
「いしがき起業ガレッジ トーク&コネクト」
公開日:2025/08/11 23:48
最新情報
「興味ある」が押されました!
2025/11/13「興味ある」が押されました!
2025/11/09①イベント概要とオープニング 2025年7月30日、オンライン限定のプレイベント「いしがき起業ガレッジ トーク&コネクト 〜好きで、暮らして、働ける島へ〜」が開催されました。 石垣島への移住や起業に関心を持つ参加者に向けて、島でのリアルな暮らしとビジネスの魅力、そして課題について、Uターン・Iターンの経験を持つ2名のパネリストが語り合うという趣旨のもと進行しました。
②. パネリスト自己紹介 パネリスト1人目:橋爪 千花氏(フリーランス・Uターン) 石垣島出身の橋爪氏は、東京でのエンタメ業界経験を経て、26歳で島にUターン。その後、コワーキングスペースの運営やデザイン、子供向け演劇の指導など、多岐にわたる活動を展開していることが紹介されました。 パネリスト2人目:田中 2人目(合同会社縄文企画 代表・Iターン) 愛知県出身の田中氏は、35歳で海外を旅した後、石垣島の魅力に取り憑かれ2019年にIターン移住。毎日欠かさずビーチクリーンを行う「アースクリーン」活動を5年以上続けており、その継続日数はイベント当日で「1856日目」に達したことを報告しました。この活動を通じて多くの人々と繋がり、漂着ゴミを活用したアップサイクル事業や、観光と教育を融合させた事業を立ち上げた「自然と共に生きる社会起業家」としての歩みが語られました。
座談会:リアルな起業の選択肢
⓷座談会は「石垣島で起業する選択肢 〜暮らしとビジネスのリアル〜」と題され、二人のパネリストによる率直な意見交換が行われました。
● 起業のきっかけ:Uターン・Iターンのそれぞれの視点 「起業しようと思ったきっかけや動機は?」
〇橋爪氏: 東京で大企業と中小企業の両方を経験した橋爪氏は、「組織に雇われる働き方が合わないかもしれない」と感じたことが原動力になったと語りました。彼女の起業のきっかけは、実家の事業を手伝おうとしたところ「アルバイトとしてしか無理」と言われたこと。これを機に、週の半分は実家を手伝い、残りの半分で「自分で何かをやらなければ」という状況に追い込まれ、フリーランスと合同会社の立ち上げを決意しました。7年前にはまだ少なかったフリーランスという働き方に対し、「あんた何ボランティアみたいなことばっかりしてるの?」と地元の人々から言われたというエピソードは、当時の地方における新しい働き方への抵抗感を物語っていました。
〇田中氏: 田中氏は、移住前に3年間、石垣島と本土を往復する二拠点生活を経験。この期間、水産会社の販売を手伝う中で「石垣島にいる方が楽しい」という感覚が強まったといいます。当初はもずくの養殖業者と繋がり、「もずく食堂」を開業しようと計画していました。しかし、移住した年に「全くもずくが採れない」という不運に見舞われ、計画が頓挫。その失意の中で始めたのが、日々のビーチクリーン活動だったのです。
● 石垣島の変化と風土 子供の頃から石垣島を知る橋爪氏と、Iターンで来た田中氏が、島の変化や風土について語り合いました。 〇橋爪氏: 「両親が移住者で、私は移住二世」と語る橋爪氏は、高校時代とUターンで戻ってきた7、8年前を比較し、「移住者がすごく増えた」と強く実感していると述べました。以前は「集落内ではみんな知っている人」という閉じたコミュニティだったのが、今では知らない人のほうが多いほど開かれた島に変化したといいます。また、パンデミック以降は「働き方の多様化」がさらに進んでいることを指摘しました。 〇田中氏: 田中氏は、石垣島の風土を「人口5万人の、知らない人とでも繋がりやすいサイズ感」と表現。何か困ったことがあっても、友達の友達、知り合いの知り合いといったように、人から人へと繋がっていく温かいコミュニティの存在を強調しました。
● 石垣島での事業づくりの壁と解決のヒント 事業を立ち上げる上でぶつかった壁や、それをどう乗り越えたかについても語られました。 〇橋爪氏: 「新しいことをやる人に対して、『大丈夫?』と心配する人が多い」と、地元ならではの慎重な風土を指摘しました。しかし、それは「優しさゆえ」だと捉え、「やろう!」と漠然と呼びかけるのではなく、「ここまで考えているから、この部分だけ手伝ってほしい」と具体的に協力を求めると、親身になってくれる人が多いことを明かしました。 〇田中氏: 自身の特異な活動から「変わったやつがいるな」と思われていた当初を振り返りつつも、橋爪氏と同様に「世話焼きな人が多い」と語り、人との繋がりが事業を後押ししてくれたと述べました。


