島の記憶に触れる介護の仕事。人生に寄り添い、昔の小笠原の話を聞く

最新情報

「興味ある」が押されました!

2026/09/29

「興味ある」が押されました!

2026/09/28

東京・竹芝から定期船「おがさわら丸」に揺られて片道24時間。太平洋にぽつんと浮かぶ小笠原諸島は、世界自然遺産の雄大な自然だけでなく、そこに暮らす人々の独特な熱量とあたたかさに満ちています。

今回お話を伺ったのは、有料老人ホーム「太陽の郷」で介護福祉士として働く小池早苗さん。2007年、旅行で初めて小笠原の地を踏んだことをきっかけに、この島でたくましく自由に生きる人々の魅力にすっかり引き込まれていったといいます。

未経験のまま、非常勤スタッフとして島での介護の仕事に飛び込んだ小池さん。小さな島だからこそ味わえる利用者やそのご家族とのぬくもりある関係性、島の高齢者と日々接する仕事を通じて聞ける昔の小笠原の話のこと、そして、人の人生の最期に関わること。

小笠原で介護の仕事をすることと、島での日々について、等身大の言葉で語っていただきました。

「こんな生き方があるんだ」島の人々のたくましさに惹かれて

私の生まれは静岡県で、もともとは会社でずっと営業事務の仕事をしていました。2007年、「きれいな海でシーカヤックをしてみたい」という軽い気持ちで初めて訪れたのが小笠原との出会いです。

島に到着した瞬間は、一気に世界が変わって、どこか海外の港町にでも来たような独特の空気感がありました。

島で何よりカルチャーショックを受けたのは、そこにいる人たちの「たくましさ」と「自由さ」です。街から離れた山の方に手作りの家を建てて暮らしている人がいたり、自然や台風の脅威をよく知っていて自力で魚や食べ物を調達できる人がいたり。ゲストハウスで初対面のお客さん同士がごはんを持ち寄って食事をすることにも驚きました。

当時のおがさわら丸は今より古く、客室も大部屋で雑魚寝状態(笑)。でも、24時間の船旅を共にするうちにみんな仲良くなって、帰る頃には賑やかに打ち解けているんです。「こんな風に生きることができるんだ、こんなたくましい暮らし方があるんだ」と、私の中にあった常識がガラガラと崩れ落ちるような衝撃を受けました。

その後も何度か旅行で足を運ぶうちに、「ちょっとこの島に住んでみたらおもしろそうだな」と思うようになり、現地で仕事を探してみたんです。ちょうど「太陽の郷」で非常勤職員を募集していたので、「経験ないけどいいですか?」と聞いてみたら「いいですよ」と。未経験のまま勢いで飛び込みました。

友人宅に居候させてもらいながら、スーパーで高校生に混ざって汗を流しながら野菜の箱を運び、高齢者施設でも働く……と思いがけない島生活がスタート。その後内地に戻って千葉や東京で介護の仕事を経験し、介護福祉士の資格を取得。去年の5月、再び常勤スタッフとして大好きな小笠原へ帰ってきました。

介護福祉士として島で働く面白さは、利用者さんやご家族との距離の近さにあります。内地だと入居者さんのご家族と街中で出くわすことなんて滅多にないですが、ここではスーパーに買い物に行ったり、地域のお祭りに顔を出したりすると普通にお会いするんです。「あ、〇〇さんのご家族だ」とお互い自然に立ち話が始まったりして、あたたかい関わりができるのが島ならではですね。

そして何より、施設にいるおじいちゃん、おばあちゃんから聞く「昔の小笠原の話」が本当に愛おしくて、私の密かな楽しみになっています。

小笠原は硫黄島にも近く、戦中戦後の厳しい歴史をくぐり抜けてきた場所です。昔の暮らしの思い出や、返還直後の何もない島でどうやって生活を立て直してきたのか……そんな記憶の断片をぽろっと話してくれることがあります。

それがどこまで本当の話かはわかりませんが(笑)、ご本人の記憶の中に強く残っている出来事だからこそ、すごくリアリティがあって引き込まれます。ご家族も含めて、皆さん悲壮感なく「昔はこんな大変なことがあってさ」と笑い交じりにエネルギッシュに語ってくれる。そのたくましいパワーに触れるのも、小笠原での介護の仕事のおもしろさです。

