「食」でつながる!国指定名勝庭園のある胡宮神社で「ちまき」作りに参加しませんか?
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 滋賀県多賀町敏満寺(びんまんじ)地区にある胡宮神社(このみやじんじゃ)社務所で開催する、ちまきづくりのワークショップに参加しませんか?
 胡宮神社社務所庭園は昭和初期に国指定になっています。数年前に建物が修復され、葦(よし)葺き屋根の建物にはおくどさん(かまど)があります。おくどさんに薪をくべて火をおこし、ちまきを茹でます。
 ちまきは、笹葉(クマザサ)に白い餅(米粉団子)を包んでスゲで縛ったものを茹でて、笹の香りを楽しむ団子。かつては、田植えが終わった5月休みや旧暦端午の節句に作られていました。
 地元のお母さん方から、この地域に伝わる団子のこねかた、笹の巻き方を教えてもらいます。現在、家庭でほとんど継承されていないのが課題で、少しでもたくさんの人に知ってもらい、この地に伝わる文化と知恵が継承できればと思いワークショップを開催します。

郷土料理は徒歩圏内の生態系で出来ている!を感じよう

 ちまきの材料、米粉もクマザサも、笹を結ぶ菅(スゲ)も、その土地にある身近なものです。「郷土料理は、徒歩圏内のモノで出来ています」そのため、今回のイベントでは、まず、クマザサが生育しているところを見に行きます。

「多賀植物観察の会」の案内で、胡宮神社周辺で見られる植物観察を30分ほどしながら、クマザサを摘んできます(お母さんたちは、笹葉(ササバ)を折ると言います)。
 この季節にクマザサを採ることにも意味があります。ちまきを包むクマザサの新芽が育って一番香りが良い季節が、旧暦端午の節句頃(今年は6月10日)だそうです。この季節でしか爽やかな香りが楽しめないそうですよ。 

 クマザサを摘んできたら団子をこねます。米粉を使った団子の郷土料理が色々あるのも米どころの特徴。団子をこねる専用の鉢は、「べに鉢」と呼び、どこの家にもあったそうです。一家に2~3鉢、大中小あり団子や餅作りに欠かせない道具だったそうです。母から娘に親子3代以上受け継がれたべに鉢もあるそうです。このべに鉢で米粉をこねる体験をします。
 20年前頃までは、みなさん毎年チマキを作っておられたそうですが、作れる人が少なくなってしまいました。今は、クマザサを探すのも、シカの食害で絶えてしまい見つけるもの大変です。
 当時を知る人から教えてもらうのも、貴重になってきました。手仕事をしながら、地元お母さんたちとのにぎやかな交流の時間になればと思います。

「多賀植物観察の会」の案内で、胡宮神社周辺で見られる植物観察をしながらクマザサを折りに行きます。

「多賀植物観察の会」の案内で、胡宮神社周辺で見られる植物観察をしながらクマザサを折りに行きます。

べに鉢で米粉団子をこねます。

べに鉢で米粉団子をこねます。

郷土料理に出会うことは、この地の文化に出会うこと。

 ちまきの作り方もいろいろ。
 多賀町河内(かわち)地区の方に教えてもらう紐の結び方は、軸の方から葉先に巻き上げて上を縛り巻いて根元におりてくる方法。
 多賀町大君ケ畑(おじがはた)地区の方から教えてもらうのは、葉先のほうから茎の根元方向に巻きながらおりてきて結ぶ方法。
 また、多賀町霜ヶ原(しもがはら)地区では神社のお祭りに男性がつくるもの。さらに、畑にチマキと赤飯をさしてお供えする地区、軒先に干して乾燥させ保存食にし、食べるときに茹で戻す・・・などなど。かつて作っていた「ちまき」からこの地域の知恵が見えてきます。
 郷土料理は文化そのもの。地元のお母さんとお話ししながら、この地の生活を感じてもらえたら嬉しいです。さらに、手仕事を体験し、笹の爽やかなかおりと薪が燃えるにおい、火がはぜる音を存分に感じてください。

昨年の参加者が初めて作ったちまき。左が河内の結び方。右が大君ケ畑の結び方。

昨年の参加者が初めて作ったちまき。左が河内の結び方。右が大君ケ畑の結び方。

おくどさんに薪をくべて火加減を調節するのも経験と知恵

おくどさんに薪をくべて火加減を調節するのも経験と知恵

イベント・ツアー内容

開催日程:2024年06月15日~ 2024年06月15日

所要時間:10時から12時半ごろ

費用:1組(ちまき5本分)2000円

定員:10 人

最小催行人数:1 人

集合場所:滋賀県犬上郡多賀町敏満寺49 胡宮神社社務所 (JR 彦根駅東口まで送迎が必要な方は連絡ください)

