがゆえに人々が助け合う気持ちを育んできている心温かい人たちと暮らすことが、いかにストレスフリーな生活であるかぜひ体験してほしい。本州に比べると別格の冬の寒さと雪ですが、室内の温かさは断然北海道が勝ります。要は雪を楽しめるかどうかですね。」と語ってくださいました。

美瑛でセカンドライフを満喫!

美瑛でセカンドライフを満喫!

スノーシューを楽しむふたり♬ 冬が一番楽しい!

スノーシューを楽しむふたり♬ 冬が一番楽しい!

CASE 03. 憧れの地で夢を叶えたおひとりさま女子移住、藤田さん

■プロフィール
 2022年11月に横浜から移住した藤田さんは今流行りの「おひとりさま女子移住」です。移住後1年間は町内の飲食店で掛け持ちで働き、1年通しての観光客と地元客の集客状況を学び、2024年春に「cafe uphill biei」をオープン。

●移住のきっかけ
 藤田さんはカフェを起業することを目標に20代の頃からタイプの異なるカフェで勉強。コーヒー文化を学ぶためにオーストラリアに1年留学したことも。ある時、北海道でキッチンスタッフとして1年間働いていた頃に何度も美瑛町を訪問。訪れるたびに「この地でカフェを開きたい」と思うようになったそうです。

●移住を決断したときの家族の反応
 昔から決めたら行動する性格の藤田さん。なので、ご家族の驚く様子はなく、心配しつつ、開業を応援してくれたそうです。

●移住前の準備
 2022年7月、東京で開催された移住フェアに何度か足を運び移住コーディネーターに相談。同年9月、美瑛町を訪れ移住体験プライベートツアーを実施し、先輩移住者や起業者からアドバイスをもらいました。その後は横浜に戻り、リモートで賃貸住宅探しを開始。「民間賃貸住宅家賃助成制度」対象の物件を探し、リモートで内見や契約をしてから11月に美瑛町に無事移住。

●移住前・後の変化
 生活面や冬の暮らし、雪道運転など、移住する前はいろいろと不安があったそうですが、開業するまでの間に働いた町内の飲食店で地元のみなさんと知り合い、移住者の彼女を受け入れてくれたことで、すぐに不安は解消されたそうです。
 美瑛のみなさんのバイタリティ、行動力、四季のアクティビティを楽しむ姿がとても印象的で、美瑛の食材のおいしさにも驚いた。農業の大変さを目の当たりにして、「食」のありがたみをより一層感じるようになったと藤田さんは語る。

●移住希望者へのメッセージ
 「どこへ移住するにも不安や心配事があると思います。美瑛には親身になって不安を解消してくれる移住コーディネーターがいて、町民の方と触れ合えるツアーやイベントもあるので、美瑛に興味のある方はぜひ参加してみてください。四季ごとに美瑛を訪れ、体感することもおすすめします。」
 いずれは市街地でのカフェ起業も検討されている藤田さん。今後の展望を楽しみにしたいと思います!

景色の良い郊外でカフェを開業した藤田さん

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美瑛をたくさんの方に知ってもらいたいとの想いから、「私の好きな美瑛のモノ」を店内で販売中

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美瑛町
美瑛町が紹介する美瑛町ってこんなところ!

 美瑛町は農業と観光業が盛んな、人口9,394人(令和6年2月時点)の町です。町内には農業者の営みから創造されるヨーロッパの農村風景にも似た丘陵地帯が広がり、美しい眺めと安らぎを求め年間約241万人もの観光客が国内外から訪れます。美しい丘陵地帯が有名な町ですが、中心地から約20キロ離れたところにびえい白金温泉があり、周辺には観光スポット「白金青い池」や「白ひげの滝」があることから、白金エリアも人気の観光地となっています。さらに周辺には十勝岳連峰があり、トレッキングやハイキングなどの自然も満喫することができます。
 また、美瑛町は北海道の内陸に位置することから、寒暖差が激しく、四季がはっきりしていることが特徴です。丘や山々の風景は、新緑から紅葉、雪景色と全く異なる表情を見せてくれますので、美瑛町は四季の移り変わりを堪能することのできる町です。

美瑛町
美瑛町役場 住民生活課 移住定住推進室

美瑛町への移住・二地域居住、テレワークに関するご相談は美瑛町 住民生活課 移住定住推進室へお問合せください。
Tel:0166-74-6171
Email: iju-teiju@town.biei.hokkaido.jp

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