
大好きな町で暮らそう「それが私たち家族の答えでした」
公開日:2025/06/26 02:54
最新情報
経過レポートが追加されました!「「はぎポルト-暮らしの案内所-」を通じた移住者が1,000人に到達しました‼️」
2025/10/24経過レポートが追加されました!「山本さんが司会をします!」
2025/10/04こんにちは、萩市ローカルエディターの上田です。 今回は、萩市で現在活動中の地域おこし協力隊員・山本一貴(やまもとかずき)さんにお話を伺いました。 最近は任期終了間際やOBの方に話を聞く機会は多かったのですが、こうして“現役真っ只中”の声をお届けできるのは久しぶりです。 地域おこし協力隊のリアルな暮らしや活動を知りたい方、特に「自分も協力隊に挑戦したい!」と考えている方にとって、きっと参考になるインタビューですので、ぜひ最後までご覧ください。
都会で暮らす意味がない… そんな思いで探しはじめた暮らしの姿
山本さんの着任地は、萩市の北部にある須佐地域というところです。“須佐”という名前の由来はスサノオノミコト(須佐之男命)の伝説から来ているそうで、漁業、農業共に盛んな地域です。須佐湾は日本海側屈指の活イカ漁港として有名で、農業においては、地域の伝説にちなんだ「古代米」や「ソバ」の生産地として知られています。 また自然に関しては、日本の地質百選の一つである“須佐ホルンフェルス”や“伊良尾山の湧水”などが有名です。 今年で33歳となられる山本さんですが、大阪の中でも人口密度が高い街で30年暮らしてはいたものの、元々アウトドア志向で、街で遊ぶことよりも自然と触れ合える場所に行くことが多かったそうです。 それは奥様の麻里子さんも同じで、趣味の合うお二人は、休日になると車に乗って2〜3時間かけて大阪を離れ、湖を見に行ったり釣りを楽しんだりしていました。 そんな中、 『都市部で暮らす意味がないよね…』 という思いが二人の心に生まれます。 奥様の麻里子さんは、ご本人曰く「田舎育ちなので田舎暮らしが慣れてます」とのことで、一方旦那さんの一貴さんは、キャンプや釣りが好きなアウトドア志向なので、
それなら“そういうの”を楽しめる生活にしていきたいよね? ということで地方への移住を考えるようになったそうです。 お二人は5〜6年という歳月をかけ、旅行しながら移住先を探しました。 その中で出した答えが山口県。 まずは大阪在住時にも頻繁に遊びに来ていた周南市に移住を決めました。 周南市は新幹線でも行くことができ、“ちょうどいい田舎”だと思ったそうです。 しかし、いざ生活を開始してみると周南市は思いの外「街」で、都市部での暮らしと大差ないことに気づきました。
ドライブ好きなお二人は、山口県に移住してからも頻繁にドライブを楽しみ、その中でよく行っていた場所が萩市の須佐でした。
周南から須佐へは国道315号線一本で行くことができ、気がつけば… 週末は「須佐へドライブ」 という暮らしになっていたそうです。 そんなある日、須佐で地域おこし協力隊の募集をしていることを見つけ(見つけたのは奥様の麻里子さん)、新たなチャレンジが始まりました。


地域の自然と人に支えられた暮らし
協力隊として須佐に着任後、地域での新しい生活がスタート。 麻里子さんは移住後に第一子・恵大(けいた)くんを出産。 はじめは育児への不安や孤独もあったそうですが、「子どもが歩くようになって外に出られるようになったら、地域の皆さんが気軽に声をかけてくれるようになり、本当に助けられました」と話してくれました。 「“地域で子育てする”って、まさにこういうことなんだと実感しています」 生活面でも「思ったよりずっと便利」だと感じていて、そもそも田舎暮らしを希望した中での移住ということもあり、特に大きな不便はないとのこと。 釣り好きの山本さんに趣味の時間について聞いてみると、「子どもが生まれてからは釣りに行けてないですね…」とちょっぴり残念そうでしたが、「でも、須佐は釣らなくても新鮮な魚が安く買えるんです!」と笑顔で話してくれました。
"人づくり"の拠点としての公民館活動
山本さんが担うミッションは、 「公民館を拠点とした地域づくり・人づくり」 という少し幅の広い内容。 着任当初は「何から手をつければ良いのか分からなかった」と言いますが、1年を経て悩みながらも、少しずつ方向性が見えてきたとのこと。 様々な仕事があるなかで、現在特に力を入れているのが「放課後こども教室」。 宿題をサポートしたり、一緒に鬼ごっこや野球をして皆んなで遊ぶ場ですが、そこに込められた山本さんの思いは深いものがあります。 将来、須佐の子どもたちが進学などで一度は外に出るとしても…
『公民館で過ごした時間って楽しかったよな!』
という思い出をつくり、いつか・・・
『須佐、帰ってもええなぁ…』 『須佐っておもろかったなぁ』 と思ってもらえるように「今」全力で子供たちと向き合っているのだそうです。 これこそ“人づくり”そのもの。地域への本気の想いが伝わってきますね! さらに2月に1度程度行われる、地域のスポーツ大会の運営にも関わり、子どもから大人まで幅広く交流の機会を作っているそうです。