解散場所:滋賀県犬上郡多賀町敏満寺49 胡宮神社社務所

スケジュール

(9:30 JR 彦根駅東口 送迎希望の方は要予約)
10:00 胡宮神社社務所集合
~10:40 植物観察(自然観察員指導)
~12:30 ちまき作り
     
持ち物: エプロン・三角巾・ハンカチ・持ち帰り用、ちまきを包む新聞紙や袋など・飲み物・帽子

YOBISHIプロジェクト
プロジェクトの経過レポート
2024/06/15

ワークショップ後半 ちまきづくり

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陶器で出来たベニバチ(団子こね鉢)に米粉と餅粉を入れて、熱湯をすこしづつ加え団子をこねました。
団子を丸めて串に刺して、クマザサの葉に包み、スゲで結びます。
皆さん、初めてなのに習得されるのが早くて、しかも仕上がりも美しい!!

2024/06/15

ワークショップ前半 植物観察

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自然観察員指導のもと、胡宮神社周辺の植物観察などをしました。お茶菓子に添えるクロモジの木、その葉っぱの良い香り!クロモジ茶をいただきました。
また、モリアオガエルの卵胞も発見。
6月の植物、榊の花などなど、たった30分の神社の境内巡りでたくさん発見がありました。

2024/06/12

クマザサを刈りに行きました!

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6月12日、チマキ作りに使うクマザサを刈って来ました。
薮を掻き分けガサワラ(草むら)に突進。今年芽吹いた新芽の部分が2~3枚、はえそろったものを採ります。
茎の節下部分で、パキっと気持ちよく折れる部分を手前に引くように。笹の爽やかな香りに癒されます。
採った笹は、川の上流で綺麗に汚れを落として、水に浸しておきます。

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多賀町
龍見 茂登子が紹介する多賀町ってこんなところ!

 胡宮神社(このみやじんじゃ)がある多賀町敏満寺(びんまんじ)地区は、奈良時代に東大寺荘園があった地。地区名の敏満寺は鎌倉期に全盛を誇ったが、難が続き浅井長政、織田信長による焼き討ちにあい衰退し、今は無き寺院。名神高速道路多賀サービスエリアがある一帯は、中世に敏満寺を支配していた僧侶が住む巨大宗教都市でした。現在も胡宮神社境内周辺は神仏習合の面影が色濃く残っています。
 ここ敏満寺が要衝であった理由は、ここからの絶景をひとめ見れば納得できます。湖東平野が一望でき、荒神山、琵琶湖の後方には比良山系まで西側が見渡せます。その西方浄土が見渡せる斜面には日本最大級中世墓地の国史跡敏満寺石仏谷墓石があります。
 国指定名勝庭園の胡宮神社社務所周辺は紅葉の名所。そして、鎌倉時代、東大寺再建を成し遂げた俊乗房重源が敏満寺に寄進した金銅製五輪塔は、国の重要文化財。近江猿楽「みまじ座」発祥の地と、歴史的にすごいが集中した場所です。
 天気が良ければ、胡宮神社の神体山「青龍山 標高333m」登山がおすすめです。片道30分ほどです。磐座を参拝してから頂上へ。頂上からは湖東平野、琵琶湖が見渡せます(写真)。

龍見 茂登子
多賀町まちづくりネットワーク・YOBISHIプロジェクト・シガタガゾウのサト祭り実行委員会・桃原プロジェクト 所属

香川県東かがわ市生まれ
高校卒業後、県外の大学に進学
大学卒業後、東京で就職。
転職後、京都市内に住む。
結婚して、京都府木津川市に住む。
その後、天理市、奈良市に住み、
現在パートナーの実家がある滋賀県多賀町に住んで16年になります。
多賀町の自然の美しさに感動し、草花の種類の豊富さに驚き、越して来たころは植物図鑑片手に植物の名前を調べ歩きました。
2014年頃より、多賀町の民俗聞き取り調査に参加。
主に食文化について調査しています。
2019年、多賀町中央公民館オープン時に、地元の郷土料理を展示してふるまうイベントを主催。
2019年4月より、「多賀の食べるをつなぐ」をコンセプトにYOBISHIプロジェクトがはじまりました。
現在YOBISHIプロジェクトの代表をしています。
YOBISHIよびしとは、多賀町の方言で親戚やご近所さんを呼んで行事の時などにおもてなしをすること。
多賀町に伝わる郷土料理の聞き取り調査をして、レシピ化する活動をしています。聞き取った内容は、noteに綴り公開。また、動画撮影をしてYouTubeで少しずつ公開しています。
イベント情報はYOBISHIのInstagramアカウントで発信中。
年数回イベントに合わせて、町内全戸に「よびし通信」を発行。



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