クロージングに向けて
④. 課題解決への挑戦 お二人が今、着目している石垣島の課題と、その解決に向けた取り組みについて、熱い想いが語られました。 〇田中氏: 「外から流れ着く漂着ゴミ」と「観光客や住民が出すゴミ」の2つのゴミ問題に着目している田中氏。ビーチクリーンはあくまで対症療法であり、根本解決には「多くの人がゴミ問題に"自分事"として向き合うこと」が不可欠だと主張しました。そして、美しい島の裏側も知ってもらうための仕組みづくりに挑戦していると述べました。 また、この事業をさらに発展させるために、「漂着ゴミを素敵に製品化してくれる方」という、具体的な協力者を求めていることを明かし、参加者へのメッセージとしました。 〇橋爪氏: 橋爪氏が着目しているのは、石垣島には高等教育機関がないことによる「高校生たちのキャリア形成機会の断絶」という課題です。彼女は「物理的な境界線である海」が、子供たちの選択肢を狭めていると感じていました。そこで、公営塾や演劇指導を通じて、島の内外の面白い大人たちと子供たちを繋ぎ、多様な生き方や働き方に触れる機会を提供することに尽力していると語りました。この「人にまつわる専属の広告」になるという、彼女のユニークな役割は、教育分野での新たな可能性を示唆しました。
⑤. 参加者からの質疑応答とクロージング イベント終盤には、参加者からの活発な質疑応答が行われました。 ●「二拠点生活のペースは?」 橋爪氏からは「毎月1週間だけ滞在する人」や「長期休暇は島で過ごす大学教授」の例が挙げられ、田中氏からは「3ヶ月ごとに東京と行き来する人」の話が紹介されました。様々なライフスタイルで島と関わる人々がいることが示されました。
●「石垣島の暑さの中で集中して事業を作るコツは?」 「シャワーを1日に5回浴びる」「晴れた日ほど熱中症対策でインドアに徹する」など、パネリストの工夫が語られました。さらに、橋爪氏からは「古民家は涼しい」という具体的なアドバイスも。この質問をきっかけに、古民家の探し方についても話題が広がり、「不動産情報サイトには出ていない物件も多いため、自分の足で探したり、地元の人に尋ねるのが良い」という、リアルで役立つ情報が提供されました。
最後に、パネリストから参加者に向けて「石垣島は、まだ誰もやっていないことに挑戦できる土壌がある」「ぜひ島に来て、ご自身の目で見て、肌で感じてほしい」という熱いメッセージが送られました。


このプロジェクトの地域

石垣市
人口 4.76万人

チャレンジ石垣島が紹介する石垣市ってこんなところ!
♦︎石垣島ってどんなところ? 沖縄県八重山諸島の主島である石垣島は、東京から約2,000km、飛行機で約3時間半の亜熱帯の楽園です。島全体が美しいサンゴ礁に囲まれ、透明度抜群の海には色鮮やかな熱帯魚やマンタが泳ぐ世界有数のダイビングスポット。 夜空は「星空保護区」に認定され、光害の少ない島だからこそ見られる満天の星空は、都会では味わえない感動をもたらします。グルメも充実!「石垣牛」は濃厚な味わいで人気を集め、新鮮な魚介類や南国フルーツも豊富です。 そして何より、この島の宝物は「人」。温かく、のんびりとした島の人々の人情は、訪れる人の心を包み込みます。「イチャリバチョーデー(一度会ったら兄弟)」という言葉のように、初めて会った人とも家族のように接する文化が今も息づいています。
このプロジェクトの作成者
コンセプトは、「島から、世界を面白く」 〜石垣島のコラボ&発信拠点〜
チャレンジ石垣島は、世界で働く人たちを受け入れるワーケーション施設であり、イベントスペースを設けた石垣島最大規模のテレワーク施設です。 島内外の地域や世代を超えた人々がつながって、島の魅力や新しい価値観に触れながら様々なプロジェクトにチャレンジできる、まさに沖縄のチャンプルー文化を体現する石垣島の発信拠点。 人と、島と、地域につながる日本最南端のイベント&コワーキングスペースです。


















