- SMOUT
- プロジェクトをさがす
- 神戸の新規就農野菜農家で学ぶ健康でおいしい野菜の作り方 - 野菜農家になる旅 -
港町のイメージが強い神戸市ですが、9つある区のうち山側にある西区と北区には田畑が広がる地域があります。どの地域も三宮まで車で30分あまりと都市部へのアクセスもよいこともあり、米のほかさまざまな野菜や花の栽培が盛んです。しかし、農業を担う人の高齢化や後継者不足は、日本の他の地域と同様、課題となっています。
11年前に公的な支援制度などを利用して独立を果たした女性がいます。この仕事旅行の目的地、西区平野地区にあるチアファーム元農園を運営する浅川元子さんです。50アール(5000平方メートル)の畑をほぼ1人で耕しています。
浅川さんは、会社員を20年近く経験。事務職や営業職として働いてきました。「20代のころ、浅川さんは会社勤めに向いてませんねと後輩に言われたことがあります」と振り返ります。
そのやりとりをきっかけに、浅川さんはいつか起業しようと考えるようになりました。そして食べることが好きだからと、おいしい食べ物を作ることを考えました。食に関わる仕事は数え切れないほどあるなかで、浅川さんが選んだのは野菜作りです。
会社員時代はコンビニのお弁当やサプリメントに頼り、せっかく買った野菜は調理しないまま食べきれないということもあったそう。同じように忙しい人たちにおいしい野菜を届けたいと考えました。
また浅川さんは「例えばお菓子や料理作りで求められるような一定のアウトプットを出すことが苦手」と言います。どうやらこの点が会社勤めに不向きな印象につながったようです。
農家として働き始めた浅川さんは、季節や天候に応じて、毎日必要な作業を行うことに充実感を感じるようになりました。もともと状況に応じて臨機応変に行動することや常に試行錯誤することを楽しいと思うタイプです。天候や季節によって、毎日違う作業をする農業に、とてもフィットしているのだと話してくれました。
人との良質なコミュニケーションが少量多品目栽培にプラス
浅川さんが取り組んできた野菜作りにおいて、欠かせないポイントになっているのが様々な人とのコミュニケーションです。現在、浅川さんの野菜は、レストランへの配達、毎週土曜日に行われるEAT LOCAL KOBE FARMERS MARKETでの販売、個人向けの通販で販売しています。つまり野菜を食べる人、料理する人からの声を直接聞く機会が多い販売形態をとっています。
さらに参加している農業女子プロジェクトのメンバーや、ファーマーズマーケットの出店者、近隣の農家とも積極的に交流しています。
「農業女子プロジェクトでは、先輩農家さんから成功した品種を教えてもらっていますし、レストランやお弁当屋さんからは、『この品種のナスは、火を通してもへたりにくい。また欲しい』などと意見をもらうこともあります。それでだんだん作る品目が増えていったんです」
浅川さんは土づくりにも力を入れていますが、そこにも人との繋がりやコミュニケーションが影響しています。ファーマーズマーケットで知り合ったマイクロブルワリーからビールを作った後の酵母をもらって土に混ぜたり、畑の近くにできた菌床しいたけ農園からは使い終わった菌床をもらって土壌改良に使ったり。
「土づくりはおもしろいです。いい土ができるとやっぱり野菜の出来が違います。土をしっかり作っているとその土から健康的に野菜が育ってくれる。だから私たちの健康にもきっといいし、おいしいと思います」
畑には元気なズッキーニやきゅうり、さつまいもが育っていて、中でもきゅうりは、トゲの様子もスーパーで見かけるものとは違い、食べてみるとパリパリとした食感が印象的。サラダの中に入っていても存在感を感じられそうなきゅうりでした。
「10年続けないと見えないこともあると思っていました」と話す浅川さん。新規就農からしばらくは資金が苦しい時期もありました。加えて台風によって栽培中だった野菜が全滅するという大打撃を受けることも。それでも種を蒔く時期や支柱の立て方を変え、土の改良にも積極的に取り組んで、朝早くから作業を開始して野菜作りを続けてきました。
