【国内農業生産量日本一】和ハッカの町・滝上で動く「薄荷ソン」のご紹介!

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公開日:2026/08/05 00:52

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「興味ある」が押されました!

2026/08/05

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スッと涼しい香りで、アイスバーやクラフトジンにもなっている「和ハッカ」をご存知ですか?じつは和ハッカのほとんどは、北海道の小さな町でつくられています。

オホーツクの森に囲まれた、人口約2,100人の滝上町(たきのうえちょう)。 5軒の農家さんが手作業で畑を守り続ける、和ハッカの国内農業生産量が日本一の町です。

町には、昭和初期のハッカ釜と小屋が、昔のままの姿で残っています。ただ、古くなった小屋は傾き、倒壊の危機にあります。そんな釜を見て、歴史ある和ハッカの文化を未来へつなごうと動き出した取り組みが、「薄荷ソン」(ハッカソン!)

この記事では、いろんな人たちが集まって、じわじわ育ちはじめている、滝上町での薄荷ソンの動きをご紹介します。

気になったらぜひ「興味ある」を押してみてくださいね。 9月の蒸留見学会や10月の薄荷ソン本番などの続報を受け取ってもらえたらうれしいです。

倒壊寸前のハッカ釜を守りたい!

まずは少しだけ、和ハッカの話をさせてください。 和ハッカは、日本で古くから育てられてきた在来のハッカ(ニホンハッカ)のこと。清涼感のもとになる成分・メントールを多く含むのが特徴で、北海道のコンビニ・セイコーマートに並ぶアイスバーやクラフトジンにも、滝上の和ハッカが使われています。

滝上町でハッカ栽培が始まったのは、町史によれば明治39(1906)年。昭和14(1939)年頃には町内の栽培面積は400ヘクタールにおよび、オホーツク管内のハッカは世界シェアの7割を占めるまでになりました。

その後、安価な外国産や合成ハッカの登場で、国内のハッカ産業は衰退します。多くの産地で生産者がいなくなるなか、滝上町では複数の農家さんが栽培を守り続けました。いまでは国内の和ハッカのほとんどがこの町産。 担い手は5軒の農家さんです。和ハッカに使える除草剤はなく、雑草取りは手作業で一本ずつ。手間を惜しまない仕事の積み重ねが、日本一の香りを支えています。

現役の5軒の農家さんとは別に、かつてハッカをつくっていた一軒の家が、町の雄柏(ゆうはく)地区にある、千野家です。千野家の敷地には今も、ハッカ釜とハッカ小屋が残されています。 昭和初期につくられ、場所を移しながら昭和50年頃まで使われてきた、刈り取ったハッカを蒸留して油をとるための釜。いまその釜を収めているのは、昭和49年頃に建てられた小屋です。建物の傷みは進み、小屋はすでに傾き、屋根の一部が壊れていて、大雨や湿った重い雪で、倒壊の危機にある状態です。

しかし近年、この釜と小屋には、あらためて貴重な価値があることが分かってきました。 「釜に薪をくべる「焚口(たきぐち)」まで、当時のままの姿で残っていること。」 「かつて農家が畑での栽培から蒸留までを一手に担っていた、その当時の営みが、まるごと現地に残っていること。」 これらの点が、専門家からも高く評価されています。滝上ふるさと研究会の竹内正美会長は「焚口まで現存しているのは世界でもここだけではないかと言われています」と話します。

「なんとかこの釜と小屋を守れないか」。滝上ふるさと研究会は、そんな想いから保存活動を始めました。その取り組みが認められ、公益財団法人日本ナショナルトラストが2024年度に立ち上げた地域遺産支援プログラム「トラスト・エール」に採択されます(令和7年5月・全国4カ所のひとつ)。いまは、釜に覆いをかけ、小屋に支えの柱を立てるなど、倒壊を防ぐための応急処置の準備が進んでいます。

和ハッカに使える除草剤はなく、雑草取りはすべて手作業です
和ハッカに使える除草剤はなく、雑草取りはすべて手作業です
昭和初期のハッカ釜と小屋。倒壊の危機にある状態です
昭和初期のハッカ釜と小屋。倒壊の危機にある状態です

セミナーで生まれた「薄荷ソン」と、ハッカについて知る日

「薄荷ソン」の取り組みが動き出したのは、昨年の秋です。 2025年11月15日、滝上ふるさと研究会の主催で『滝上の和ハッカが「すごすぎる!」再発見セミナー』(協力: 滝上町教育委員会)を開きました。トラスト・エールの専門家による調査結果の紹介と、和ハッカ農家・瀬川博さんのお話。会場には竹内会長お手製の模型も登場し、参加者からは「滝上の和ハッカ文化がこんなにすごいとは知らなかった」という声があがりました。

「薄荷ソン」が生まれたのは、このセミナー後半のトークセッションでのこと。北海商科大学の池ノ上真一先生の提案がきっかけでした。「ハッカソン」は、課題解決のアイデアをみんなで出し合い、実践していく取り組みのこと。それを和ハッカにちなんで「薄荷ソン」と名づけ、町民や学生、企業などみんなで和ハッカまちづくりを進めていこう、という提案でした。

動き出した薄荷ソンは、滝上ふるさと研究会が中心となって進めており、和ハッカにまつわるさまざまな人たちが関わっています。 世代や職業、立場を越えて人が集まり、和ハッカを軸に新しい発想が生まれる場をつくる。池ノ上ゼミの学生のみなさんも、企画から参画しています。

薄荷ソンに関心を持ってもらうため、最初に開いたのが、今年6月14日の「ハッカについて知ろうpart1」です。滝上町教育委員会の学びの講座「地元学」と連携して開催し、学生を含め、町の内外から参加者が集まりました。