「太陽の郷」で働いていると、利用者の方を見送る機会もあります。人が亡くなるのに慣れることはないんですけど、「人生の最期に寄り添うとはどういうことか」は、前よりも深く考えるようになりましたね。体力の衰えや死に向き合うことで、自分も影響を受けて「一生懸命生きよう」というか、「一日一日を大切にしよう」とはやっぱり思います。

父島 ウェザーステーションの風景
父島 ウェザーステーションの風景
太陽の郷
太陽の郷

不便さを受け入れると、日常のグラデーションが見えてくる

小笠原での暮らしには、内地では絶対に味わえない贅沢がたくさんあります。

例えば仕事終わり。水着の上から服をサッと羽織ってバイクや車で海へ向かい、ひと泳ぎして濡れたまま帰宅する。そんな日常が当たり前にあります。お昼休みの1時間半を使って「ちょっとクールダウンに行ってくる!」と海へ泳ぎに行くスタッフもいて、最初は本当にびっくりしました(笑)

私自身は最近海に入る回数は減りましたが、その代わりに「空を眺める時間」が増えました。小笠原に来てから「夜明け前」という言葉の本当の美しさを知ったんです。静まり返った暗闇から、ゆっくりと空が白んでいく紫色のグラデーション。仕事前に車で島を一周しながら朝日を拝んだり、帰り道に夕日スポットへ寄って水平線を眺めたりもしています。

*

島は小さなコミュニティですから、良くも悪くも顔見知りが増えていきます。買い物に行けば誰かしらに会いますし、休日にビーチで寛いでいても職場の同僚に遭遇する(笑)。だからこそ、自分なりの「プライベートの保ち方」を持つことが島暮らしを心地よく続けるポイントです。

私の場合は、おがさわら丸の出港中で人が少ないタイミングを狙って、誰もいない静かなビーチに折りたたみ椅子とコーヒー、本や編み物道具を持って出かけます。波の音だけを聞きながらひとりの時間を楽しんだり、ベランダでちょっとした野菜を育ててみたり。自分をすっきりリセットさせる術をいくつか持っておくと、人との距離感に疲れることもありません。

これから小笠原に来ようか迷っている人がいるなら、あれこれ考えすぎずに「まずは来てみちゃう」ことをおすすめします。東京から片道24時間の船旅というと「大変そう」と言われますが、船に乗ってしまえば横になって寝られるし、自由に動けて本当に快適。個人的には飛行機よりも「移動する動くホテル」のようでずっと楽だと思っています(笑)

自分に合うか合わないかは、実際に足を運んで暮らしてみないと誰にもわかりません。でも、一歩踏み出してみれば、何もしない贅沢な時間も含めて、自分の生き方や価値観を大きく広げてくれる体験が待っていると思います。

施設内の食堂
施設内の食堂
夕日が沈んでいく時間
夕日が沈んでいく時間

募集要項

※募集者 / 主催者に連絡を取りたい場合、まずは「応募したい」ボタンを押してメッセージを送ってください。

就業場所
有料老人ホーム「太陽の郷」(東京都小笠原村父島清瀬)
業務内容

◆身体介助全般  ・食事・入浴・排泄・着替え・移動などの介助  ・利用者の体調管理・バイタルチェックや記録作成

◆日常生活・自立支援サポート  ・リハビリのサポートやレクリエーション・行事の企画・実施  ・落ち着いた環境の中でのお話相手や居室の環境整備

◆ご家族、地域との連携  ・面会時や地域でのご家族・近隣住民とのコミュニケーション  ・医療スタッフ(看護師・医師等)やケアマネジャーとの情報共有

必須経験やスキル

◾️介護福祉士資格

あれば歓迎する経験やスキル

同上

給与

◆新卒初任給 (高卒)212,700 円 (短大卒)229,200円

・年間賞与4.65月分 ・その他手当あり(地域手当10%、扶養手当、時間外勤務手当、夜勤手当 等)

