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大自然が広がる人口3,300人の小さなまち、山口県・阿武町で「ローカルに貢献できる林業作業員」を募集!
いま、就職先のひとつとして、あるいは働き方を変えようと、気負いなく「農業」を選択する人が増えているように思います。その感覚の根っこには、どこで生きていくのか、どう暮らしていくのかという問いがあるのだと思います。都市部で企業勤めをするのではなく、地域のあたたかい連携のなかで生きていく。地域にしっかりと根をおろして暮らしをつくることは、豊かさをつくることに他なりません。
では、「農業」ではなく「林業」はどうでしょう。どこか、自分には縁遠いと感じたりはしていないでしょうか。地方の中心都市でない限り、ひとたび地域に入ってしまえば、森はすぐそこにある身近な存在として、私たちの暮らしを支えてくれています。それもそのはず、日本は国土の約2/3が森林で、世界屈指の森林国なのです。
ところが、地域の大きな資源であるにも関わらず、林業はチェーンソーや重機などを扱えなければできないハードルの高い職業、というイメージが先行しているように思います。もちろん機械などを扱うことにはなるのですが、実際には、全国各地で無料で受講できる林業就業のための支援講習が充実していて、まったくの初心者でも基本を学んで林業従事者になることができます。
今回の募集は、山口県阿武郡阿武町にある、吉岡土建の林業従事者です。伐採後の木を用材として出荷するだけでなくバイオマスチップ(発電燃料)にして、バイオマス発電所に出荷、エネルギーに変える取り組みを進める吉岡土建の林業は、ローカルに生きることと、ソーシャルに働くことをいっぺんにかなえてくれます。
地域のなかで暮らしをつくりたい、自然が好きで体を動かすことも好き……。そんな人は、一度、阿武町へ足を運んでみませんか?
吉岡土建の林業って?
林業とは、森林に入って樹木を伐採することで木材を生産する産業ですが、高度経済成長期を経た1970年代後半になると、外国産木材の輸入自由化などの影響で、杉や檜(ひのき)といった国産の木材価格が下落し、林業の担い手が離れていました。
ところが近年、自然回帰や環境保全に対する意識が高まり、林業従事者に若手が増えているとか。林業全体としても、木材の国内自給率も輸出も少しづつ伸び続けており、久しく斜陽産業であった林業がグローバルビジネスとして活気を取り戻し、発展しつつある状況です。
吉岡土建の林業は、山林を預かって、伐採した木を運ぶ道を整備し搬出する、というオーソドックスな林業を突き詰めています。具体的には、従来山林に残置されていた間伐後の木材や枝葉まで、林業用重機を積極的に活用して搬出し、自社でバイオマスチップ(発電燃料)にして、山口県内のバイオマス発電所へと出荷しています。これにより、間伐面積あたりの利益は飛躍的に向上し、その利益を山林所有者へ還元するビジネスモデルが実現できました。
つまり山林所有者は山林の手入れをするために、お金を払って誰かにしてもらう必要がなくなったのです。山林所有者にとって山林が、「お金のかかるもの」から「お金をうむもの」になる。この健全な地域内循環をつくったのが、吉岡土建なのです。
高性能林業機械を用いて作業道を作った後に間伐を行い、伐倒した木を搬出します。
主土場(約1ha)のドローン撮影です。バイオマスチップ用の木材が大量にストックされています。これらは適宜チップ化し出荷されます。
なぜ、この地域内循環をつくることができたのか?