浅川さんは最初から2つの目標を掲げていました。ひとつは売り上げや収益。もうひとつの目標は食べた人の顔がぱっと明るくなるようなおいしい野菜を作ること。
そして12年目の今年、いろんなお客さんからチアファームの野菜がいいと言ってもらえることが増えてきました。つまりおいしい野菜を作るという目標は実現できたのです。
一方の金銭的な目標については、「まだまだ」とのこと。天候が不順な年が続き、栽培計画通りの収穫は難しいという現状もあります。
草むしりから販売まで。多岐にわたる農家の仕事を体験
2泊3日の仕事旅行は、将来、就農することを検討している人におすすめです。ファーマーズマーケットでの野菜販売も予定していますが、畑での作業に重点をおいています。
多品種が栽培されている畑では、他の野菜への影響を考慮して、薬品は極力使いません。そのため、草むしりも重要な作業になってきます。また、根菜の土を洗う作業や大きさの選別も販売前に必要な作業です。
畑には虫もいますし、土や水滴で衣服が汚れたりすることもあるでしょう。もちろん天候や時期によって作業は変わるので、想像していなかった作業を手伝うことも楽しんでください。野菜を育てる農業のリアルを経験できます。
「買うときにワクワクして、料理して楽しく、食べておいしく体にいい野菜づくり」が今のモットーと語るチアファーム元農園の浅川さん。浅川さんの愛車、軽トラックに乗せてもらって移動する時間もあります。明朗快活な浅川さんとの会話が、農業への意欲をかき立ててくれそうです。
所要時間:3日間
費用:無料
定員:1 人
最小催行人数:1 人
集合場所:兵庫県神戸市西区糀台5丁目 西神中央駅
解散場所:兵庫県神戸市西区糀台5丁目 西神中央駅
【1日目・金曜日】
13:00 集合 西神中央駅で待ち合わせ
13:30 オリエンテーション
1)自己紹介(参加理由、この旅を通して持ち帰りたいこと)
2) チアファーム元農園概要説明
- チアファームの概要(就農経緯、畑の広さと作っているもの)
- 体験内容のガイダンス(季節や天気などによって臨機応変)
- 畑の案内
15:30 畑でのお手伝い 草刈り、出荷の準備など天気、時期によって変更
17:00 終了 翌日の予定確認など
【2日目・土曜日】
9:00 ファーマーズマーケットに参加 現地集合
ファーマーズマーケットでの販売の手伝い(適宜休憩)
13:00 ファーマーズマーケット終了 撤収後、畑に移動
14:00 畑でのお手伝い 草刈り、出荷の準備など天気、時期によって変更
17:00 終了 翌日の予定確認など
【3日目・日曜日】
9:30 畑でのお手伝い 草刈り、出荷の準備など天気、時期によって変更
12:00 休憩
13:00 気付きのまとめ 3日間の体験の中で、感じたことをまとめる
- 就農への意欲は深まったか
- イメージしていたこととの差異
14:15 意見交換と質問 ホストと話し、フィードバックや意見をもらう。
15:00 終了
*当日の状況によりスケジュールは前後いたします。ご了承下さい。
【その他の情報】
・滞在費補助・前後のSNS発信について
滞在費補助として、近畿(大阪府・京都府・奈良県・和歌山県・滋賀県)在住の方は1泊3,000円、近畿外在住の方は1泊5,000円を支給します。ただし、参加前後にそれぞれSNSでこの体験についての意気込み・感想を発信すること、神戸市内に宿泊すること、事後アンケートに回答することを条件とします。
・お試し移住・就労体験機会の創出 コロナ感染拡大期の対応
神戸市、あるいは、参加者の在住地が、まん延防止等重点措置、緊急事態宣言の対象地域となった場合、受入を停止し、解除後に延期といたします。
・神戸市の関係人口創出事業のため、体験は一人一回までとさせていただきます。
にユーザー登録して もっと活用しよう!無料
- 地域をフォローできるようになり、地域の最新情報がメールで届く
- あなたのプロフィールを見た地域の人からスカウトが届く
- 気になった地域の人に直接チャットすることができる
神戸市は、151万人が住む日本を代表する政令指定都市です。
海と山に囲まれた自然環境が豊かな街として、多くの人に知られています。
※ プロフィールはまだありません
興味あるを押しているユーザーはまだいません。