黒田養蜂園では、蜂蜜採集を行わない10月〜4月にかけて、いちごなどの作物の交配のため、鹿沼市内を中心に各地域のいちご農家さんへミツバチの貸し出しを行なっています。

今回の体験では、ミツバチの貸出先である農家さんへの見回りに同行していただきます。ミツバチの餌となる砂糖水を補充したり、交配のために効果的な巣箱の置き方を考えたり。一軒一軒、決まった作業はないため、その日のハチの状態を見極めて、必要な作業を行います。

仕事に欠かせないパートナーであるミツバチと働くには、常にミツバチの生活に合わせて仕事を行うことが大切。生き物や自然の変化に柔軟に対応する養蜂の仕事を体験してみましょう。

カフェに併設されたショップに入ってみると、30種類以上もの蜂蜜がズラリ。全種類が試食でき、スタッフさんの親切で愛のこもった説明を聞くことができます。

「こんなに沢山の種類の蜂蜜を集めるのは大変ではないですか？」蜂蜜採集の苦労を聞いた後だと、改めてそう聞きたくなってしまいます。

「沢山種類があった方が楽しいじゃないですか。自分の好きなようにやっているだけなので、本当に楽しいし、やるからには本気でやりたいと思って取り組んでいます。」と、黒田さん。

蜂蜜の味は、同じ種類の蜜でも、ワインのように採れた年により味が違うそう。「もし、会社員をしていて、『毎日決まった時間に働き、週末に休む』という生活リズムの繰り返しに疑問を感じている方がいらっしゃったら、自然によって常に変化する養蜂園の仕事は新鮮だと思います。ぜひ体験していただきたいです。」

長い年月自然と共存してきた人間にとって、そのリズムに合わせて暮らすことはある意味心地良いのかもしれません。

黒田さんの自由で柔軟な発想に基づいた事業の数々、型にはまることのない養蜂の仕事を知ることは、働き方のイメージを大きく変えるきっかけになるでしょう。

また、長年、鹿沼の自然とともに歩んできた黒田さんと一緒に過ごすことで、鹿沼の暮らしの魅力を感じることができそうです。