【レポート】伊吹山フィールドワーク「里山LIFEアカデミーin伊吹山Vol.2」
公開日:2024/12/27 05:58
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2025/01/01滋賀県米原市を舞台に、自然との関わりから自分のこれからの生き方を学ぶプログラム「里山LIFEアカデミー in 伊吹山」。 第2回目では、現地フィールドワークとして実際に伊吹山を訪れ、第1回(オンライン配信)のゲストであり、森林生態系の頂点といわれるイヌワシの専門家(動物生態写真家)の須藤さんに伊吹山を案内していただきながら、普段感じ取れないローカルの魅力を吸収し、周りの人に語りたくなる体験を共創していきます。
数日前から天気予報は雨、伊吹山に登れるかどうか心配でしたが、11月17日当日は曇り空。「里山LIFEアカデミーin伊吹山 Vol.2」は無事開催です。 伊吹山ドライブウェイ入口には他府県や遠くは東京から、イヌワシに会いたい気持ちでいっぱいの15名が集まりました。
※第1回目のレポートと併せてご覧ください。 https://smout.jp/plans/20574
さっそく出会った動物は!?
伊吹山ドライブウェイの紅葉は3合目あたりからちょうど見頃。赤や黄に色づいた木々が山肌を鮮やかに彩ります。すると須藤さんから、「左カーブを抜けた崖にカモシカがいます」とアナウンス。「え、カモシカ!?」早速の登場にドキドキして目を凝らします。車をゆっくり走らせながらと探すと、道路から8メートルほど上がった崖の上に黒くてフサフサした生き物が。いました!カモシカです。
カモシカはじーっとこちらを見て動く様子もなく佇んでいましたが、体の黒い毛が保護色となって岩肌に溶け込んでいます。教えていただかないと気がつかない、伊吹山の動物を知り尽くす須藤さんによるガイドの醍醐味です。幸先の良いスタートにイヌワシに会えるかもしれないという期待が膨らみます。
シカの食害で山が崩れやすくなってしまった
山頂付近の駐車場に到着。待ちに待ったイヌワシ観察の時間です。早速観察を始めますが…目の前には真っ白な霧が立ち込めていて何も見えません。伊吹山は1年のうち300日は霧に覆われる山で、そのおかげで山頂の綺麗なお花畑が楽しめるのだそうです。霧が晴れるのを待ちながら、須藤さんのお話を聞きます。
須藤さん:今、霧で見えませんが、ここも昔は草花が足の高さぐらいに鬱蒼と茂っていました。今見ていただくと、もうほとんど背の高い植物はなくなっています。全部シカが食べてこのような状態になっています。伸びてきた若芽もすぐ食べられ、山は植物の根っこで保水することができなり、土壌が崩れやすくなっています。
増えすぎたシカ、保水力を失った土壌、森林生態系の頂点と言われるイヌワシが生息する伊吹山でも、今生態系のバランスが崩れています。
天気もイヌワシも、人間の思うようにはなりません
今回はずっと霧が晴れないままで、残念ながらイヌワシには会えませんでしたが、それもまた伊吹山!お天気もイヌワシも人間の思うようにはなりません。みなさん、それぞれの気づきを胸に笑顔で解散となりました。
「里山LIFEアカデミーin伊吹山 Vol.1」のトークセッションで須藤さんが「“少し我慢する”ということが野生動物たちや自然との共生の道ではないでしょうか」と言っておられたのを思い出します。須藤さんの知り合いの地元のおばあさんは、畑の大根をサルにかじられてしまった時に、「サルもちゃんと私らの食べる分を残してくれた」と笑っていて、その余裕のある大らかさにとても感心させられたそうです。
現代に生きる私たち人間と、動物や自然の時間の流れは違います。それぞれが少しずつ我慢することで共生する。そんな大らかな生き方のヒントが、ここ米原の、畑の作物に、イヌワシに、そして伊吹山にあるのかも知れません。
※以上、レポートの一部(抜粋)となります。 より詳しいレポートは以下のURLをご参照ください。 https://market.jr-central.co.jp/conomichi/report/detail/35
このプロジェクトの地域
米原市
人口 3.72万人
米原市シティセールス課が紹介する米原市ってこんなところ!
米原暮らしの楽しみ方は人それぞれ。1時間を近いと感じるか遠いと感じるかによって楽しみ方が変わってきます。 四季折々の何気ない写真を撮るのもよし、仕事終わりにラーメン屋を巡るのもよし、休みの日にケーキ屋を巡って自分だけのとっておきを見つけるのもよし、友達とカフェやパン屋を巡るのもよし、思い立った時に琵琶湖や海に行くのもよし、楽しみ方や楽しむ方法は自由、全てを米原市だけで完結させる必要はありません。だけどそんな暮らしができる″自分流の暮らしができるまち”が米原市だと思っていただければ結構かと思っています。
このプロジェクトの作成者
滋賀県では北部に位置し、県内最高峰の伊吹山を有しています。総面積の63%は森林でびわ湖の貴重な水源を担っています。 また、近畿・中部・北陸を結ぶ交通の要衝でもあることから、JR、新幹線、高速道路、国道と交通網が整っており、高い利便性と豊かな自然を併せ持つのが米原市です。