【姫路市】漕げ!駆けよ!ぼうぜペーロン【Jターン地域おこし協力隊が島の魅力を紹介します!】

~ここは家島 瀬戸の島 ここが始まりの島~
姫路市家島地域おこし協力隊としてR5年4月に着任した隊員が見つけた島の魅力を定期的に発信します。第13回となる今回は坊勢島の熱いスポーツ大会を紹介したいと思います。元々、この地域に所縁を持つ自分だからこそ、島の魅力を発信してさまざまな人に来てもらうことで島々に恩返しができればと思います。

なお、島自体の紹介は過去の記事(SMOUT記事:https://smout.jp/plans/8493)やページ下部をご覧ください

●今回のお話
・坊勢島の伝統スポーツ大会! ぼうぜペーロンフェスタ2024 開幕
― 毎年8月第1土曜日は姫路市の坊勢島へ
― 年齢も練度も関係なく全員で楽しむマリンスポーツ
― 子供たちの笑い声溢れる会場

■□地域おこし協力隊について■□
■この記事と書いた人について

姫路市家島地域おこし協力隊の小林昂祐(こばやしこうすけ)です(島の人たちは同じ苗字が多いので名前で呼ぶのがスタンダードだったりします。なので、私もそれに倣って昂祐(こうすけ)で活動しています)。私は母親の実家が同じ家島諸島の坊勢島で所縁があり、一般的な地域おこし協力隊とは異なり、最初から顔見知りも多いです。しかしながら、あるいは、恥ずかしながら、私自身は一度もこの島で住んだことはありませんでした。そんな私ですが、この島に「ただいま」と言えるくらいに原点の場所でもあります。
この記事はそんな私が感じたり、体験したり、再認識した家島の魅力を紹介する場所です!

毎年8月第1土曜日は姫路市の坊勢島へ

 「宿題!!」という単語(怒号)が飛び交っている親戚の家に夏の終わりを感じる昂祐です。絵日記に追われる従兄違い(いとこの子ども)が、ぼうぜペーロンフェスタの記事を書いている姿に天啓を得た、ワタクシです。ということで、今回は日本代表チームも輩出した、ぼうぜペーロンフェスタについてご紹介します。
 
 ペーロンという競技は中国の福州市が起源とされ、元々は霊魂を鎮めるために龍を模した細長い船で競漕する儀式だったそうです。1655年、長崎県に寄港していた中国の船団が大嵐を鎮めるために港内でこの儀式を行い、日本へと伝わりました。以後は長崎県の夏の行事として取り入れられ、沖縄や兵庫県の相生市、そして坊勢島にまで広がりました。現代では毎年8月第1土曜日に坊勢島にて1艘20人の漕ぎ手と太鼓打ち、そして舵取りという22人構成で往復300mのボートレースが行われています。

 ぼうぜペーロンフェスタは参加者の年齢や性別に応じて、いくつかの部門に分かれており、全年齢層向けのスポーツ大会として地域住民に親しまれています。地元のペーロンチームを中心に自治会や青年団、PTAなど総出で会場の準備や飲み物の手配が行われ、地域の夏の風物詩として知名度が高まってきています。個人的な感想ですが地域主体のイベントにもかかわらず、毎年プロの実況や音響も入り、小さな地域のお祭りとはとても思えないようなクオリティーを維持していることが所縁を持つ者として、とても誇らしいです。

かつては世界大会の予選としても行われた伝統ある競技大会

かつては世界大会の予選としても行われた伝統ある競技大会

普段はノリ養殖に使用している船から艇に乗り込む選手たち

普段はノリ養殖に使用している船から艇に乗り込む選手たち

年齢も練度も関係なく全員で楽しむマリンスポーツ

 今年で31回目を迎えた本大会には兵庫県を中心に40近くものチームが参加してくれました。写真のようにユニフォームを揃えて参加してくれるチームや軍団旗を用意して船に掲揚(レースでは不利)するチームなど、エンジョイ勢からガチ勢まで多様性あふれる面子が揃いました。

