大津市北部の暮らしを紹介します vol.2 農的生活の営み~暮らしを耕す~(その1)

 今回は10年前に大津市北部の北比良に移住し、農的生活をされている加藤夫妻の大輔さんと真帆さんに、SMOUTライター三輪(以下 三輪)がお話を聞きました。大輔さんは京都府、真帆さんは大津市和邇出身で、10年前に北比良に移住されました。現在はお子様2人を含め4人で生活されています。

 加藤夫妻は除草剤や殺虫剤などを用いない環境にやさしい農業をされています。また、稲作を通年で体験することのできる「田んぼのがっこう」や子どもたちが自然の中で学ぶことのできる「ひら森のがっこう」を運営されています。また、味噌や醤油づくり体験など消費者の方々が農業に触れるきっかけや技術を習得するための場もつくっています。
湖西に移住したきっかけや経緯、取り組まれている農業について、そして湖西の自然環境を生かした子育てについて伺いました。

移住先を湖西にした理由〜営みの拠点に求めるもの〜

―――三輪:比良に移住された経緯を教えてください

大輔さん:結婚して比良に移ってきました。元々、今住んでいる場所に妻(真帆さん)が「ひらのはなれ」という屋号でアロマリラクゼーションサロンをやっていたのが一番のきっかけですね。

―――三輪:先に真帆さんが比良に物件を持っていたのですね。

大輔さん:そうですね。元々僕は高島市の朽木にいて、朽木で一緒に暮らす話もあったんですけど。お互いの仕事の関係で比良に来ることになりました。
自然環境も勿論見ていたんですけど、互いの生活の方が優先順位が高かったですね。

真帆さん:子育てのことを考えたことも大きかったですね。
通える範囲内に学校があって、同年代の子供達が少しでも沢山いる方が良いのではと思いました。

―――三輪:「ひらのはなれ」をこの場所で開業しようと思った理由はどうしてですか?

真帆さん:私は近くの和邇出身なんですけど、車で10分ほどの距離にこんなに自然豊かな場所があることを知って。森や水など自然の豊かさに惹かれ、こういう場所にまずは自分が身を置き整えておくことが大切なのではないかと思いました。
日頃、都会での会社勤めや暮らしに疲れている方たちに立ち寄っていただき、自然豊かな場所を感じながらご自身の体と向き合う時間にしてもらえたらという思いもありました。ただ、ここは街中と違ってひっきりなしにお客様が入ってくださるわけではないし、売り上げには波があります。お金は大切ですが、それだけを求める仕事は疲れてしまう。食べていくためにも、夫が畑を耕して、お米を作ってくれて、食をできるだけ自給することが一つの安心感に繋がっています。

―――三輪:自給自足はどのような理由があって行き着いたのですか。

大輔さん:食べるものを自分で作りたいなっていう思いと、お米作りにすごい興味を持って。元々、農薬や化学肥料を使わない自然農法のことについては、関心があって本とかで勉強していました。その後、埼玉県に有機農業が盛んな町があるんですけど、そこで自然農の研修生を募集していて。そこで3年ぐらい自給自足の暮らしや、自然農のやり方を勉強させてもらったのがきっかけです。
実際に色々な農家さんのところに訪問し、自分の手で田植えから稲刈りまでできるんだと知って、 ますます自分で作る自給的な生活をやりたいと思いました。

朝焼けの琵琶湖

朝焼けの琵琶湖

稲架掛けの風景

稲架掛けの風景

自給自足との出会いと実践〜手仕事と資源の循環〜

―――三輪:理想である自給自足の暮らしのスタイルは移住後にどのくらい確立されたのですか?

大輔さん:全然確立はできていませんが、最初は自分で食べるものを作りたいという想いから、 田んぼや畑をスタートしました。
その後に、保存食の味噌とか醤油を作ったりとか。少しずつ充実させていきましたね。
あとは、住まいを作ったり、鶏を育てて卵を自給したりしました。鶏を育てる時も、商品として扱うことができないお米を餌にして、糞を米糠と混ぜて堆肥にしたり。少しずつ資源の循環を広げていきました。

―――三輪:ご自宅に薪ストーブが設置してあるのを見たのですが、エネルギーの自給にも取り組まれているのですか?

大輔さん:そうですね。なるべくエネルギーも自給できたらなとは思って。車やトラクターもいずれは、天ぷら油を再利用したバイオディーゼル燃料を使いたいなと思っています。家計でその燃料費に充てる割合が大きいので、 自給できると良いなと。
目の前にある課題を、買って解決するのではなくて、自分たちの力でなんとかできないのかなって思うことが自給の基本的な考えですかね。
でもガソリンや服を自給することはできていません。自分の力である程度できたらいいかなとは思うけど、 1人でやるには限度がありますよね。

―――三輪:湖西に住んでいて、魅力的に見えるようになったものはありますか?

大輔さん:自然が1番大きい。琵琶湖と山。夏場は田んぼをやっているととても暑くなるんですけど、その時にすぐそばの川に行ってジャボンとするとサウナみたいになる。夏場でも冷たい水が流れているのも、山や琵琶湖の恵みなので。

―――三輪:確かに大津北部は水がとても綺麗ですよね。山から田んぼに流れている水が透き通っていたことを覚えています。田んぼの水も山から流れてきた水が使われているのですか?

大輔さん:この辺りの地域は大体そうなんじゃないかと。田んぼで使う水は、山から全部貰っているように思います。比良山系自体は水が豊富ですからね。

(その2へ続く)

稲刈りの様子

稲刈りの様子

橋板から琵琶湖にドボン

橋板から琵琶湖にドボン

主催:大津市役所企画調整課/一般社団法人シガーシガ
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大津市企画調整課が紹介する大津市ってこんなところ!

 大津市は、比良・比叡の山並みとびわ湖に代表される自然と、様々な歴史の舞台となった豊かな文化財を有する歴史と文化に彩られた都市です。
 滋賀県の県都として、市外の方からも評価をいただき、現在も転入超過※を続けている「選ばれるまち」です。
※転入者数が転出者数を上回っている状態

【大津市が選ばれる理由5選】

01. 大都市への利便性の良さ(JR京都駅まで9分、JR大阪駅まで40分(JR大津駅から))
02. びわ湖の癒しを感じられる生活
03. 大都市に比べて物件が取得しやすい。
04. 豊かな教育環境
05. 通える田舎暮らし、週末田舎暮らし

大津市企画調整課
大津市政策調整部企画調整課

滋賀県大津市は、転入者数が転出者数を上回る社会増を続ける“選ばれているまち”です。
都会派、田舎派どちらのくらしも叶えられるのが滋賀県大津市です。
【大津市を示すデータ】
・2016年から社会増を続けています。
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【大津市が選ばれる理由】
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(JR京都駅に9分、JR大阪駅に40分)
・住宅が取得しやすい
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