※初任給決定の際は、新卒初任給に経験年数に応じた加算がされます ※条例改正により、金額等は変わることがあります

雇用形態・勤務時間

<雇用形態> 正職員

<勤務時間> ・1週間当たり38時間45分の交代制勤務(※夜勤あり) ・休日は4週間当たり8日

◎昼休みは一度帰宅して昼食を取るのが島のスタンダードです。 ◎年に1〜2回の長期休暇を順に回していて、内地休暇で2〜3週間のお休みを取るのが普通です。

募集者 / 主催者
小笠原村役場 総務課 / Bricoleuse合同会社
募集者 / 主催者の
住所
東京都小笠原村父島字西町
募集者 / 主催者の
連絡先
ishida0720@gmail.com(Bricoleuse合同会社)
その他

【宿泊費無料】5泊6日 小笠原暮らし・仕事体験ツアーを11月に開催します!

小笠原で働く人や暮らす人と出会い、島での仕事や暮らしを具体的にイメージするための少人数・選考制のツアーです。

ぜひ、小池さんや島の方に会いにいきませんか? 詳細はこちら→https://smout.jp/plans/31392

移住体験ツアーに参加ご希望の方は「応募したい」ボタンを押してください。

小笠原村役場 総務課 / Bricoleuse合同会社

このプロジェクトの地域

東京都

小笠原村

人口 0.28万人

小笠原村

小笠原移住定住窓口が紹介する小笠原村ってこんなところ!

東京から南へ約1,000km。小笠原諸島は、東京都に属しながら空港がなく、東京・竹芝桟橋から定期船で約24時間かけてたどり着く島です。

父島約2,000人、母島約400人が暮らし、行政や観光、農業、漁業、医療、教育など、多様な仕事が島の暮らしを支えています。2011年には世界自然遺産に登録され、一度も大陸と陸続きになったことのない「海洋島」ならではの豊かな自然が残されています。

小笠原での暮らしは、都会のような便利さがあるわけではありません。船の運航に合わせて買い物をしたり、人との助け合いの中で生活したりと、島ならではの工夫があります。その一方で、休日には海へ出かけたり、夕日を眺めたり、満天の星空を見上げたりと、自然がすぐそばにある暮らしを日常として楽しむことができます。

また、小笠原にはさまざまな地域や国にルーツを持つ人々が暮らしてきた歴史があり、現在も本土からの移住者や転勤者など、多様な人が地域を支えています。外から来た人を受け入れる風土が根づいていることも、この島の大きな魅力の一つです。

このページでは、小笠原で暮らし、働く人たちのストーリーや仕事、島での日常を通して、「暮らす場所」としての小笠原の魅力をお届けしていきます。

このプロジェクトの作成者

プロフィール画像

小笠原村の移住・定住窓口です。 小笠原村は、東京から南へ約1,000kmの太平洋上に位置し、現在は父島に約2,000人、母島に約500人が暮らしています。

一度も大陸と陸続きになったことがない海洋島で、独自の生態系と多くの固有種・希少種が育まれてきました。その豊かな自然が評価され、2011年には世界自然遺産に登録されています。

ボニンブルーと呼ばれる海にはイルカやクジラが暮らし、年間を通して比較的温暖な気候も特徴です。

また、さまざまなルーツを持つ人々がともに暮らしてきた歴史があり、現在も本土から移り住んだ人が多く暮らしています。

同じテーマの特集・タグ

「興味ある」しました

プロジェクトに興味を持っていただきありがとうございます。

あなたが「興味ある」ことを「小笠原移住定住窓口」にお伝えいたします!

「興味ある」を押したプロジェクトは、マイページから確認することができます。

詳細プロフィールを設定することで、スカウトを受けやすくなります。プロフィールはマイページから編集することができます。

メッセージを送信します

あなたが「応募したい」ことを「小笠原移住定住窓口」にお伝えいたします!

この後、プロジェクトの担当者とコミュニケーションを取れるようにチャットルームを作成するので、知りたいことがあればたずねてみましょう。

「興味ある」も同時に入力され、地域ユーザーからスカウトを受けやすくなります。

ユーザー登録すると
「」ができます。