
【おといねっぷ夢中人カタログ】Vol.3
公開日:2026/06/09 07:27
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2026/06/12「興味ある」が押されました!
2026/06/10【小さな村にやって来た東京の大学生が、子どもたちのクリエイティブに刺激を受けながら一緒に成長する毎日】
2009年度から総務省が実施する「地域おこし協力隊」は、人口減少や過疎化などの課題を抱える地域を応援するために、都市部から地方へ移住した協力隊員たちが地域活性化に取り組む制度です。音威子府村でも多くの協力隊員が活動しています。
東京の大学を休学して協力隊員になった小平さんは、公民館での「放課後子供教室」を中心に活動中。村や子どもたちへの思いを聞いてみました。
取材/2026年2月
東京のNPO法人への参加がきっかけで音威子府へ
豊島区・巣鴨にある大正大学で公共政策を学ぶ小平さん。地域の課題を調査し、その解決までの実践的なアプローチを行う授業「すがもプロジェクト」で所属していたのは「銭湯コミュニティ班」です。「地域コミュニティの場としての銭湯に注目して、世代間交流の活性化を図るための活動を展開していました」。
中学の頃から本格的に卓球に取り組み、高校時代に埼玉県内の大会で3位入賞した経験も。「その頃から卓球クラブでコーチをしていたんですが、そこに『きよせラボ』のメンバーがいて」。誘われて、清瀬市の「NPO法人きよせラボ」に顔を出した小平さんですが、「軽い気持ちで行ってみたら、そこからどっぷりハマってしまって」と笑います。
きよせラボの活動を手伝うようになり、法人のメンバーと一緒に提携先の新潟県佐渡市を訪れたことが大きな転機に。「佐渡は初めてでしたが、余生はここで過ごしたいと思うほど大好きになってしまって」。協力隊として佐渡に住むことを考え始めたときに、別の選択肢が現れました。
きよせラボの代表・柿添さんは、地域活性化起業人として音威子府村に派遣されています。「柿添さんから『音威子府もいいんじゃない?』と言われて、村に来てみたんです」。
「そのときに教育長さんから協力隊のお誘いがあって、二つ返事でお受けしました。佐渡も良かったけど、音威子府もすごく魅力的だったので」。

放課後の公民館で子どもたちと向き合う毎日
協力隊として村に移住したのは2025年8月。その春から始まっていた「放課後子供教室」のスタッフとして、村内の小学生たちと関わるようになりました。
「月曜日から金曜日まで、放課後は教室を空けています。基本的に2時から5時半まで、例えば4時間授業の日は1時から開けたり、振替休日や夏休みとかはほぼ毎日朝からスタートしたり」。
当初は子どもたちの自主性に任せていたそうですが、「それぞれが本当にやりたいことだけやっていると、子ども同士で衝突することがあるんですよ」と小平さん。教室スタッフの方々と話し合って、その年の11月からは月曜日と金曜日にカリキュラムを組んでいるそうです。
毎週月曜日は、図書室の映画コーナーでDVDを借りての映画鑑賞の日です。何を見るかは子どもたちに選んでもらっていたそうですが、「ある映画にショッキングなシーンがあって、特に低学年の子には刺激が強すぎました」。 そんな反省から、小平さんたちが作品をセレクトする日も設けるようになりました。
一方、公民館2階のホールで運動するのが金曜日。「サッカーやミニバレー、鬼ごっこもやったりします。体を動かして遊びたいという子どもたちのニーズに気づく機会になりました」。
ちなみに一番人気は、教育委員会の中野さんが教えてくれた「天下」。ドッジボールと鬼ごっこを組み合わせたような遊びだそうです。 「そういうカリキュラムがない日でも、今日はこれがやりたいとか、上に行って遊ぼうとか、自分たちでアイデアを出してくれるんですよ」。
月曜日の映画も金曜日の運動も、まだまだ試行錯誤しながら模索している最中だそうで、「子どもたちと一緒に最適解を見つけていくという感じですね。子供教室っていう名前である以上、やっぱり教育的な場所でなければいけないので」と小平さんは考えています。


挑戦を繰り返しながら子どもと一緒に成長する
放課後、教室にやって来た子どもたちは、まずそれぞれの宿題に取り組みます。「これで合ってる?」「ここ、ちょっとわからない」など、様子を見ている小平さんたちに尋ねながら鉛筆を走らせていきます。
東京の子どもたちとの違いを尋ねると「音威子府の子どもたちは、きちんと自己主張ができますね。都市部の子どもと比べても意思がハッキリしていて……ときにはハッキリしすぎることも」と小平さんは笑います。
「コヒラさん」「カイトさん」「カイトくん」など、子どもたちの呼び方はさまざま。それぞれが好きなように呼んでくれているのが嬉しいそうです。 小平さん曰く、「子供教室という場ですが、先生とだけは呼ばないでねと言っています。みんなと一緒にいる、ちょっと背も年齢も少し上なお兄さんみたいな立ち位置なので」とのこと。
「発想力の高さにも驚かされます。男の子が段ボールを組み合わせて戦車を作る側で、女の子たちが段ボールでままごとの家や道具を作っていたり。それぞれの設定もかなり細かくこだわっているんですよ」。
以前に調理実習をしたときにも、大まかなレシピだけを伝えて、あとは子どもたちに任せてみたそう。「うまくいけばそれでいいし、失敗したとしても貴重な経験です。子どもたちがまずは自分で考えてやってくれるので、僕自身も挑戦しやすくなるんです」。
平らな棒をどんどん積み重ねて、部屋の天井に届くほどの木のタワーを作ったというエピソードでは、「こういう風に積むと崩れないということも一緒に勉強できるのが面白いと思って」と語る小平さん。
出来上がったタワーは、東京スカイツリーに似ていたといいます。「もしかしたら、スカイツリーもこういう風に作ったのかもしれないね、みたいな話をして。自分たちで作った実感から学べるいい機会になりました」。
休日には積極的に出歩いて、村での顔見知りも増えたという小平さん。地域おこし協力隊の任期中はずっと村に住むつもりですが、「任期が終わった後もどうやったらここに居続けられるか、それを今から考えています」と語ってくれました。
これからも、子どもたちと一緒にたくさんの挑戦を繰り返しながら、新しい音威子府村の未来を作ってくれることでしょう。


このプロジェクトの地域

音威子府村
人口 0.06万人
北海道音威子府村が紹介する音威子府村ってこんなところ!
北海道のほぼ中心に位置する旭川市と、最北の稚内市のほぼ中間に位置するところに、人口が600人ほどの北海道で1番小さな村(おといねっぷ村)があります。
過疎最先端地で人口は少ないけれど、その分唯一無二な地域資源(人・文化・鉄道・村立美術工芸高校・木工・芸術などなど)が沢山あります。どこの地域よりもスピード感があって、おもしろいことに敏感で、能動的でチャレンジできる方を求めている地域です。




