前半は座学から。池ノ上先生の講義は、滝上の和ハッカの凄さ、千野家ハッカ釜の特徴、そしてこれからの方向性について。続いて、池ノ上ゼミの学生のみなさんから「薄荷ソン」の紹介がありました。発表した学生のみなさんは、こんな声を聞かせてくれました。

『ハッカがどこで作られているのかは知りませんでした。下調べで滝上町を知ったつもりでいましたが、やはり現地で実際に目で見ることが、一番の学びに繋がると思いました』(宮川梨樹さん・3年)

『5月に自分の手で植えたハッカが、1ヶ月で目に見えて成長していて、とても嬉しい気持ちになりました。こうした成長を実感できる経験は滅多にないので、ぜひみなさんにも体験してほしいです』(松崎美柚さん・3年)

さらに、和ハッカ農家・瀬川さんの時間。農家になった経緯、栽培の大変さ、育てている品種の話が続きます。

後半は、いよいよ畑へ。瀬川さんのハッカ畑で、参加者みんなで雑草抜きを体験しました。育ったばかりの和ハッカと雑草の見分けは難しく、一本ずつ慎重に。かがんで手を動かすほどに、農家さんの手間と大変さが実感として伝わってきます。最後には和ハッカの苗の配布もあり、家でハッカを育てるところから、町の文化に参加できる仕掛けになっています。

2025年11月『すごすぎる!』再発見セミナーの様子
2025年11月『すごすぎる!』再発見セミナーの様子
瀬川さんのハッカ畑で雑草抜きを体験。手作業の除草を身体で知る時間
瀬川さんのハッカ畑で雑草抜きを体験。手作業の除草を身体で知る時間

薄荷ソンのこれから。蒸留見学会と、「薄荷ソン」本番

薄荷ソンは、これからが本番です。

まず9月19日(土・予定)には、教育委員会「地元学」との共催でハッカ蒸留見学会を開きます。 刈り取ったハッカから香りのもとになる油をとる「蒸留」の現場を見に行く企画です。詳しい内容が決まったら、あらためてスマウトでご案内しますので、少しだけお待ちくださいね。

そして10月には、いよいよ「薄荷ソン」本番。当日は、ハッカ釜・ハッカ小屋の活用アイデアを、参加者みんなで出し合う予定です。プログラムの詳細は、学生のみなさんと一緒に、これから少しずつ固めていきます。

6月の「ハッカについて知ろうpart1」には、町の外からも参加者が来てくれました。蒸留見学会や薄荷ソンも、町の人だけでなく、他地域の学生や町外の方と一緒につくっていけたらと思っています。さまざまな人が関わることで、薄荷ソンはもっと面白くなります。

この記事を読んで「和ハッカ、ちょっと気になるな」「滝上町、おもしろそうだな」と思ってくださったら、ぜひ「興味ある」ボタンで教えてください。蒸留見学会や薄荷ソン本番の詳しいご案内が決まりしだい、直接メッセージでお知らせできます。 滝上町へは、紋別空港から車で約40分。羽田からなら、飛行機と車で約3時間です。

最後に、薄荷ソン本番に向けて準備を進める学生の言葉をご紹介します。

『取材を通して、滝上町の和ハッカが多くの人に愛され、選ばれる理由を伝えることが大切だと感じました。和ハッカに関わる方々の視点から魅力を伝えることで、滝上町ならではの和ハッカまちづくりができると思います』(小笠原海麗さん・3年)

明治から続く畑仕事と、昭和から残る釜と小屋。大学生の若い視点と、町の人たちの「うちの町のハッカ、やっぱりすごいんだ」という再発見が重なって、町に新しい動きが生まれつつあります。

ハッカの香りのする町から。また続きをお知らせしますね。

※記事内の写真は(公財)日本ナショナルトラスト提供。ハッカ釜・小屋の実物写真のみ、撮影:安富啓。

学生も農家さんも町の人も。薄荷ソンはみんなでつくっていきます
学生も農家さんも町の人も。薄荷ソンはみんなでつくっていきます
香りの町・滝上町より。続報もスマウトでお届けします!
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このプロジェクトの地域

北海道

滝上町

人口 0.21万人

滝上町

滝上町が紹介する滝上町ってこんなところ!

人口およそ2,100人。北海道の右上、オホーツク管内にある小さな町です。 最寄りは紋別空港。羽田から飛行機で約1時間45分、空港から滝上町までは車で約40分です。 山奥でアクセスが大変なイメージとは違い、東京から半日もあれば着ける距離にあります。

町の面積の約9割が森林で、市街地のすぐそばに森があり、夜は風で揺れる木々の葉擦れの音が聞こえるほど静かな町です。 スーパー、病院、役場、こども園、小中学校といった日々の暮らしに必要な場所は、市街地のコンパクトなエリアにまとまっています。隣町への買い出しを月に数回まとめておこなうリズムさえつかめば、想像しているほど不便ではないと、町に暮らす方々はよく話してくれます。

和ハッカの国内農業生産量は日本一。 夏には町のあちこちに、ハッカの爽やかな香りが流れ、「香りの里」と呼ばれる町でもあります。 また、5月上旬から下旬にかけては、甲子園球場の7倍にあたる10万平方メートルの斜面が一面ピンク色に染まる「芝ざくら滝上公園」が、町の顔として全国から人を呼びます。

このプロジェクトの関連地域

北海道

北海道全体

人口 501.66万人

このプロジェクトの作成者

プロフィール画像

滝上町(たきのうえちょう)は、北海道の北東部にあって、渚滑川(しょこつがわ)の上流に位置する自然豊かな森林に囲まれた小さな町です。日本一の「芝ざくら」と農業生産量を誇る【ハッカ】のまちであり、都会の生活にはない魅力あふれるまちです。

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