コミュニティナースは、制度や枠組みにとらわれることなく、街に出て自由で多様なケアを実践するあり方・コンセプトとして、島根県雲南市からその活動が始まりました。（特定の技術を担保する資格制度ではありません。）

コミュニティナースは、日々の活動を通じて暮らしの中でいち住民として地域の方と知り合い、“毎日の嬉しい”や“心と身体の健康と安心”を地域の方と一緒につくっていきます。

この取り組みが始まったきっかけは、体の異変に気付くことができず、末期ガンであっという間に亡くなってしまった方の突然の死から始まりました。体の異変を何気なく声にしていたものの、その人の暮らしの中にはその異変に気づける人との出会いはなく、病院の外でもその異変に気づき、病気が進行する前に病院に繋いでいくことや、日々の暮らしの中で健康的なお節介を焼く存在がいることで、より元気に暮らせる人が増やせるのではないかと取り組みが始まりました。

取り組みを進めていく中で、住民さんと出会おうとすると、単に「健康づくり」という言葉で接点をつくることができる人は限られていて、健康や医療以外の「楽しい」「嬉しい」「面白い」切り口で出会うことが必要なのが分かってきました。

だからこそ、住民の“毎日の嬉しい” と “心と体の健康と安心” をもっと作っていくには、看護師の約95%が働かれている臨床看護の現場以外にも、暮らす人のケアを担う人がもっと街に出ていくことが必要で、事業や制度にとらわれず、暮らしの身近な場所でケア領域以外の人と自由で多様な実践だから実現することができると信じています。

コミュニティナースプロジェクトは、そんなコミュニティナースを発掘・育成し、社会実験を通じて、幸せな人がまちにあふれていく未来をつくるプラットフォームとして2017年から始まりました。過去9回開催され、全国で約150名の修了生が各地北は北海道、南は沖縄で活動を始めています。

実践の形は100人100通りで、都市部での実践もあれば、中山間地域での実践もあります。
具体的には、コワーキングスペースの受付として利用者さんの相談にのっているコミュニティナースがいたり、病児保育の預り施設を活動場所にお母さんの困りごとに向き合っているコミュニティナース、ガソリンスタンドや移動販売車に乗り込んで住民さんと出会っているコミュニティナースがいます。

今回、鎌倉でこのプロジェクトが始動したのは、街を愛する人や企業、コミュニティがたくさんあるからこそ、もっと暮らす人や働く人が元気になれる可能性を探っていけるんじゃないかと始まりました。

鎌倉コミュニティナースプロジェクトでは、こんな方と出会いたい！
・「鎌倉」という街を愛している方
・「鎌倉」の暮らしの中で何か新しいことにチャレンジしたい方
・住民さんが元気なうちから日常的に関わることで、元気や健康を創っていきたい方
・これまで培ってきた専門性を、まちづくりにも活かしたい方
・私の好きや強みを活かした自分らしい実践をしたい方