 特に注目だったのは中学生の部です。実況が入る本大会では当然、チーム紹介があります。レースが始まる前から各チームの紹介文による競い合い、心理戦がとても素敵でした。これには実況のラジオDJのお二人も熱が入っておりました。さらに、あるチームはメンバーも当日初顔合わせでペーロンの経験もないという、まさにチャレンジャーたち。「思った以上に前に進まず難しい!」や「負けて悔しい~」など笑顔と共に様々な感想が聞こえて来ました。また、なんだかんだで30回以上の歴史があるので、常連チームの中にはOlderとNext Generationの世代毎でエントリーしているチームもあり、大人(親世代)の意地と若人の元気がぶつかるレースもありました。

 昨年から復活したこのイベントですが、メインを飾るのは坊勢島の島民による港対抗戦です。1発勝負のこのレースは各港の総力を結集して勝負に臨みます。使う艇もこのレースだけは特別で気合の入りようが他のレースとは段違いです。子ども達の応援がものすごかったです。

おそろいのユニフォームでいざ出陣!

おそろいのユニフォームでいざ出陣!

常連チームの呑兵衛は第一世代と第二世代に分かれて参戦

常連チームの呑兵衛は第一世代と第二世代に分かれて参戦

子供たちの笑い声溢れる会場

 今年は猛暑を超えた猛暑だったので運営の方は熱中症対策に奔走しました。坊勢漁業協同組合からは最新の冷凍技術で作られた氷が複数箇所に設置され、写真のように飲み物や冷感グッズを冷やす中学生や、氷に乗って遊んだりする園児たちもいました。アニメの世界でしか見たことのような光景がそこにはありました(運ぶ方は大変でしたが…)。自治会の方では水道を開放して汗や海水を流せるようにしました。他にもミスト扇風機の設置や無料の給水所など、この地域特有の過剰もてなし全開で大会が運営されました。
 
 コロナ禍で一度は無くなってしまった本イベントですが、各種団体や参加者の皆さんのおかげで少しづつ休止前の活気が戻ってきていると思います。子どものチーム数がこれから減っていくと予想されているこの大会ですが、もっと大会の知名度が高めて、島外から参加してくれる小学生チーム、中学生チームが増えてくれるように宣伝をお手伝いしたいです。
それではまた今度!

1日経っても融けない高純度の氷に子供達は興味津々

1日経っても融けない高純度の氷に子供達は興味津々

レース後の火照った身体を冷ます選手たち

レース後の火照った身体を冷ます選手たち

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姫路市地域おこし協力隊が紹介する姫路市ってこんなところ!

山も海もあり、新幹線が停まり、都会の利便性を保ちながら心豊かな暮らしができる、ちょうどいいまちです。姫路ライフ、とってもおススメですよ。

姫路市政策局ひめじ創生戦略室です。
主に兵庫県姫路市の離島、“家島諸島”で活躍する地域おこし協力隊に関する情報等を掲載します。
家島諸島とは・・・
兵庫県姫路市の沖合い18kmの瀬戸内海に浮かぶ大小40余りの島々から成る家島諸島。家島、坊勢島、男鹿島、西島の4島が有人島です。
家島諸島の魅力の一つは、島の近海で獲れる新鮮な魚介類です。複雑な海岸線に囲まれた島周辺は、魚の格好の棲み家で、タイやタコ、アジなど年中多くの魚介が揚がります。特に、ぼうぜ鯖、ぼうぜがに(ガザミ)、華(はな)姫(ひめ)鰆(さわら)、白鷺(しらさぎ)鱧(はも)はブランド魚として売出し中で、島内の旅館や飲食店には新鮮な魚料理を求めて多くの来訪者があります。
また、家島本島の港の両側に山が迫る裾野に石材運搬船、ドックや建物が並び、島の人たちが生き生きと行き交う瀬戸内の港町や、隣接する坊勢島の湾奥の漁港を取り囲む漁村の風景は他の島では見かけることが少ない貴重な風景です。
まるで昭和にタイムスリップしたような原風景を大阪からは2時間、姫路市本土からは30分の至近距離で味わえます。
ぜひ一度、足を運んでみてください!

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