目指すは『カッコいい農家』~田舎暮らしに自分らしさを見つけ、充実した毎日を送る原さんの話~

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公開日:2021/09/17 02:45

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こんにちは! 山口県萩市の情報をお届けしているローカルエディターの上田です。 今回は萩市田万川地域にUターン移住し、アパレル業と稲作を両立し生きる原尚豪さんをご紹介します。

原さんは高校まで萩市田万川に暮らし、大学進学の都合で大阪へ。卒業後、一度は山口県で就職されたのですが、アパレル関連の職に就きたいという夢を叶えるため再び大阪へ。しかしそこで夢や達成したかった目標をクリアした時、次のチャレンジとして、服飾業と農業の2足の草鞋で“カッコいい農家”を目指す取り組みをすると決意。その新しい目標を達成するために再び故郷である萩市田万川に戻り米作りをはじめました。やり方としては、勤めている大阪の会社で社内向けの「イノベーションアワード」という社員が様々な企画を発案し発表する取り組みがあり、それを活用したのだそうです。

その際、どうして服飾業と農業の両立を目指す地を故郷である萩市田万川に決めたのかとお聞きしたところ、今作っている「上田万(かみたま)の米」が本当に美味しかったことはもちろんですが、その割に売れていなかったことや後継者不足で困っていたことなどを家族から聞かされていて『このままではこの米は食べられなくなる』と思い、それならここでやろう! と思ったそうです。また、大阪で台風や地震などの自然災害に遭った時、都会の危うさを痛感し、自然豊かな場所で暮らし、そこで子育てもしたい、という思いもあったそうです。

ゼロからの米作りは大変でしたが、充実した毎日です!

米作りは地元の大先輩から直接聞いてそれを実践。しかし1人で米作りをしているため、夏場の暑い時など、通常なら熱中症を避けるため作業に出ないシチュエーションでも、田んぼに出なくてはならず、また田んぼ周辺の草刈りを頻繁にしなくてはならないのも重労働で、米作りは思っていた以上に大変でしたと教えてくれました。始めたばかりなので、まだ機械を導入する余裕がなく、精米した米の選別もまだ手作業なので、良い米を作るために早く機械を導入し自動化していきたいそうです。「上田万」のお米の特徴をお聞きしたところ「食べたらわかる美味しい米!」だそうです。現在コシヒカリ、ミルキークイーン、きぬむすめの三品目を栽培しているそうで「kamitama rice」というブランド米として商品力を育成し、オンラインショップを中心に販売しているそうです。

原さんの1日のお仕事内容をお聞きしたところ、季節によって変わりますが、だいたい7時から17時までが米作り。そこから家に帰り、18時から21時くらいまで夕飯を食べたり家族と過ごし、21時から24時くらいまでアパレルの仕事をしているそうです。自由な時間はあまりありませんが、米作りもアパレルの仕事も好きなものなので苦にならないとのこと。それどころか、通勤途中に趣味のサーフィンができたりするので、原さん個人としては最高の生活環境なのだそうです。ただ、せっかく良い波がある日でも、米作りの繁忙期は海に入れないので、気持ちをグッと堪えて田んぼに精を出すそうです(笑)

農業×アパレルという異色の組み合わせで自分らしい人生を歩む原さん。
農業×アパレルという異色の組み合わせで自分らしい人生を歩む原さん。
ゼロからスタートした米作りですが、トラクターの運転もいまではスムーズ。
ゼロからスタートした米作りですが、トラクターの運転もいまではスムーズ。

世界を視野にカッコいい農家さんの夢は果てしなく!

お米作りに関しては、会社との約束で5年以内に黒字化するのが目標だそうで、その後はさらに飛躍させるため、海外への販路拡大も視野に入れているとのこと。服に関しては、オーガニック製品制作の実験として藁で生地を作るなど、持ち前のチャレンジ精神で様々な試みをしているそうです。こういった取り組みも海外を視野に入れたもので、海外では食品だけではなく、アパレルもオーガニックであることが必要とされているからなのだとか。原さんの知人の紡績会社ではパイナップルやバナナなどで糸を作っているのですが、それに比べても難しい藁で「Made in 萩」の服を作りたい、と原さんは意欲満々です!

ちなみに、サングラスをかけてカッコよくトラクターを運転されてますが、そこはこだわりなのですか?とお聞きしたところ、サングラスは日中日差しが強く眩しいからしているのですが、きっと周囲からは「格好つけ」でしていると思われているのでしょうね、と話してくれました(いや実際カッコいいですよ!)。

いかがでしたでしょうか? Uターンで萩市に移住し、本職であったアパレル業を続けながら大好きな故郷の米を自ら栽培し、ブランド化して販売している原さん。 仕事で1日の大半は過ぎてしまう毎日ですが『好きなことをやっている』という充足感から、そこはまったく苦にならないそうです。 しかも美しい萩の海で趣味のサーフィンも楽しめる生活環境は他には変えがたいものがあるようですね。 Uターン、Jターン、Iターンなど移住の形はそれぞれですが、移住を決意させるには「自分らしい生き方」ができそう!という思いがあると思います。 原さんのように仕事・家族・趣味の三拍子そろった移住は理想形なのかもしれませんね。 彼の仕事や生活を知ることで「萩いいな」だったり「これからの移住計画の参考になるな」と思ったら「興味ある」ボタンを押してくださいね。

趣味のサーフィンをする原さん。仕事・子育て・趣味の三拍子がそろった“自分らしい”移住は理想ですよね。
趣味のサーフィンをする原さん。仕事・子育て・趣味の三拍子がそろった“自分らしい”移住は理想ですよね。
原さんは、布製品における生地や柄の企画をもう一つのお仕事にしています。
原さんは、布製品における生地や柄の企画をもう一つのお仕事にしています。

萩市ローカルエディター

このプロジェクトの経過レポート

このプロジェクトの地域

山口県

萩市

人口 4.11万人

萩市

上田晃司が紹介する萩市ってこんなところ!

今回ご紹介したのは、萩市の中でも最北部に位置する田万川地域。美しい海や港があり、漁業が盛んな海側の「江崎」と美しい山並みに囲まれ長閑な雰囲気の中、農産物の生産が盛んな内陸の「小川」という、海と山の幸に恵まれた土地柄が魅力です。立地としては、もうお隣が島根県益田市で「萩・石見空港」が近く、考え方によっては現在の萩中心部よりも東京へのアクセスが良いかもしれませんよ。

■ 情 報 ■ 田万川おたからマップ→ https://www.city.hagi.lg.jp/site/machihaku/h30833.html (萩市ホームページ内)

☆取材・写真:ローカルエディター上田晃司(萩市) ☆協力:萩GoChi~はぎのごちそう~ https://hagi-gochi.jp/

このプロジェクトの作成者

プロフィール画像

東京からのIターン移住者。プロカメラマン、エディター、デザイナーなどのスキルを活かし、萩市ローカルエディターになりました。現在は明倫学舎4号館にオープンした「はぎポルト-暮らしの案内所-」で活動中です。

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