山林の手入れをすることで生態系を守り、水や空気をつくるといった本来の機能を取り戻して、会社が収益を上げるだけでなく、山林所有者に利益をお返しする。そうした「三方良し」を提供できるのは、どうしてなのでしょうか。
吉岡土建には「土建部門」と「砕石部門」があり、さらにはガソリンスタンドも自社で所有しています。そのため、林業に必要な重機はもちろん、道をつくるために使う石も、重機の燃料もすべて内部調達。そして最新の林業機械の導入にも積極的です。バイオマスチップとして木材を破砕するための大型自走破砕機を自社で持っているのは、おそらく県内でも数えるくらいしかありません。つまり、低コストで作業できる環境を持っているため、利益を山林所有者に還元できるというわけです。
一方で、山林という資源を木質バイオマスとして活かし、再生可能エネルギーで地域内循環をつくる取り組みで広く知られているのは、岡山県の西粟倉村や、北海道の下川町でしょうか。阿武町でも、10年ほど前に「バイオマスタウン構想」を公表し、道の駅「阿武町」でバイオマスボイラーを導入しました。じつは、グループ会社には木屑の産業廃棄物の中間処理場もあり、ここでつくられるバイオマスチップを有効活用し、重油の使用量を削減するために、吉岡土建の現社長が、阿武町にバイオマスボイラーの導入を提案したことが発端。以来、吉岡土建は、阿武町とともに木質バイオマス資源の有効活用に取り組んでいます。
間伐を実施した中央右側は林床に光が差し込み、未実施の左側と比べて林内環境が改善しています。
適切に間伐を行うことで、利益を生み出すとともに山林の環境を維持します。
林業という仕事を通して、地域に貢献する
じつは私自身も、都心のIT企業に勤めていましたが、子どもが農業を勉強したいということで、せっかくなら故郷の山口県で高校進学をしようと、家族でUターンしました。私は営業職、事務職しか経験がありませんでしたが、山口県で就職するなら第一次産業に関わりたいと思っていたこと、大学時代からずっと登山をやっていたこともあって、林業を選んだのは自然なことでした。
吉岡土建では、現場作業に加え、事務仕事もしています。バランスが取れているので、仕事に飽きることがありません。ずっと社内で働いていたので、外仕事は単純に気持ちがいいなあと思います。もちろん外仕事は体力も使うし、事故を起こさないために気も遣います。でも、山林所有者に、「荒れ果てて困っていた山林を手入れしてくれた上に、お金までいただいて、本当にありがとう」と言われると本当に嬉しい。事業として収益を上げながらも、地域の方々に感謝されることが、大きなやりがいにつながっています。
ちなみに吉岡土建は、チェーンソー等の機器類や防護服などは会社から貸与・支給してもらえるほか、入社後には、林野庁が実施する「緑の雇用」制度などを利用して、自己負担なしで林業関連の主な資格を取得可能。やってみたいけど、何の資格も道具もない、と心配をする必要はありません。吉岡土建は、高性能林業機械を導入して、現場の作業効率化、作業者の負担低減も行っています。また、バイオマスチップの生産拡大に伴って、営業企画業務が増えることが予想されており、適正が合えば、現場作業員としてだけでなく、幅広いキャリアを積むことも可能です。
暮らしにも大きな変化があります。仕事のあとは、自宅の草刈りや薪割り、鶏の世話。週末にはDIYでピザ釜をつくったりと、里山暮らしを満喫しています。もともとスキーのインストラクターをやっていたこともあって、県の大回転やクロスカントリー大会にも出場。夏祭りで神輿をかつぐなど、昔からのつながりの心地よさを感じています。
林業に携わって2年ちょっと。仕事もプライベートも充実した毎日を過ごしています。
伐倒、枝払い、玉切、集積を1台で行えるハーベスター。これを乗りこなせるようになるのが当面の目標です。
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3,300人の小さなまち、阿武町
山口県北部に位置する阿武町は、美しい日本海に面し、海と山と田園風景が広がる、人口3,300人ほどの小さなまちです。山口宇部空港から車で約90分、萩石見空港から車で約50分で、萩市に隣接し、農林漁業を中心に発展してきました。都市部の暮らしでは想像できなかった豊かな暮らしが、ここでは日常にあります。
阿武町は、UJIターンの奨励金(家族世帯で20万円。中学生以下1人につき10万円を加算/上限額30万円)や、空き家の情報も充実。
阿武町に行ってみたい!と思ったら、おすすめは農家民宿や漁家民宿。1年を通して農山漁村での生活体験ができ、美味しい地産地消の料理をいただくことができます。さらに、移住・定住目的で山口県を訪れる場合は、交通費の半分を支給(※)。
暮らしの実験室「21世紀の暮らし方研究所」や、空き家バンク登録物件や町営住宅、分譲宅地の家や地域にまつわるエピソードを知ることができる「思い出不動産」など、阿武町では、帰りたい、移り住みたくなるまちを目指して、さまざまな取り組みが進んでいます。
なんにもないけど、あたたかいつながりと暮らしがある。
阿武町に、足を運んでみませんか。
※阿武町への移住、定住について
ご相談はこちらへ
阿武町役場 まちづくり推進課 企画定住係
http://www.town.abu.lg.jp/1913/
※交通費の支給について
詳しくはこちらへ
http://www.ymg-uji.jp/transportation/
2016年に12年間勤めた東京を離れて山口県萩市にUターンしました。自然豊かな故郷に帰るのならば、自然の中で出来る仕事がしたいと考えて林業部門を持つ阿武町の会社に就職し、毎日山を相手に楽しく仕事をしています。