
【朝のお散歩音声付き】鎌倉の朝と人をつなぐ「朝食屋コバカバ」での場づくりの話
公開日:2025/09/02 07:22
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2025/11/27「興味ある」が押されました!
2025/11/21記事を覗いていただきありがとうございます。 この記事は、いま「朝食屋コバカバ」で味噌汁をすすりながら読んでくださっている方もいれば、これから鎌倉に来ようとしている方もいるかもしれません。ここでは、僕がコバカバで大切にしている“場づくり”や、このまちの面白さを紹介します。ぜひ気軽に読んでいただけたら嬉しいです。
自己紹介が遅れました。鎌倉駅からすぐの場所で「朝食屋コバカバ」を営んでいる内堀敬介といいます。まちのみんなからは UPPON(うっぽん)と呼んでもらっています。
コバカバは観光の方も地元の方も訪れる朝ごはんのお店ですが、僕にとっては「ただの飲食店」ではありません。地元の人が集まる寄り場であり、外から来た人とも自然に交わる“河口のような場”を目指してきました。
不思議な縁から始まったコバカバ
僕の家族は代々鎌倉に住んでいたわけではありません。両親は鹿児島出身で、東京や埼玉で暮らしていた頃、カバンの卸問屋で働いていました。そのご縁で鎌倉のカバン屋の老夫婦と出会い、父が養子に入ることになったのです。子どものいなかったご夫婦の家業を継ぐかたちで、家族ごと鎌倉へ移り住みました。
「小林」という店名も、実は血縁ではなく養家の祖母の旧姓。不思議な縁の積み重ねで、僕は鎌倉に根を下ろすことになりました。
両親がカバン屋を引退するとき、「家庭料理と一緒に何かをやろう」と始めたのがコバカバの原点です。スターバックスでの店長経験があった僕、料理人の姉、料理好きの母――家族で力を合わせて始めたのが「コバカバ食堂」でした。
2006年開業当初は 850円の日替わり家庭料理を出す食堂。ビジネスとしては成り立たない面もありましたが、観光と地元のバランスを模索しながら続けました。コンセプトや経営は僕が担当し、料理は姉が担当。そして2017年、「朝食屋コバカバ」としてリニューアルし、今の形に近づいていきました。


「ここにいていい」と思える居場所を
コバカバは“川”、めぐりをつなぐ場所 僕にとってコバカバは、料理を出す場所以上に「循環をつなぐ川」です。
鎌倉市農協連即売所(レンバイ=山)で採れた野菜を受け取り、コバカバ(川)を通して味噌汁や定食にし、お客様(海)へ届ける。お客様の満足がまた雨となって畑や人を潤し、新しい命を育む。
鎌倉 → 野菜 → コバカバ → お客様 → 鎌倉
この循環の中で、野菜も人も支え合いながら育ち、地域のつながりが豊かになっていく。僕はそんな“川”でありたいと思っています。
特にコバカバは「川と海が交わる河口」。観光客も地元の人も自然に出会い、寄り合う場所。それ自体がひとつの魅力になっていると感じます。
「ここにいていい」と思える居場所を
僕が目指してきたのは「ここにいていいんだ」と思える安心感です。成長や挑戦の前に、まずは健康や人とのつながりという土台が大切。そのために、朝ごはんを通じて街に「リズム」を届けたいと思っています。
挨拶が飛び交う「朝文化」が広がり、「おはよう」と言い合える関係が増えていくことが嬉しい。音楽がリズム・メロディ・ハーモニーでできているように、心地よい暮らしも自然の律動・個性・関係性で成り立っています。
大切なのは、「何時何分」といった待ち合わせや締め切りのための“測る時間”だけではなく、散歩や朝日の中で味わう“感じる時間”も持つこと
他の地域とつながる「関係人口」も大事ですが、それ以上に、日々の暮らしや自然のリズムを感じ取れる「感性人口」を増やしていきたい。 コバカバでは、毎月の句会(俳句の会)や二十四節気の投稿をきっかけに、そんな感性を育む取り組みも続けています。
「ここにいていい」と思える場所が街にあること。それが、鎌倉をもっと好きになるきっかけになると信じています。


まずは鎌倉で一緒に朝散歩してみませんか?
コバカバから半径 1km のディープなまち歩きをご案内しています。観光の一歩先、暮らしのある鎌倉を一緒に歩いてみませんか?
不定期にイベントとして開催していますが、今回はこの記事を読んでくださった方限定で、お散歩の音声コンテンツをお届けします。興味ありを押していただければ、スマウトメッセージでご視聴URLをご案内します。
【今回のお散歩コース】約1時間 コバカバ → 鎌倉市農協連即売所 → 八雲神社 → 妙本寺 → 蛭子神社 → 本覚寺 → コバカバ
2025年8月に収録した音源で、僕自身がまちを案内しながら歩いた様子をそのままお届けします。 ぜひメッセージや感想も聞かせていただけたら嬉しいです


このプロジェクトの経過レポート
このプロジェクトの地域

鎌倉市
人口 16.64万人

内堀 敬介が紹介する鎌倉市ってこんなところ!
コンパクトなスペースの中に自然、文化、新しいもの、古いもの、が程よく混在していて絶妙なバランスで成り立っている地域。すべてが徒歩でアクセスできるのも魅力。 先人たちが残してくれたこの空気感を次世代に繋げてゆきたい。
このプロジェクトの作成者
季節の波に乗って腸から元気を取り戻す。 鎌倉駅徒歩3分。鎌倉野菜市場(レンバイ)すぐ並びで身体にやさしいシンプルな和定食と暮らしが味わえる朝ごはん専門食堂を営んでいます。また午後の時間帯には句会やライブなど文化創造、発信、交流の場としても活用しています。









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