卒隊後も須佐に暮らし続けるために
協力隊は3年という任期の中で地域に溶け込み、任期が終了したら「地域の人」として定着していくことが期待されています。 その中で大切なことが『住まいと仕事』です。 住まいについては、現在住んでいる家を継続して借りることもできるため、着任時に実質クリアしていると言って良いと思います。 しかし仕事については、任期の間に起業や就業の準備をしていくことになります。 萩市では、退任後も任期中の仕事を継続してやっていけることを想定して募集しています。 しかしそれは「絶対」ということではなく、地域を知ることで生まれる新たなビジネスプランについても応援する体制があります。
現在山本さんは、公民館を拠点とした人づくりや地域づくりをミッションとして活動されていますが、3年後にこの仕事を収益化し、暮らしを作っていくことになるのか? 新しいビジネスを考えているのか? それとも就業か…? とても気になることですので、率直にお聞きしてみたところ、山本さんはやや考えた後…
『とりあえず極論を言えば、メシ喰っていけたらなんでもいいんですよね(笑)』 『今後も須佐に住むことは家族の間で決めていることなので、あとはメシ喰っていく方法をどうするかなんですけど、その方法を模索するという意味で、今ミッションとは別に“スマホなんでも相談所”と“韓国カフェタイム”というのをやっています』 とのことでした。
“スマホなんでも相談所”は、ご高齢の皆さんにスマホの使い方を知ってもらうことで、世代間の情報格差を解消していくことと、来てくれた皆さんに自分自身を知ってもらうことを目的としています。 また“韓国カフェタイム”は、奥様が韓国留学を経験しており、韓国語ができるという情報がいつの間にか知れ渡っており、興味ある人が多そうだったので始めたそうです。 山本さんは現在行っているこの2つの事業のような
『地域の繋がり作りや課題解決を仕事化していきたい』
と仰っていました。
将来の夢…
今回のインタビューで、「まだ誰にも言ってないんですが」と前置きした上でお話してくれたことがありました。 それは、地域の皆さんが集まれる交流スペース兼お茶ができる場所を作ってみたいと思っているということのこと。 模索してる段階ということですが、喫茶店がない須佐の町に日々皆さんと楽しくお茶ができる場所を誕生させ、そこから「人づくり」「地域づくり」の様々なアイディアを出していけたらということなのでしょう。
最後に…
『自分でも考えてはいるのですが、“スマホなんでも相談所”を収益化する方法を教えてくれる方がいたらぜひご連絡ください!!!!』
とのことでした。 相談所は好評で、市内あちこちで「やって欲しい!」と声が掛かるほど。しかし現在は無料でやってる状態。良い形で有料化できれば嬉しいとのことでした。
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いかがでしたでしょうか? 山本家の『移住ばなし』。 地域おこし協力隊のことや卒隊後の暮らしについて、率直な気持ちを聞かせていただいたので、参考になった方もおられたのではないでしょうか?
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このプロジェクトの経過レポート
このプロジェクトの地域

萩市
人口 4.11万人

上田晃司が紹介する萩市ってこんなところ!
萩市は、海・川・山に囲まれ日本で唯一「江戸時代の地図がそのまま使える町」といわれるほど、城下町の町並みが残っており、平成27年には萩反射炉などの萩の5つの資産が「世界遺産」に登録されました。 山と海に囲まれ、「千石台大根・山口あぶトマト・見蘭牛」などの農畜産物、「萩のあまだい・須佐男命いか」などの水産物は萩のブランド産品です。 自然豊かな環境の中でヒトに出会い、ヒトを通じ、自分の生き方・暮らし方・働き方を見つめなおし“萩暮らし”はじめてみませんか?
移住に関する情報は、山口県萩市移住定住情報ポータルサイト・はぎポルトをご覧ください。 https://hagiporto.com/
※写真は須佐ホルンフェルス
このプロジェクトの作成者
「はぎポルト-暮らしの案内所-」でローカルエディターとして活動中。 仕事のまとめ:https://ukworks.tumblr.com/

















